「ブレグジット」の記事一覧

聞こえてきた英連合王国分裂の足音

<正式なEU離脱プロセスは完了したが、結果への強い不満から地位見直しや独立の機運が高まっている地域があることが世論調査によって分かった> *この記事は、ニッセイ基礎研究所レポート(2021年2月25日付)からの転載です。 英国の欧州連合(EU)離脱のプロセスは、関税ゼロの自由貿易協定を柱とする貿易協力協定(TCA)の下、大きな混乱を引き起こすことなく完了した。 英国全体では、EU離脱のプロセスが完了しても、EUを巡る分断の構図は変わらず、離脱を後悔するブリグレット(Bregret=British[英...

米欧の研究で分かった、ポピュリスト政党の倒し方

<どの国でもポピュリズムの温床はラストベルト(さびついた工業地帯)。この地域で経済が再生し、人々が明るい未来を展望できるようになれば、選挙結果も変わってくる> (本誌「ポピュリズム2.0」特集より) アメリカにジョー・バイデン大統領が誕生して1カ月がたつ。 だが、バイデンが2020年大統領選で薄氷の勝利を挙げたミシガン州やペンシルベニア州、ウィスコンシン州などのラストベルト(さびついた工業地帯)では、今もドナルド・トランプ前大統領が唱えた過去へのノスタルジーとナショナリズム、そして排外主義を支持する...

EU復帰はあり得ない──イギリスの将来を示すスイスの前例

<今後数十年でイギリス経済が受ける打撃と、EUに対する態度がどう変わるかは、1992年に加盟の道を自ら閉ざしたスイスを見れば分かる> 30年後のイギリス政治を想像してみよう。政府は二酸化炭素排出量実質ゼロを達成し、勝利を宣言しているかもしれない。議会はオートメーション化による大量失業に対処するため、最低所得保障を承認しているかもしれない。 だがブレグジット(イギリスのEU離脱)を果たしてから30年後のこの国で、EUへの復帰が議論されていることは、まずあり得ないだろう。 むしろ政治家は、誰がEUに対し...

ブレグジットで高まる「統一アイルランド」への期待

<イギリスEU離脱の混迷とコロナ禍で、南北分割のデメリットと統一のメリットが明らかに──統一を訴える主張には、アイルランド全島から共感が寄せられている> あなたがこの記事を読む頃には、ブレグジット(イギリスのEU離脱)に伴う通商交渉に合意が成立しているかもしれない。あるいは、成立していないかもしれない。 この「合意に基づく離脱か、合意なき離脱か」という議論は、英国民が2016年の国民投票でブレグジットを選んで以来、ずっと続いてきた。 あのとき北アイルランドとスコットランドが、EU残留を選んだことを忘...

中国、「合意なき離脱」迫るイギリスに「政府による差別に加担するな」と忠告

<ブレグジットの移行期間が終了する12月31日を控え、EUと交渉を続ける英政府だが、合意を得られない可能性が高い。そんななか、中国がイギリスに触手を伸ばしている> ブレグジット(英EU離脱)の移行期間が終了する12月31日を控え、通商協定なしの「合意なき離脱」の可能性が高まっている。それに伴うイギリス経済の弱体化を好機とみている国がある。中国だ。 ジョンソン首相は12月9日にEUのフォンデアライエン欧州委員会委員長と土壇場の会談を行ったが、合意できなかった(13日に期限が延期されたが、まとまらない可...

コロナに感染でブレグジット交渉中断、あおりを受けてフィッシュ&チップスが食卓から消える?

<ブレグジット移行期間終了まであと数週間と迫ったが、英国とEUの間にはいまだに貿易協定が結ばれていない。> タイムリミット迫る貿易交渉、コロナで中断 英国は今年1月に欧州連合(EU)から離脱し、移行期間も来月一杯で終了となる。しかしこのままでは英国の国民食ともいえるフィッシュ&チップスが食卓から消える可能性がある、とフィッシュ&チップスの業界団体NFFFは警告している。 移行期間終了まであと数週間と迫ったが、英国とEUの間にはいまだに貿易協定が結ばれていない。両者はこれまで、離脱後も関税がかからない...

コロナに感染でブレグジット交渉中断、あおりを受けてフィッシュ&チップスが食卓から消える?

<ブレグジット移行期間終了まであと数週間と迫ったが、英国とEUの間にはいまだに貿易協定が結ばれていない。> タイムリミット迫る貿易交渉、コロナで中断 英国は今年1月に欧州連合(EU)から離脱し、移行期間も来月一杯で終了となる。しかしこのままでは英国の国民食ともいえるフィッシュ&チップスが食卓から消える可能性がある、とフィッシュ&チップスの業界団体NFFFは警告している。 移行期間終了まであと数週間と迫ったが、英国とEUの間にはいまだに貿易協定が結ばれていない。両者はこれまで、離脱後も関税がかからない...

EUとのFTA「合意あり」でも関係ない イギリスはハードブレグジットに突入

<12月31日で移行期間が終了して名実共にEUを離脱するイギリス。FTA合意の有無に関係なく、EU加盟国との通商上の結び付きはヨーロッパで最も弱い国に> イギリスの国民投票によるブレグジット(英EU離脱)決定から4年。だが離脱は依然文面上にとどまっている。確かに今年1月31日に法的には離脱したが、「移行期間」中はまだ実質的には加盟国。英企業がEU内でビジネスをすることもドイツ人がビザなしでロンドンに移住して働くことも可能だ。 だが移行期間は12月31日で終了、イギリスは名実共にEUを離脱する。ブレグ...

「通商交渉、EUの姿勢に変化なければ再開できず」英主席交渉官

欧州連合(EU)離脱に伴う交渉を担う英国のフロスト首席交渉官は19日、通商交渉に対するEU側の姿勢に根本的な変化がなければ、英国は協議を再開する意味がないと考えているとし、交渉再開を巡る楽観論に冷や水を浴びせた。一方、ゴーブ内閣府担当相はこれより先に、双方が先週の交渉決裂後に、通商協議加速と法的文書作成の必要性について合意したと述べていた。フロスト氏は、EUのバルニエ首席交渉官と建設的な話し合いを行ったとツイッターに投稿し、「EUはなお協議へのアプローチを根本的に変える必要がある。われわれは緊密に連...

EU首脳、イギリスとの通商交渉「進展不十分」と今週表明へ

欧州連合(EU)首脳は、15─16日にブリュッセルで開く会議で、英国のEU離脱に伴う通商交渉について、進展が「依然として十分ではない」との見解を示す見通しだ。ロイターが入手した草案で分かった。 草案によると、激変を緩和するための「移行期間」が終了する年末が迫る中、合意できなかった場合の準備を本格化する方針でEU首脳は合意する。 EU首脳は、EU側の交渉を担当するバルニエ首席交渉官に対して、英政府と合意に向けた協議を加速するよう求める見通し。 EU首脳会議の議長であるミシェルEU大統領は各首脳宛ての招...