「ノーベル賞」の記事一覧

大村博士発見のイベルメクチンは新型コロナの「奇跡の治療薬」? 海外で評価割れる

<抗寄生虫薬からコロナ治療への転用が期待されるイベルメクチン。感染拡大地域では「奇跡の薬」として品薄が起きる一方、欧米では以前効果が吹聴されたマラリア薬の二の轍を踏むことになるのではないかという慎重姿勢も目立つ> 新たなコロナ治療薬として、既存の抗寄生虫薬「イベルメクチン」が期待されている。国内では製薬大手の興和が7月1日、新型コロナ感染者を対象とした治験を開始すると発表した。興和は軽症者1000人程度までの規模の治験を年内にも完了し、厚生労働省に承認を求めたいとしている。 イベルメクチンはこれまで...

大村博士発見のイベルメクチンは新型コロナの「奇跡の治療薬」? 海外で評価割れる

<抗寄生虫薬からコロナ治療への転用が期待されるイベルメクチン。感染拡大地域では「奇跡の薬」として品薄が起きる一方、欧米では以前効果が吹聴されたマラリア薬の二の轍を踏むことになるのではないかという慎重姿勢も目立つ> 新たなコロナ治療薬として、既存の抗寄生虫薬「イベルメクチン」が期待されている。国内では製薬大手の興和が7月1日、新型コロナ感染者を対象とした治験を開始すると発表した。興和は軽症者1000人程度までの規模の治験を年内にも完了し、厚生労働省に承認を求めたいとしている。 イベルメクチンはこれまで...

戦闘で陸の孤島と化したエチオピア・ティグレ州の惨状を訴える手紙

<外部からの立ち入りが困難な複数の地域で大勢の人が虐殺され、飢え、支援の手も届かないなか命の危機にさらされている現状が詳細に綴られていた> エチオピア北部のティグレ州では、昨年11月から政府軍と反政府勢力の戦闘が続き、人道支援が断たれて久しい。政府軍に包囲され通信網も遮断されて陸の孤島と化したティグレ州の一部では、もう何カ月も虐殺や性暴力、飢饉が続いているとされるが、戦闘の原因や詳しい現状は外にはほとんど伝わってこなかった。現地のあるリーダーが助けを求めて州当局に送った手紙で、惨状が一部明らかになっ...

ノーベル賞を受賞した科学者の私が、人生で後悔していること

<医師・科学者としてノーベル賞を受賞するまでになった筆者だが、悔やんでいることはいくつもあるそう> 後悔は少なからずある。私は最近、医師・科学者としてのキャリアを振り返る回顧録を書いた。本には書かなかったけれど、執筆の過程ではおのずと、これまでの人生で悔やんでいることをいくつも思い出す羽目になった。 特に後悔せずにいられないのは、楽器をマスターしなかったことだ。若い頃に打楽器やピアノに手を出したこともあったが、長続きしなかった。医師になりたいという夢の実現を急ぎ過ぎたようだ。 それでも、自分が一流の...

日本で研究不正がはびこり、ノーベル賞級研究が不可能である理由

<論文撤回数ランキング上位10人の半数が日本人──。科学への投資を怠ったツケで不正が蔓延し、研究現場が疲弊している。日本の学術界の闇を指摘する衝撃のレポート。解決に必要な2つの方策とは> (2020年10月20日号「科学後退国ニッポン」特集より) 今年もノーベル賞シーズンが到来した。日本人の受賞が決まるとお祭り騒ぎとなるが、受賞者は満面の笑みの一方で日本の研究環境の貧困と疲弊を嘆き、将来日本人受賞者がいなくなると警鐘を鳴らす。それが、ここ数年繰り返されてきたお決まりの光景である。 2000年以降、日...

ノーベル経済学賞の「オークション理論」、実社会での功績は?

<理論の基礎理解と公共の利益の最大化に貢献したとして評価される米教授2氏の研究内容とは> 今年のノーベル経済学賞に決定したのは、米スタンフォード大学のポール・ミルグロム教授とロバート・ウィルソン名誉教授。オークション理論で知られる2人は、その研究成果だけでなく、社会における実用化と公共の利益の最大化に貢献したと評価された。 オークションは経済の基礎的な部分であり、eベイでのショッピングから政府による入札まであらゆる分野に影響。ウィルソンの研究は、オークションの力学への基礎的な理解を広げた。彼の理論は...

自然科学系ノーベル賞に根強い「白人男性偏重」

<優秀な女性や黒人を冷遇する科学技術界と社会の時代錯誤な悪弊に終止符を> 2007年、筆者はスウェーデン王立科学アカデミーのノーベル化学賞の選考で助言した関係で授賞式に招かれた。受賞者と同じホテルに滞在し、「知る人ぞ知る」存在だった彼らが一躍「時の人」になるのを目の当たりにした。 例年10月上旬の発表直後から受賞者は世界中で講演に引っ張りだこ。12月の授賞式前後の1週間はスウェーデンの首都ストックホルムで取材攻勢に遭い、王室の人々と懇談。その様子がテレビ放映される。 科学者と彼らの研究が世間の注目を...

「トランプがノーベル平和賞」があり得ないこれだけの理由

<平和に貢献した歴代受賞者や多くの候補者には、ある決定的な資質があった。平和と正義への情熱、よりよい未来を信じる楽観主義、そして──。1996年に同賞を受賞したジョゼ・ラモス・ホルタ氏が寄稿> ノーベル平和賞候補には、国家元首から医療団、無名の人々まで300を超える個人・団体が挙がる。だが私が知る限り、自分が候補になったことを発表したのはただ1人、トランプ米大統領だけだ。 私は1996年に同賞をいただき、歴代受賞者や数多くの候補と知り合うチャンスに恵まれてきた。平和に貢献する彼らには、ある決定的な資...

ノーベル平和賞を受賞したWFPのトップはトランプ支持者

<昨年、88カ国で9700万人の飢えた人々に食糧を届けたWFPの事務局長を任命したのは、トランプ政権だった> 2020年のノーベル平和賞は、世界食糧計画 (WFP)に授与された。飢餓と闘い、世界の紛争地域で支援活動を行った実績が評価された。 WFPの事務局長はアメリカ人。共和党の政治家で、元サウスカロライナ州知事のデビッド・ビーズリーだ。受賞を知ったビーズリーは「言葉が出なかった。こんなことは生まれて初めてだ」とニジェールのAP通信に語り、「衝撃だった。とても驚いた」と付け加えた。 その後、ツイッタ...

ノーベル文学賞、米女性詩人ルイーズ・グリュック氏に

スウェーデン・アカデミーは8日、2020年のノーベル文学賞を、米国女性詩人のルイーズ・グリュック氏(77)に授与すると発表した。「飾り気なき美しさによって個人の存在を普遍化する、まごうことなき詩的な声」と同氏の作品を評価した。 エール大学の教授であるグリュック氏は1968年に詩集「Firstborn(ファーストボーン)」でデビューした。米国の現代文学界で最も優れた詩人の一人とされている。 アカデミーが明快さを追求することを特徴としていると指摘したグリュック氏の作品は、子ども時代や家族の生活、両親やき...