「スリランカ」の記事一覧

コロナ禍で考えた日本人の正義感と「他人への忍耐の強要」

<名古屋入管でのスリランカ女性死亡事件やコロナ禍の「自粛警察」を見て、日本人の正義感について考えさせられたが......> 文化摩擦という現象は研究していて心が弾むものではない。そもそも、文化摩擦と呼ばれる現象の多くは、互いの文化特有の物の考え方や見方をめぐる独断や理解不足などが原因とされる。日本を訪れた外国人に日本人のイメージを尋ねると、 優しい、親切、真面目といったプラスのイメージのほか、人見知りとか冷たいというマイナスのイメージも聞かれる。 なぜこのような両極端なイメージがあるのだろうか。私と...

入管が医療受けさせず女性死亡、遺族「上川法相が責任を取るべき」

<親日家だったスリランカ人女性ウィシュマさんが名古屋入管で死亡した事件の最終報告書は、まだすべてを語っていない> 激しい嘔吐と吐血を繰り返し、体重が20キロも激減するなど、著しく健康状態が悪化したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)を入院させることなく、今年3月に死なせてしまった名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)。8月10日、法務省及び出入国在留管理庁(入管庁)は、ウィシュマさんの事件についての最終報告と、名古屋入管の局長などの処分を発表した。 しかし最終報告も、ウィシュマさん...

外国人を犯罪者予備軍とみなす日本の入管の許されざる実態

<性善説で成り立つ日本の社会で、なぜ白人以外の外国人は性悪説をもって扱われるのか> しばらく前から「お悔やみ申し上げます」「ごめんなさい」「申し訳ない」や「日本を嫌いにならないでね」と、心優しい日本の人々からメッセージが届いている。 今日本で「スリランカ」が最も話題の国の一つになった。私の出身地でもあるスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん(享年33才)が、今年3月6日に名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)の収容施設に収容中に亡くなった。入管収容所で命を落とした人間は2007年以降だけでも21人と...

テロ対策でイスラム抑圧を進めるスリランカの過ち

<「テロとの戦い」でイスラム抑圧を進めるスリランカは、対テロ戦争で間違いを犯したアメリカの二の舞?> 2011年5月1日。ホワイトハウスで当時のオバマ大統領、バイデン副大統領や政策担当者たちがスクリーンに釘付けになって「Geronimo Ekia」という言葉を待っていた。ジェロニモはウサマ・ビンラディンを指すコードネームで、エキアは敵の戦死を意味する。世界で最も重要な指名手配者の殺害を目的とした作戦コードネーム「ネプチューン・スピア」は開始わずか40分で完了した。 9.11のテロの首謀者ビンラディン...

親日家女性の痛ましすぎる死──「日本は安全な国だと思ってた」母親らが会見で涙

「すぐ助けて下さい。迷惑かけたくないけど、私は大丈夫じゃない」―先月に名古屋入管の収容施設で死亡したスリランカ人女性が支援団体へ宛てた手紙の一節だ。女性は幾度も助けを求めていた。だが、入管は女性を入院させず、最悪の結果となった。今月14日、母親ら女性の遺族がオンラインで会見を行い、「どうして娘を助けようとしなかったのか?上川法務大臣や菅首相に会って聞きたい」と訴えた。 日本の子ども達に英語を教えることを夢見て来日 亡くなったのは、ウィシュマ・サンダマリさん(享年33歳)。母親のスリヤラタさんは「子ど...

災害大国だからこそ日本の日常にある「奇跡」

<インド洋津波災害でも、インドネシアのシムル島では津波を語り継いだために起きた奇跡があった> はじめに、東日本大震災で亡くなられた方々とご遺族の皆さまに哀悼の意を表するとともに、未だ避難生活を送られている方々、全ての被災者の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。 東日本大震災が発生した日、牙を剥き出し陸地をえぐりながら迫る津波の凄まじさ、人々の大切なものを破壊し、根こそぎさらってゆく無情さ、そして親族、友人の無事を祈る人びと。それらの映像が未だに鮮明に脳裏に焼きついている。被災地からの映像を見ているだ...

ゾウと共生する「優等生」のはずのスリランカに落第点?

<ゾウと人間の衝突による双方の犠牲者は年々増加するばかり> 日本で獣害と言えば、クマ、イノシシ、シカだろうが、スリランカでは、ゾウと人間との共生をめぐる問題が年々大きく膨らんできている。 インド洋に浮かぶ小島のスリランカ。多くの魅力が存在する国だが、海で最大の動物であるシロナガスクジラと、陸で最大の動物のゾウを一カ所で見られる珍しい場所でもある。 現在スリランカには約7000頭のゾウが生息している。1万2000頭ほどだった20世紀初頭と比べると6割にまで減少している。ゾウの主たる死因は農民による射殺...

「中国共産党は略奪者」 米国務長官ポンペオ、一帯一路参加のスリランカを訪問で

アジアを歴訪中のポンペオ米国務長官は28日、中国共産党がスリランカとモルディブで「略奪者」のように活動していると批判した。 インドに続きスリランカを訪問したポンペオ氏は、首都コロンボでラジャパクサ大統領と会談。記者会見で「ひどい取引や主権侵害、海と陸での無法行為などから中国共産党が略奪者であることが分かっている。米国は異なる方法を取る。われわれは友人でありパートナーだ」と述べた。 スリランカのグナワルダナ外相は会見で「スリランカは中立で非同盟であり、平和に向けて取り組んでいる」とし「米国や他の国との...

スリランカが日本支援のライトレール計画を中止したのは……

<日本が資金援助するスリランカのライトレール計画が突如中止に。背景にあるのは、スリランカにおける中国の存在感アップだ> 筆者の出身国であるスリランカは、2009年に26年間続いた政府対LTTE(タミル・イーラム解放のトラ)の内戦が収束すると8%を超える経済成長を記録するなど発展が加速した。80年代に行政上の首都がコッテ(スリジャヤワルダナプラコッテ)に移転されるも、商業上の首都は依然コロンボである。ここでは交通渋滞が社会問題で、ピーク時の自動車の平均速度が時速7キロ以下と南アジアで最低水準となってい...

スリランカ、日本支援のLRT整備計画を停止 大統領が事業費に懸念か

スリランカは、首都コロンボの交通渋滞を緩和するため日本の資金援助で進めていた次世代型路面電車(LRT)整備計画を一時停止した。スリランカ政府高官が24日、ロイターに明らかにした。 LRT計画は15億ドル規模で、このうち国際協力機構(JICA)が借款を通じ14億ドルを支援する。 地元メディアによれば、ラジャパクサ大統領は、LRT事業の費用が高額であるとして、計画を取りやめるよう運輸当局宛てに書簡を出したという。 同高官は、他の数プロジェクトも同様の理由で一時的に中断していると述べた。[ロイター]Cop...