「サウジアラビア」の記事一覧

王毅中東歴訪の狙いは「エネルギー安全保障」と「ドル基軸崩し」

中国の狙いに関して日本では対米対抗のためという画一化された分析が散見されるが、中国の真の狙いは自国の「エネルギー安全保障」と「石油人民元」構築にある。以下、順不同だが、重要なものから考察する。 イランとの25年間の協力協定が意味するもの 3月27日、中国の王毅外相とイランのザリフ外相が、25年間の経済、政治や貿易の強化等を謳った「包括的戦略パートナーシップ協定」に署名した。これにより中国はイランから25年間にわたって安定した石油の提供をイランから受けつつ、イランに対しては石油化学製品、再生可能エネル...

サウジ皇太子を記者殺害で「有罪」認定でも制裁できない訳

<中東政策上、サウジとの関係を維持したいバイデン政権は皇太子本人への制裁を見送り> バイデン米政権は2月26日、ワシントン・ポスト紙のコラムニストだったジャマル・カショギが2018年に殺害された事件に関連して、サウジアラビアのムハンマド皇太子が殺害作戦を承認したと結論付ける調査報告書を公表した。 この報告書は、トランプ前政権が議会への提出を繰り返し拒否したものだ。皇太子が国政の主導権を握っていたこと、側近サウド・アル・カハタニの関与、皇太子が「国外の反体制派を黙らせるための暴力的手段の行使を支持した...

フィリピン滞在のサウジアラビア人男性逮捕 中東ISメンバーの入国を支援

<中東=東南アジアを結ぶキーパースン逮捕でテロ勢力弱体化へ> フィリピン国家警察犯罪捜査局が12月初旬にフィリピンに滞在しているサウジアラビア国籍の男性をテロ関連容疑で逮捕していたことが明らかになった。 この男性容疑者は、中東のテロ組織「イスラム国(IS)」と密接な関係があるIS東アジア組織の支援者として、中東からフィリピンに不法に渡航してくるIS関係者などの入国を支援していた疑いがもたれているという。 国家警察は12月9日、フィリピン南部ミンダナオ島コタバト市の自宅にいたサウジアラビア国籍のアデル...

ネタニヤフとムハンマド会談、事実とすれば中東は変わる

<アラブの盟主サウジアラビアは、イスラエルのネタニヤフ首相の訪問を否定しているが、湾岸諸国にはパレスチナ人の土地をイスラエルから取り戻すよりイスラエルと協力してイランに対抗することを重視する雰囲気になっている> サウジアラビアの外相は、高齢のサルマン現国王を支える陰の実力者ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が、同国を訪問中の米国務長官マイク・ポンペオとともにイスラエル当局と会談したという報道を否定した。 ポンペオは、首都リヤドで開催されたG20サミットに出席するためにサウジアラビアを訪れている。この訪...

国連人権理事会、中国・ロシアを理事国に選出 サウジアラビアは落選

国連総会は13日、国連人権理事会の理事国選挙を実施し、中国とロシアが選ばれた。ただ、中国の得票数は前回当選した4年前に比べて20%あまり減った。 一方、サウジアラビアは落選した。 全47理事国のうち、15理事国を改選した。選挙は地域別に枠が決まっており、サウジを含むアジア太平洋枠が唯一、立候補した国が議席数を上回った。任期は3年間で、連続任期は2期に制限されている。新たな任期は2021年1月1日に始まる。 国際的な人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチの国連担当ディレクター、ルイ・シャルボノー氏は「サ...

サウジ、カショギ殺害で被告8人に禁錮7─20年の判決 死刑を減刑

サウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏が2018年に殺害された事件で、同国の裁判所は7日、8人の被告に禁錮7─20年の最終判決を言い渡した。被告の氏名は公表されていない。国営メディアが報じた。 サウジ刑事裁判所は昨年12月、5人に死刑判決、3人に禁錮刑を言い渡したが、カショギ氏の遺族は今年5月、被告らを許す意向を表明しており、これが減刑につながったとみられる。 国連当局者や人権活動家からは、殺人の首謀者らが拘束されずに自由なままだとの非難の声が上がった。 サウジ政府に批判的だったカショギ氏は、婚約...

「歴史的」国交正常化の波に乗れないサウジの事情

<本音ではイスラエルと手を組みたい理由が山ほどあるが、「イスラム教徒の擁護者」の地位をかなぐり捨てるにはリスクが伴う> アラブ首長国連邦(UAE)とイスラエルの国交正常化はある程度予想されていたこととは言え、アラブ・イスラエル関係における新時代の到来を告げる出来事だった。これにより、アラブ諸国とイスラエルはパレスチナ問題よりも経済発展やイラン封じ込めを優先し、協力関係を強化していくという長期的なトレンドは固まったと言える。 イスラエルとUAEの国交正常化に対する期待は以前からあったが、今回、アメリカ...

湾岸アラブ6カ国の新型コロナ感染者40万人突破 1カ月で倍増

湾岸アラブ6カ国で確認された新型コロナウイルス感染者数が1カ月で倍増し、40万人を超えたことがロイターの集計で分かった。アラブ首長国連邦(UAE)とサウジアラビアは今週、感染拡大抑制に向けた外出禁止令を解除している。 25日時点の感染者数は累計で41万0300人、死者は2395人に達した。感染者は約1カ月前の5月27日に20万人を突破していた。 その中、UAEは24日、1日当たりの感染者数がピークだった5月下旬の約900人からここ数週間は平均で300─400人に減少したことを受け、3月中旬から実施し...

サウジ、今年は海外のイスラム教徒による大巡礼受け入れ中止 新型コロナ対策で

サウジアラビア政府は22日、イスラム教徒の同国聖地への大巡礼(ハッジ)について、2020年は海外からの信者の受け入れを中止すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた措置で、国内の信者も感染対策を行った上で受け入れる。 ハッジは、経済と体力に余裕があるイスラム信者が一生のうち1度は参加するよう義務付けられている儀式。サウジが海外からのハッジ受け入れを中止するのは近代では初めてとみられる。 政府は、公衆衛生の観点に基づき、ハッジが安全な方法で行われることを踏まえた決定だとし、人々の命を守るとい...

サウジアラビア、新型コロナ感染15万人突破 経済活動再開で感染増加

サウジアラビアで19日、新型コロナウイルス感染者が累計15万人を突破した。サウジでは今月7日に節目となる10万人に達したばかりで、ロックダウン(都市封鎖)措置の緩和に伴い感染者が過去12日間で増加していることを示唆した。 サウジ保健当局によると、この日の新規感染者は4301人。累計の感染者は15万0292人、死者は1184人。 サウジは先月終盤から、新型コロナ感染拡大防止のため2カ月以上にわたり実施してきた移動・渡航制限の緩和を開始。今月21日からはイスラム教の聖地メッカを除く全国で24時間の外出禁...