「トランプ」の記事一覧

バイデンは老い過ぎている、そのせいで人が死ぬ

<英紙の保守派論説委員が、アフガニスタンでの失敗はバイデンがかつての才能を使い果たした老人であることを示していると痛烈批判> イギリスで発行部数最大の新聞デイリー・テレグラフが社説で、ジョー・バイデンはアメリカの大統領を務めるには「使い果たし」「老い過ぎている」と言い切った。 アフガニスタンからの性急な米軍撤退でイスラム主義組織タリバンの想定外の復権を招いてしまったことで、バイデンはさんざんメディアの批判を浴びてきたが、78歳というバイデンの年齢を槍玉に挙げた媒体はこれまでほとんどなかった。 テレグ...

<カブール陥落>米大使館の屋上からヘリで脱出する「サイゴン陥落」再び

<バイデンが「ありえない」と言った「サイゴン陥落」がカブールでも起こった。バイデンは厳しい問いに直面することになる> アフガニスタンの反政府勢力タリバンが15日、首都カブールの主要施設を制圧する一方で、アメリカはカブールにある大使館の屋上からヘリコプターで職員を退避させる事態に追い込まれた。 ソーシャルメディアでは、ジョー・バイデン米大統領が先月の記者会見で「起こりえない」と言っていた状況がまさに現実のものになったと話題になっている。 1975年に南ベトナムの首都サイゴン(現在のホーチミン市)が陥落してベトナム戦争が終結した際には、アメリカ大使館の屋上から人々がヘリコプターで救出される写真が多くのメディアで報道された。 バイデンは7月8日、アフガニスタンからの米軍の全面撤退について記者会見した際、アメリカ国民があの時のような映像を見ることはないと断言していたのだ。 「タリバンは北ベトナム軍ではない。(両者は)能力という意味で比べものにならない。人々がアフガニスタンのアメリカ大使館の屋上からヘリコプターで運び出されるのを目にする状況にはならないだろう。まったく比較にならない」とバイデンは述べた。 Perfectly Aged Biden in July: "The Taliban is not the North Vietnamese army. They're not remotely comparable in terms of capability. "There's going to be no circumstances where you're going to see people being lifted off the roof of a US Embassy in Afghanistan." pic.twitter.com/Dw7ghFs8Vz— IndSamachar News (@Indsamachar) August 15, 2021 だが15日、インターネットやメディアではカブールのアメリカ大使館の屋根から職員を退避させるヘリコプターの映像が流れ始めた。ロイター通信やワシントン・ポストを初めとする報道機関は、タリバンがカブール中心部に迫る中、アメリカがヘリコプターを使って職員を緊急避難させていると伝えた。 ■カブールvsサイゴン PHOTO 1: US diplomat evacuate US from embassy via helicopter as the #Taliban enter #Kabul from all sides. #Afghanistan (2021)PHOTO 2: US diplomat evacuate US from embassy via helicopter as the PAVN & Viet Cong capture of Saigon, Vietnam (1975) pic.twitter.com/YamWmzjOay— Stefan Simanowitz (@StefSimanowitz) August 15, 2021 「米史上最長の戦争」のあっけない幕切れ ツイッターでは、7月の記者会見でバイデンが「そんな状況は起こりえない」と語る動画が拡散された。このバイデンの発言を引用しつつ、1975年のサイゴンと今回のカブール、それぞれの大使館からヘリコプターで職員らが退避する写真を並べた投稿も多くの人にシェアされた。 もともと駐留米軍の完全撤退は、トランプ前政権がタリバンとの間で締結した和平合意に盛り込まれたものだった。にも関わらず、共和党の下院議員らは撤退をめぐってバイデンを強く批判している。ツイッターでも議員らは「これはたった38日前の発言」というキャプションを付けて、バイデンの7月の記者会見の動画をシェアした。 また、バイデンは7月8日の記者会見で、タリバンによる政権奪還は「不可避」なのではとの懸念を一蹴した。アメリカが支援してきたアフガニスタン政府の瓦解は近いとする見方についても否定的で、「私はアフガニスタン軍の能力を信頼している。訓練も装備も、戦争の遂行という意味での能力も向上している」とバイデンは述べた。 アフガニスタンへの派兵はアメリカにとって「史上最も長い戦争」となっていた。米軍は9・11同時多発テロを受け、2001年に同国に侵攻。それからもうすぐ20年になる。 ===== ドナルド・トランプ前大統領はアフガニスタン駐留を続けることは「ばかげており」、アメリカの国益にとってためにならないとつねづね述べていた。そしてマイク・ポンペオ国務長官(当時)の主導の下、トランプ政権はタリバンと交渉を行い、昨年2月に和平合意にこぎ着けた。合意には米軍は今年5月1日までにアフガニスタンから全面撤退することが盛り込まれた。 1月に大統領に就任したバイデンは、この合意に従うことを選択したが、撤退期限は8月末に変更されたが、その前にアフガニスタン政府は瓦解してしまった。 先週、タリバンが急速に支配地域を拡大する中でも、バイデンは米軍の全面撤退は正しいとする姿勢を変えなかった。9.11を計画・実行した国際テロ組織アルカイダの制圧はとっくの昔に果たされた、というわけだ。 「私は決断を後悔していない」とバイデンは述べた。「アフガニスタンの指導者らは力を合わせなければならない。われわれは数多くのアメリカ兵を死や負傷で失った。アフガニスタン政府軍の兵士たちも自分のために、自分たちの国のために戦わなければならない」 アメリカは「破綻国家を建設していた」 アメリカの情報関係者や軍事専門家からは、1カ月以内、長くても3カ月のうちにタリバンがカブールを制圧する可能性があるとの声が上がっていた。だがバイデン政権は、タリバンがこれほど急速に支配地域を拡大するとは思っていなかったようだ。米軍撤退に関してバイデン政権を批判する人は多いが、この決断を擁護する人もまた多い。 米シンクタンク「ディフェンス・プライオリティーズ」の政策ディレクター、ベンジャミン・フリードマンは本誌の取材に電子メールでこう答えた。「(現在の状況は)どんなタイミングであれ米軍の撤退に合わせて起こりうる事態だった。それが10年前であっても10年後であってもだ」 また、フリードマンはこうも述べた。「今回の(政権)崩壊のスピードに驚く人は多い。だが、事態の進展に関して当局がどうごまかそうと、われわれは破綻国家を立ち直らせていたのではなく、破綻国家を建設していたのだという事実を隠しおおすことはできないだろう。米軍が撤退する一方で、アフガニスタン軍はほとんどの地域で相手方についたり、単に戦列を離れたりして、まともに(タリバンと)戦わなかった」 ===== ■カブール陥落vsサイゴン陥落 PHOTO 1: US diplomat evacuate US from embassy via helicopter as the #Taliban enter #Kabul from all sides. #Afghanistan (2021)PHOTO 2: US diplomat evacuate US from embassy via

トランプの後継者は誰か…有力候補は2人だが、本命はトランプ自身?

<次期大統領選へ早くも始動。しかし、共和党指名争いの行方は前大統領次第> 6月16日、テキサス州のグレッグ・アボット知事(共和党)は、州が独自で一般から寄付を集め、メキシコ国境に壁を建設すると発表。頭金2億5000万ドルを州予算から出すという。移民問題に弱腰とされるバイデン政権を批判する意図が見え見えだった。 2024年の大統領選にドナルド・トランプ前大統領が出馬するかが不透明ななか、アボットが大統領選に野心を抱いている証拠と受け取った共和党員や政治評論家も多い。 州知事再選を目指すアボット陣営は、...

コロナの研究所流出説を「排除しない」ファウチ所長への批判を煽る黒幕

<マスクの有用性に対する見解や、ウイルスの起源への見方で注目を浴びる米コロナ対策トップだが、批判の背後にいるのは?> トランプ前大統領時代から、アメリカの新型コロナウイルス対策を率いてきたファウチ国立アレルギー・感染症研究所所長への風当たりが強まっている。数千通のメールが公開されて、マスクの有効性への見解の変節が批判されたが、今度はウイルスの起源をめぐる見方が問題視されている。 ファウチは6月9日のMSNBCのインタビューで、「私が知る研究者のほとんどは、病原体保有動物から人間に自然に感染したのが起...

トランプの短文投稿サイト閉鎖…人気の陰りを象徴する「不吉な数字」

<SNSから「追放」されたトランプが立ち上げた自分専用ツイッターだが、アクセス数は全盛期からすればごくわずかだった> ツイッターで最大8896万人のフォロワーを抱え、過激な発信で注目を集め続けたトランプ前米大統領。1月に連邦議会議事堂襲撃事件を扇動したとしてツイッターとフェイスブックのアカウントが凍結されると、5月4日に自前のウェブサイト「ドナルド・J・トランプの机から」を開設して情報発信に乗り出した。 だがこのサイトへのアクセス数は5月半ばの1週間にわずか400万回ほど。開設から約1カ月で閉鎖され...

トランプ氏「中国は世界に10兆ドル賠償すべき」 武漢ウイルス研究所起源説で

<公の場に4ヶ月ぶりに姿を現したトランプ氏は、中国はアメリカと世界に賠償金を支払うべきだとの立場を示した> 新型コロナウイルスをめぐり、武漢のウイルス研究所を起源とする説がにわかに再注目されている。国際世論の厳しい目が中国に注がれるなか、この流れにトランプ前大統領が加勢した。 トランプ氏は6月5日、東部ノースカロライナ州で開かれた共和党集会で演説し、武漢の研究所流出説が再び真実味を帯びてきていると指摘した。「中国は彼らがもたらした死と破壊の代償として10兆ドルを、アメリカ、そして世界に対して支払うべ...

共和党支持者はトランプの大統領選「再出馬」を熱望──世論調査

<再び大統領の座を狙う意思を公言しているトランプ前大統領。共和党の支持率は今も非常に高いとの調査結果が> 2024年の大統領選への出馬を「極めて真剣に検討している」と発言したトランプ前米大統領。共和党支持者らもトランプの復活を熱望しているようだ。 米クィニピアク大学が実施した最新の世論調査によれば、次期大統領選へのトランプの出馬を望む共和党支持者は66%で、出馬に反対する人は30%にとどまった。トランプ政権時代の政策への支持も根強く、来年行われる中間選挙の共和党候補にトランプ路線を踏襲してほしいと答...

「マスクの強要はホロコースト同然」?──米極右議員の強烈論法

<議員がワクチン接種を終えるまで議場でのマスク継続を求めたペロシ下院議長のやり方は、ナチスがユダヤ人にしたことと同じ? こんなトンデモ発言も、今の共和党指導部には罰せられない?> トランプ支持者に人気の極右政治家マージョリー・テイラー・グリーン米下院議員(ジョージア州選出)は、下院議場内におけるマスク着用命令を、ナチスドイツによるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)になぞらえる発言を繰り返した。 疾病予防管理センター(CDC)は5月13日にワクチン接種者のマスク着用義務を原則解除し、バイデン政権もホワイトハウスにおけるマスク着用の指針を緩和した。だが、ナンシー・ペロシ下院議長(民主党)は議員全員がワクチン接種を受けるまでマスク着用の義務を継続すると発表。グリーンはそんなペロシを「精神に異常がある」と決めつけた。 5月20日に保守系ニュースメディア「リアル・アメリカズ・ボイス」のインタビュー番組「ウォータークーラー」に出演したグリーンは、ペロシがやっていることは、ホロコーストの時代にナチスがやったことと同じだと言った。 BREAKING: @mtgreenee calls @SpeakerPelosi "mentally ill," says she's using holocaust-style tactics to enforce House mask mandate. Watch her interview with @DavidBrodyCBN on today's #TheWaterCooler #JustTheNews @RealAmVoice pic.twitter.com/b6mxc1iTbB— John Solomon (@jsolomonReports) May 20, 2021 「ユダヤ人は黄色いダビデの星のマークを身に着けるように命じられ、法的権利のない社会的劣等者として扱われ、最後には電車に詰め込まれてガス室に連れて行かれた。ナンシー・ペロシが言っているのも同じ類の虐待だ」と、グリーンは語った。 私はユダヤ人の味方 ユダヤ人団体や他の議員はこの発言を非難したが、グリーンは21日の夜、自分はユダヤ人の味方だと、記者に語った。そして「理性あるユダヤ人」なら誰でも、「高圧的な」マスク着用命令に反対するだろうと付け加えた。 やはりトランプ支持者として有名なマット・ゲイツ下院議員(共和党、性的人身売買の容疑で捜査を受けている)と共にアリゾナ州メサで開催された共和党の集会に出席した後、グリーンは地元ローカル局12ニュースのビアンカ・ブオノ記者にこう語った。「『マスクは必要ない』と主張したからといって、社会的劣等者のように扱われるべきでない」 "I think any rational Jewish person didn't like what happened in Nazi Germany & any rational Jewish person doesn't like what's happening with overbearing mask mandates."I asked Rep. Marjorie Taylor Greene about her comment comparing mask mandates to the Holocaust @12News pic.twitter.com/8SVljeXjSM— Bianca Buono (@BiancaBuono) May 22, 2021 「私は何も間違ったことは言っていない。そして、理性あるユダヤ人はナチスドイツで起こったことが気に入らなかったと思うし、理性あるユダヤ人は、高圧的なマスク着用命令も高圧的なワクチン政策も気に入らないはずだ」と、グリーンは付け加えた。 グリーンのこうした発言に人々が不快感を抱く理由をわかっているかとブオノが質問したところ、グリーンはこう答えた。「マスクの着用やワクチン接種を強要されること、予防接種を受けたかどうかを明らかにしなければならないことを、人々がどのように感じているか、あなたこそわかっている?」 ===== 「こんなことはアメリカで起きてはならない。この国には自由な国であり、このような会話をするのはばかげている」と、グリーンは言った。 米国ユダヤ人会議(AJC)は21日にグリーンの発言を非難し、謝罪と発言の撤回を求めた。 「健康を守るための規制を、ダビデの黄色い星やガス室、その他のナチスの残虐行為になぞらえることはできない」と、AJCはツイートで表明した。「このような比較は、ホロコーストの悲劇をおとしめ、アメリカの政治的言論を汚染することだ。マージョリー・テイラー・グリーン議員は直ちに発言を撤回し、謝罪すべきだ」 You can never compare health-related restrictions with yellow stars, gas chambers & other Nazi atrocities.Such comparisons demean the Holocaust & contaminate American political speech.Rep. Marjorie Taylor Greene must immediately retract and apologize.https://t.co/pdU8H8h2tO— American Jewish Congress (@AJCongress) May 21, 2021 SNSはもちろん共和党の中からもグリーンを辞めさせるべきだという声が挙がっているが、共和党指導部は結局、トランプ支持者の間で人気があるグリーンを罰することはできないだろうというのが多くの識者の見方だ。 Rep. Greene's anti-Semitic language comparing the systematic murder of 6 million Jews during the

再選出馬に逆風?トランプ経営企業に刑事訴追の可能性

<共和党への根強い影響力を誇るトランプだが、ホワイトハウスを出た今、免責特権はもうない> ニューヨーク州司法長官事務所は、ドナルド・トランプ前大統領一族のビジネスに関する捜査を拡大し、刑事訴追も視野に入れた取り調べを進めていることを認めた。ニューヨーク州のレティシャ・ジェームズ司法長官の報道官を務めるフェビアン・レビーは5月18日、トランプ一族の経営する企業、トランプ・オーガニゼーションに関する捜査は、「その性質上、もはや純粋に民事捜査ではなくなった」とCNNに語った。今後はマンハッタン地区検事局と...

【世論調査】在米ユダヤ人、トランプの中東政策に「まあまあ」または「悪い」が過半数

イスラエルによるパレスチナ攻撃が激しさを増すなか、在米のユダヤ人が中東和平の実現に懐疑的であることが分かった。 ピュー・リサーチセンターが2019年11月から20年6月までにユダヤ系アメリカ人4718人を対象に行った世論調査によると、パレスチナ側の指導者が和平を模索していると信じる人はわずか12%。イスラエルが和平実現を模索していると信じる人も33%にとどまった。 一方、イスラエル支援を明言していたトランプ大統領(当時)の評価は割れている。 正統派ユダヤ教徒は86%が彼の中東政策を「素晴らしい」また...