「タイ」の記事一覧

タイ政府、王室への不敬罪2年ぶりに適用へ 天下の宝刀抜き、反政府運動は新局面へ

<批判が許されない王室への改革を求めるデモ隊に明日は来るか?> 学生や若者を中心とした反政府運動が続き、社会不安が高まっているタイで11月24日、ワチラロンコン国王や王室への批判、誹謗を許さない「不敬罪」の適用方針が明らかになった。 最高で禁固15年というタイの厳しい「不敬罪」は「不敬」の適用範囲が必ずしも明確でなく、時の政権や治安当局による「恣意的運用」が人権侵害や言論統制につながるとして人権団体やメディアなどから批判の声が長年上がっていた。 しかしプラユット政権は過去2年間、この「不敬罪」の適用...

タイ、国会議場で野党議員が3度腕を切る「流血の抗議」 反政府デモの混乱は政界にも影響

<若者たちの抗議に対して義憤に駆られた野党議員がまさかの行動に──> 学生ら若者を中心に続くタイ・バンコクの反政府デモは連日、警察の警戒をかいくぐるように各所で行われている。これまでのところ治安当局との大きな衝突や流血の惨事は起きていないが、連日の大規模デモに治安当局は放水や催涙ガスなどで対応している。ただ一向に沈静化しないデモにプラユット政権は疲労と焦燥を強めている。 そんななか、10月27日に開会中の国会本会議の議場で野党議員の一人が突然自分の腕を刃物で切る自傷行為を行い、学生デモへの同情と当局...

民主化求めるデモ隊に守勢のタイ王制支持派 「国王の意思」力に反転攻勢を狙う

抗議デモに包囲された首相府は、ワチラロンコン国王が散策する写真をツイッターに投稿した。付されていたハッシュタグは、「#KingKeepFighting(王は戦い続ける)」である。 抗議デモによるプラユット・チャンオチャ首相への退陣要求、そしてタイ王制にとって数十年来で最大の試練に直面して、王制支持のエスタブリッシュメント(支配層)は、反撃に向けた勢力結集を図ろうとする素振りを見せつつある。 抗議デモがますます王制批判の色を強める中で、王宮は数カ月にわたり沈黙を保ってきた。だが、2014年に権力を掌握...

タイの民主化デモ隊、議会や王宮ではなくドイツ大使館にデモ行進したワケは?

<軍事政権を掌握するプラユット首相の退陣など民主化を求めるデモ隊は新たな段階に突入して......> 民主化要求を掲げた学生らを中心にしたデモ集会が連日続くタイのバンコクで10月26日、デモ隊の一部がドイツ大使館に向かった。 デモ隊が「プラユット首相退陣、国会解散、憲法改正」と同時に要求として掲げている「王政改革」で現ワチラロンコン国王が長期滞在を続けているのがドイツであることからドイツ大使宛の要望書を直接手渡すことが目的のデモ行進となった。 ドイツの協力が「王政改革」に不可欠 学生らを中心とした若...

タイ抗議デモ、対立が続く プラユット首相は非常事態解除を表明も、デモ隊は3日以内の辞任要求

タイのプラユット首相は21日、首都バンコクを対象に発令した5人以上の集会を禁止する非常事態宣言を解除する意向があると表明した。 プラユット首相はテレビ演説で「事態収拾に向けて最初の行動を取る。厳格な非常事態を解除する用意を進めており、暴力が発生しなければすぐに解除する」と言明した。 しかし、反体制デモ隊は納得せず、首相府前でプラユット首相に3日以内の辞任を求める要求書を手渡した。 タイ政府は15日、3カ月に及ぶデモの鎮静化に向けて非常事態を宣言。しかし、デモはその後も続き、この日も数万人が首相府に向...

タイ裁判所、抗議デモの報道めぐりネットTV局に放送中止を命令

タイの裁判所は20日、政府に批判的とされるオンラインテレビ局「Voice TV」に対し、放送を中止するよう命じた。当局者によると、「Voice TV」はまた、「虚偽の情報」をアップロードするなどコンピューター犯罪防止法にも違反したという。人権団体からは、抗議活動や政府が有害だと見なす報道を封じる動きに対し批判の声が上がっている。「Voice TV」の編集長は「我々はジャーナリズムの原則に基づいて運営してきており、現在もそうしている」と述べ、裁判所命令が届くまで放送を続ける方針を明らかにした。タイでは...

タイの反政府デモ隊「全員がリーダー」合言葉に拡大 抗議活動とともに市民の通行確保も

「彼らはリーダーの逮捕で、デモ隊を止められると思っている。無駄だ。今ではわれわれ全員がリーダーだ」──。プラさん(24)は18日、タイの首都・バンコクの戦勝記念塔前で開かれた反政府集会で、数千人の参加者を前にこう演説した。 タイではこの1週間、反政府デモ隊の主だったリーダーの多くが逮捕された。だが、抗議活動は拡大し、プラユット首相の退陣や王室改革を求める声はこれまで以上に高まっている。 デモ隊ではこれまで無名だった参加者が、香港の反政府活動から得た教訓と、自ら編み出した手法を組み合わせて警察の取り締...

日航傘下LCCジップエア、28日就航タイ路線はバンコク発のみ旅客便 成田発は貨物便の異例の対応

日本航空傘下の格安航空会社(LCC)、ジップエア・トーキョーは19日、成田―タイ・バンコク線におけるバンコク出発のみの旅客便を就航させると発表した。28日から週5便で始める。タイから日本への帰国需要の取り込みを目指す。新型コロナウイルスの影響でタイへの旅客便飛行禁止措置が続いているため、成田出発便は当面、貨物専用便としての運航を継続する。 成田─バンコク線を巡っては、当初5月にジップエア設立後初の旅客便として就航を予定していたが、新型コロナ感染拡大の影響より延期を余儀なくされた。一方、貨物は需要が高...

タイ首都バンコクで連日の反政府集会 プラユット首相は対話の意向も

タイの首都バンコクで18日、数千人規模の反政府集会が開かれた。政府は15日に集会を禁止したものの、4日連続で「独裁制打倒」や「王室改革」を訴える抗議行動が行われている。 これまでに複数の集会指導者や参加者が逮捕され、一部で警察が放水による鎮圧に動いたほか、デモ隊が移動するのを防ぐためバンコク市内のほとんどの鉄道は運休した。それでもこの日も雨の中、拘束された指導者の写真を掲げながら「仲間を解放せよ」と多くの人々が気勢を上げた。 退陣を求められているプラユット首相の報道官は、首相は抗議行動が一段と広がり...

タイ政府、首都のデモ激化受け集会・報道を制限 警察は首相府占拠のデモ隊排除

タイ政府は15日、抗議デモの過熱を防ぐ緊急措置として、首都バンコクでの5人以上の集会を禁止した。 政府の発表文書によると、「恐怖を生み出す恐れ」や、国家の安全保障に悪影響を与えたり、国民の士気を低下させたりする恐れのあるニュースやオンラインメッセージの発信も禁止される。また、当局が指定した地区へのアクセスも禁じられる可能性がある。 バンコクでは前日、デモ隊が首相府の周囲を占拠し、国王の車列を妨害するなど、抗議活動が激しくなっていた。 国営テレビは「こうした状況を効果的に終わらせ、速やかに平和と秩序を...