「ビジネス」の記事一覧

コロナ禍の今思う、阪神・淡路大震災が日本社会に遺したレガシー

<26年前の1.17が産み落とした「ボランティア」と「多文化共生」という双子は、立派に成長している> 暦の上では新年が明けたが、新型コロナウイルスとの戦いは持ち越され、気分が一新できなかった人も少なくないだろう。新型コロナがもたらした被害はさまざまだが、最大の罪は何と言っても社会の分断だ。パンデミックが長引くに連れ、一層深まった印象が強い。人間社会の寛容さがコロナによって奪われた。 その中でも「命」か「経済」かの二極論がはびこった。 各国の民衆は「マスク派」と「非マスク派」に大きく分かれた。世界の民...

食品配達員の焼身自殺未遂があぶり出す中国「奴隷労働」の実態

<都市封鎖中には英雄視された配達員だが、劣悪な労働環境にさらされる現実はむしろ「奴隷」に近い> 中国・江蘇省で食品デリバリーに従事する配達員が賃金不払いに抗議して焼身自殺を図った。現地SNSで動画が拡散し、衝撃が広がっている。 自らにガソリンをまき火を付けたのは、ネット通販大手アリババ傘下の食品デリバリー餓了麼(ウーラマ)の配達を請け負っていた48歳の男性。動画では、病院への搬送を拒み「稼いだカネを返せ」と訴えている。現地メディアによると、男性は全身にやけどを負い入院中だ。 事件を受け、ネット経由で...

韓国・株投資熱狂 投資を目的とする借入金も増え、家計債務世界1位に

<1月6日、韓国総合株価指数KOSPIが史上はじめて3000を突破。実体経済を伴わない株価の急騰に政府系金融当局はリスクに注視しなければならないと警告する......> 不動産バブルが続く韓国で、新たに浮上した株価バブルに金融当局は危機感を強めている。2021年1月6日、韓国総合株価指数KOSPIが史上はじめて3000を突破した。 保守政権が目標に掲げながらも達成できなかった指数だが、実体経済を伴わない株価の急騰に政府系金融当局はリスクに注視しなければならないと警告する。 韓国証券市場は革新政権下で...

人口激減と超高齢化……2020年代以降の日本を待ち受ける未曽有の大変化

<40年後の日本は、5人に2人が高齢者で、毎年人口が100万人近く減る社会になる> 総務省統計局は毎年、『日本統計年鑑』という資料を出している。あらゆる分野の統計が網羅された公的な総合統計書だ。 この資料の「人口」という章を見ると、過去から現在までの日本の人口の長期推移が出ている。これによると、20世紀初頭の1900年(明治33)年の人口は4385万人で、現在の3分の1ほどしかなかった。しかし翌年は4436万人、その翌年は4496万人と右上がりに増加し、戦前期は毎年、人口が50~70万人ほど増えてい...

新興国株式は買いか? アナリストが2021年の世界経済を楽観する理由

<予測では先進国より力強い成長。新興国株の上昇を牽引する要因は、貿易の回復、低金利と低インフレ、そして......> (※本誌「2021年に始める 投資超入門」特集より) 2020年は、コロナ禍が世界経済に大打撃を与えた。新興国も例外ではない。特にヨーロッパやアメリカ、そしてアジアへの輸出に依存する国々が受けたダメージは大きかった。新興国26カ国の株価をカバーするMSCI新興市場指数は、2020年1~3月期に約35%も下落した。 だが2021年は違うと、アナリストらはみる。新型コロナウイルスのワクチ...

SNSは大統領を「検閲」していい

<ツイッター、フェイスブック、アマゾン。ほかにEC企業などもトランプ一派を排除する動きに出ている。テック企業の情報監視能力が議論の対象になる日はいずれやって来るが、今はその時ではない> ツイッターがトランプ米大統領の個人アカウントを永久停止し、フェイスブックも無期限凍結した。アップルとグーグルはそれぞれ、米連邦議会議事堂を襲撃した暴徒たちのたまり場と化していたSNS「パーラー」をアプリストアから削除した。 とはいえパーラーにとって最も大きな打撃は、アマゾンの決定かもしれない。同社がクラウド基盤の提供...

日本の小学生のスマホ所持率が、貧困層と富裕層の両方で高い理由

<低所得層には一人親世帯が多く、高所得層には共稼ぎ世帯が多いため、子どもに連絡手段として持たせていることも考えられる> 未来社会を言い表す言葉として「Society 5.0」がある。サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会のことだ(内閣府)。 生産・流通・販売、交通、健康・医療、金融、公共サービス等の幅広い産業構造の変革、人々の働き方やライフスタイルの変化を伴うのは必至で、スマホといった情報機器が生活に...

ビットコイン暴落、投資家は「全てを失う覚悟を」(英規制当局)

<一部の事業者がリスクを軽視し、巨額の利益を謳って小口投資家をカモにしている、とも警告> ビットコインなどの暗号通貨(仮想通貨)に投資している人は、全てを失う覚悟をしておくべきだ――イギリスの金融規制当局は1月11日、こう警告した。 英金融行動監督機構(FCA)は、過去数カ月にわたって急騰していた暗号通貨の価格が、週末にかけて急落したことを受けて、11日に警告を発信。「暗号資産への投資、ないし暗号通貨関連の投資や融資は一般に、きわめて高いリスクを伴う」と声明で指摘。「消費者がこの種の金融商品に投資を...

1300万人がハマる投資アプリ「ロビンフッド」の魅力と落とし穴

<米証券業界に「革命を起こした」と評判のロビンフッド。売買手数料は無料、数百ドルしか手元になくても気軽に株式投資ができる。利益相反なども指摘されるが、快進撃はどこまで続くのか> (※本誌「2021年に始める 投資超入門」特集より) 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に揺れた金融市場の最も意外な勝者の1つは、ミレニアル世代(2000年代に成人または社会人になった世代)がターゲットのスマートフォンアプリ「ロビンフッド」だ。 ユーザー数は1300万人。「金融市場を一般の人々がアクセス可能なも...

そしてアメリカ経済の「回復」が始まる

<どんな経済支援策よりもワクチン、貿易摩擦削減と脱炭素への取り組み。議事堂襲撃事件の衝撃が走るアメリカだが、「トランプ」と「新型コロナウイルス」という、2つの現象の先に見える経済と株式市場の展開を読む> (※1月5日発売の本誌「2021年に始める 投資超入門」特集より。編集部注:一部の情報は2020年12月末時点のものです) 2021年のアメリカ経済と株式市場では、2つのドラマが複雑に絡み合って展開される。トランプ以後と、新型コロナウイルス以後の物語だ。 言うまでもないが、トランプ時代は1月20日に...