「パプア」の記事一覧

「治安当局者がパプア人牧師射殺に関与」 インドネシア政府調査チームが公表

<パプアの牧師の死にはインドネシアの政治や人権の醜い実態が詰まっていた> インドネシア東端に位置するパプア州の山間部で9月19日にパプア人牧師が射殺された事件が発生してから1カ月。行き詰っていた真相解明を巡る調査で政府が任命・編制した「調査チーム」が10月21日、牧師射殺に治安当局が関与していた証拠を発見したと明らかにした。 政府側の調査チームが治安当局の関与濃厚との結論に達したことで、事件は当初から指摘されていた陸軍兵士による犯行の可能性が極めて強くなり、真相解明に向けて大きく進展した。 マフード...

インドネシアのパプア人牧師殺害事件、国家人権委員会が独自調査 軍が学校に駐屯など新事実も

<政府の独立機関が捜査をしたことでパプア住民の軍・警察への不信がより鮮明に> インドネシア東端に位置するパプア州の山間部で9月19日にパプア人牧師が射殺された事件が発生してから1カ月。行き詰っていた真相解明をめぐり新たな調査が動きだした。 これまで射殺犯について軍や警察は、パプア州山間部のインタンジャヤ州で活動する独立派武装組織(治安当局は単に武装犯罪集団と呼称)の犯行と発表。一方、地元住民やキリスト教会関係者は陸軍の兵士による射殺だとして、主張が真っ向から対立。 治安当局による捜査は住民の信頼や協...

パプア牧師殺人事件、政府調査団を地元教会が拒否 当局は現地に軍事作戦地域を発令か

<パプア地方の人権問題に理解を示す大統領も、準戦時体制とすることを許容するか──> インドネシアの東端、ニューギニア島西半分を占めるパプア地方(パプア州、西パプア州)でキリスト教会のパプア人牧師が殺害された事件の捜査が難航する中、ジョコ・ウィドド内閣の閣僚が編制、派遣を命じた「合同調査チーム」を地元のキリスト教会評議会が拒否していることが明らかになった。 牧師殺害事件では治安当局がパプア人独立組織の犯行とみなす一方で、パプア人やキリスト教関係者は陸軍兵士による犯行だと訴え、主張が対立している。 政府...

インドネシア、パプア牧師殺害事件は捜査難航 「独立派記念日」12月1日に向け緊張高まる

<独立武装闘争が盛んなパプア地方で起きた殺人事件は、その地域性のゆえに捜査が難航> インドネシアのパプア地方のパプア州山間部で9月に起きたキリスト教会パプア人牧師の殺害事件。捜査している国軍と警察による合同捜査チームは事件に関する証人の発見や証拠収集などを進めて犯人検挙を鋭意目指している。 しかし、予想以上の困難に直面して捜査が実質上行き詰まりをみせていることが地元メディアなどで明らかになった。 パプア地方(西パプア州、パプア州)の独立を求めて武装闘争を続ける独立派組織や支援者にとっては「独立記念日...

インドネシア、パプアで襲撃テロ事件2人死亡 特別自治法期限を前に

<独立自治を目指す抵抗運動は、治安当局と衝突で果てしない負の連鎖へ> インドネシアの東端、ニューギニア島の西半分を占めるインドネシア領のパプア地方(西パプア州、パプア州)では長年独立を求める反政府武装組織による抵抗運動が細々ではあるが絶え間なく続いており、インドネシア政府、治安当局にとって頭の痛い問題となっている。 インドネシアで最も貧困率が高く、インフラや教育が遅れているとされるパプア地方の開発を念頭にした「パプア特別自治法」(2001年制定)が2021年に終了期限を迎えるが、同法を延長や改訂する...

インドネシア治安当局、NZ人殺害のパプア武装組織の拠点を急襲 約300人で激しい戦闘、パプア人司令官を銃殺

<世界有数の鉱山で起きた武装組織による襲撃事件。当局は組織をパプア独立運動とは関連付けないというがその訳は──> インドネシアの東端に位置するパプア州の州警察本部長が8月17日、州都ジャヤプラで記者会見して、今年3月に同州で発生したニュージーランド人殺害事件を実行した組織の拠点を治安部隊が攻撃。同組織の地域司令官を殺害したことを明らかにした。 パプア州警察のパウルス・ワタルパウ本部長は記者会見で16日に同州南部ミミカ県にある武装組織「西パプア民族解放軍(TPNPB)」の拠点に対する作戦を実施したとい...

インドネシア、パプア人活動家が刑期終え釈放 さらなる運動継続を誓う

<禁固17年を求刑された被告が、実質2カ月で刑期を終えられたウラ事情とは?> インドネシア・カリマンタン島のバリクパパンにある刑務所から8月12日、パプア人の人権・独立活動家のアグス・コサイ氏が国家反逆罪による禁固11カ月の刑期を終えて釈放された。同様の罪で服役していた独立運動活動家のブフタル・タブニ氏ら6人も7、8月に相次いで釈放されており、これで共に裁判を受けていたパプア人活動家と学生の7人は12日のアグス氏を最後に全員が刑期を終えて釈放された。 アグス氏ら7人は2019年にパプア州、西パプア州...

インドネシア軍、パプア山間部で親子を殺害 武装組織メンバーと弁明するも真相は?

<ASEANでコロナ禍がもっとも深刻な国は、感染が切実な地方パプアにまた別の問題を抱えている> インドネシアの東端、ニューギニア島西半分を占めるパプア地方の山間部で7月18日、パプア人男性とその息子の2人がインドネシア陸軍兵士によって殺害される事件が起きた。 現地からの情報が限られているため、これまでのところ実際に何が起きたのか詳細は不明で、目撃者情報と軍の発表では食い違いがあるのも事実だが、パプア州ンドゥガ県のケニャム付近で軍の検問所に近づいて来たパプア人男性2人に対し、警戒中の兵士が身柄を拘束し...

インドネシア、国家反逆容疑パプア人に禁固11カ月の判決 求刑17年がなぜ?

<マイノリティに対する差別への抗議が世界的な潮流となるなか、東南アジアの大国では......> インドネシアの東カリマンタン州バリクパパンの地方裁判所は6月17日、人種差別反対のデモなどに参加していて国家反逆罪に問われていたパプア人被告7人に対して禁固10カ月から11カ月の判決を言い渡した。同裁判では検察側が7被告に対して禁固5年~17年をそれぞれ求刑していたが、裁判官は全被告に対し求刑を大幅に下回る軽い判決を下した。 7被告の裁判を支援するとともに無罪判決での即時釈放を求めていた支援団体やパプア人...

「#パプア人の命は大切だ」 インドネシア、米黒人暴行死デモに触発される先住民差別

<米国での黒人差別への抗議は、東南アジアの先住民差別にも火を放った> 新型コロナウイルスの感染拡大が現在のインドネシア政府、社会の最大の課題であることは間違いない。だが、それとは別の問題が、平均的インドネシア人の心底に潜むある意識を揺れ動かしている。 この国の人びとの琴線に触れたのが、全米を中心に今や欧米各国や日本でも連帯の輪が拡大している米警察官による過剰制圧で黒人が死に至った事件で、それを端緒にして広がっている「黒人への差別」という人種問題である。 インドネシアのSNSではハッシュタグ「#Bla...