「デモ」の記事一覧

日本や韓国はアジアじゃない? アジアの「異質さ」が差別との闘いを難しくしている

<アトランタの銃撃事件は世界に衝撃を与えたが、「黒人」と違って「アジア系」は連帯して闘いに挑むにはあまりに多様> 去る3月16日に米ジョージア州アトランタで起きた銃撃事件は衝撃的だった。犠牲者8人のうち6人がアジア系の女性だったからだ。そこで問題。そもそも欧米社会における「アジア系」とは誰を指すのか。 あの事件に対するアメリカ政府の反応を伝えるに当たり、複数のメディアは副大統領のカマラ・ハリスを犠牲者たちと同じ「アジア系アメリカ人」と呼んでいた。確かに彼女はインド人の血を引いているが、犠牲者の多くは...

ロケット砲で80人以上が死亡、200人以上が行方不明か 内戦の危機迫るミャンマー情勢

<国際社会の批判にもかかわらず、ミャンマー国軍はデモ参加者への弾圧を容赦なく続け、武装勢力も巻き込んだ内戦に発展する恐れも> 2月1日のクーデターで政権を奪取した国軍が、抗議活動を続ける市民への実弾発砲などを続けるミャンマー。情勢は日に日に混迷の度が深まり、打開へ向けた一筋の燭光すらまったく見えない状況が続いている。 そんななか4月9日、中心都市ヤンゴンの北に位置する古都バゴー市で、デモに参加していた市民を国軍が包囲し、銃火器などを発砲。その結果これまでに少なくとも80人以上が死亡し、200人以上が...

バイデンに「パイプラインを止めろ!」圧力

環境よりも経済を優先したトランプ前政権の方針を撤回し、石油パイプラインの建設・運用を止めろ──そう訴えるデモ行進が4月1日、ワシントンで行われた。 バイデン大統領は就任後、カナダとアメリカを結ぶパイプライン計画「キーストーンXL」の建設許可を取り消したが、それに続けとばかりに、米シェールオイル産地とメキシコ湾岸を結ぶ「ダコタ・クセス・パイプライン」の運用停止などを求めた。 水質への悪影響を憂慮する先住民団体による抗議運動には、バイデン大統領を模した人形も登場。 「化石燃料に頼らない世界を取り戻せ」と...

【ミャンマー現地ルポ】デモ取締りの警察官に警棒で殴られ拘束されて

<市民を脅迫、宅配を強盗、子供も射殺──ミャンマー警察に警棒で殴られ、拘束された日本人ジャーナリストが身をもって知ったデモ弾圧の現状と抵抗運動の針路> 逃げられない――。重装備の警察隊の挟み撃ちに遭い、そう思って手を上げた私の体を4~5人の警察官が押さえ付け、腕を後ろ手にねじり上げた。ヘルメットや防弾チョッキの上から、ガツンガツンという重い衝撃を受けた。目撃者によると、警棒で殴られていたらしい。そして警察官らは私を護送車まで引っ張っていき、尻を蹴って中に押し込んだ。 2月26日午前、ミャンマー(ビル...

「STOP 112」タイで唱えられる反政府メッセージの意味

王室改革などを求める反政府デモが続くタイ。 首都バンコクで2月20日、プラユット首相と閣僚9人の不信任案否決を受け、デモ隊が首相退陣や不敬罪で拘束された学生リーダーの解放を求めた。 タイでは昨年11月、2年ぶりに不敬罪の適用を再開。 以降、不敬罪を定めた刑法112条の廃止を求める抗議が活発化している。 <2021年3月9日号掲載> ===== 各地で目撃されるタイのワチラロンコン国王の「奇行」 60 Minutes Australia-YouTube...

ミャンマー、国軍が鉄道職員に発砲か 兵員輸送の線路での抗議デモに圧力

<市街地に装甲車を配置するなど抗議デモへの圧力を強める国軍。ミャンマー全国で一触即発の状況が続く> 2月1日に起きた国軍によるクーデターとそれに反対する市民による抗議デモで社会的混乱が続くミャンマー。2月17日、中部の都市マンダレーでは治安当局による発砲事件が発生した。現地のメディアが発砲の様子をインターネット上にアップしたことなどから明らかになった。 ミャンマーのオンラインメディア「ボイス・オブ・ミャンマー」や米政府系放送局「ラジオ・フリー・アジア(RFA)ビルマ版」が18日午前相次いで伝えたとこ...

インドで今、何が起こっているのか?

インドの首都デリーの世界遺産「赤い城」の前で1月26日、政府の農業新法に反対する農民が抗議の剣を掲げた。 農業市場の自由化を目指す政府に対し、中小農家は新法の下で企業から搾取されるとして反発。農民が就業人口の半数を占める同国で、昨年11月に始まったデモは全土に拡大している。 インド最高裁は最近、新法を一時停止した。 <2021年2月9日号掲載> ===== バスを襲い、トラクターで行進――農民たちの抗議行動が過激化している BBC News-YouTube...

K-POPと共にハングルが世界へ拡散 ネットやデモで政治スローガン訴えるツールに

<エンターテインメントの世界で欧米でも人気を集める韓流。それが今度は政治的なメッセージにも影響を与えている> BTSがビルボードの1位獲得に続きグラミー賞にノミネートされ、映画でも『パラサイト 半地下の家族』がアカデミー賞受賞した2020年。これまで以上に韓国カルチャーが世界から注目を集めるようになった。 そうすると、今度は「K-POPアイドルが母国語で何を言っているのか知りたい!」「日本語訳の付いていない映画やドラマも見てみたい!」といった思いを抱いて韓国語の勉強を始める人も増え始める。 そういっ...

タイ政府、王室への不敬罪2年ぶりに適用へ 天下の宝刀抜き、反政府運動は新局面へ

<批判が許されない王室への改革を求めるデモ隊に明日は来るか?> 学生や若者を中心とした反政府運動が続き、社会不安が高まっているタイで11月24日、ワチラロンコン国王や王室への批判、誹謗を許さない「不敬罪」の適用方針が明らかになった。 最高で禁固15年というタイの厳しい「不敬罪」は「不敬」の適用範囲が必ずしも明確でなく、時の政権や治安当局による「恣意的運用」が人権侵害や言論統制につながるとして人権団体やメディアなどから批判の声が長年上がっていた。 しかしプラユット政権は過去2年間、この「不敬罪」の適用...

タイ、国会議場で野党議員が3度腕を切る「流血の抗議」 反政府デモの混乱は政界にも影響

<若者たちの抗議に対して義憤に駆られた野党議員がまさかの行動に──> 学生ら若者を中心に続くタイ・バンコクの反政府デモは連日、警察の警戒をかいくぐるように各所で行われている。これまでのところ治安当局との大きな衝突や流血の惨事は起きていないが、連日の大規模デモに治安当局は放水や催涙ガスなどで対応している。ただ一向に沈静化しないデモにプラユット政権は疲労と焦燥を強めている。 そんななか、10月27日に開会中の国会本会議の議場で野党議員の一人が突然自分の腕を刃物で切る自傷行為を行い、学生デモへの同情と当局...