「ボリス・ジョンソン」の記事一覧

EUとのFTA「合意あり」でも関係ない イギリスはハードブレグジットに突入

<12月31日で移行期間が終了して名実共にEUを離脱するイギリス。FTA合意の有無に関係なく、EU加盟国との通商上の結び付きはヨーロッパで最も弱い国に> イギリスの国民投票によるブレグジット(英EU離脱)決定から4年。だが離脱は依然文面上にとどまっている。確かに今年1月31日に法的には離脱したが、「移行期間」中はまだ実質的には加盟国。英企業がEU内でビジネスをすることもドイツ人がビザなしでロンドンに移住して働くことも可能だ。 だが移行期間は12月31日で終了、イギリスは名実共にEUを離脱する。ブレグ...

トランプの病状は数日内に急変する可能性がある

<入院3日でホワイトハウスに戻り、元気な姿をアピールするトランプだが、新型コロナが重症化するのはこれからだ> ドナルド・トランプ大統領の新型コロナウイルス感染について、本格的な回復に向かうかどうかは、今後数日の容態が決め手になる、と専門家らは見ている。 トランプは10月2日にツイッターで、自分と妻のメラニアが新型コロナウイルスの検査で陽性になったことを発表。このウイルスに感染した数少ない世界的リーダーの仲間入りをした。最初に感染が確認されたのは、イギリスのボリス・ジョンソン首相だ。 主治医のショーン...

コロナ対策、EU離脱……ジョンソン政権の命運を決する「Dデー」

<チャーチルに憧れるジョンソン英首相に、長期政権か短命政権かを分ける運命の「11月1日」が近づいている> ボリス・ジョンソン英首相は、第2次大戦期に首相を務めたウィンストン・チャーチルへの憧れを抱いてきた。身ぶりや体格もよく似ているし、チャーチルの伝記を執筆したこともある。 歴史学者のアンドルー・ロバーツによれば、ジョンソンは新型コロナウイルスへの対応でも、「1940年のチャーチルの精神」に触発されているという。 ジョンソンをどこまでチャーチルと重ね合わせて見るべきかはともかく、現在の保守党政権がチ...

新自由主義が蝕んだ「社会」の蘇らせ方

<ボリス・ジョンソンや小池百合子などがコロナ禍を機に福祉重視へと舵を切るなど、新自由主義は変更を迫られつつある。だが「社会」を立て直すにはさらなる一手が必要だ。本誌「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集より> 今回の新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は、1980年代以来、小さな政府と市場の自由、個人の選択と自己責任を強調して世界を席巻してきた新自由主義に、二重の意味で大きな変更を迫っている。 1つは、感染症の拡大を防ぐために国家の役割が重要になったということだ。例えばボリス・ジョン...

「チャーチルは人種差別主義者」イギリスを救った名宰相がなぜ今、やり玉にあげられる?

<名宰相チャーチルの彫像にデモ隊が落書き──イギリス国内を分断する論争に現首相ボリス・ジョンソンも参戦> ウィンストン・チャーチルといえば第2次大戦でイギリスを勝利に導き、戦後も首相として国の再建に尽力した英国政界の偉人。まさか人種差別に抗議するBLM(ブラック・ライブズ・マター=黒人の命は重い)運動でやり玉に挙がるとは誰も思っていなかった。 ところが先日ロンドンで行われた大規模デモで、ある参加者がチャーチル像の台座に刻まれた首相の名にスプレーを吹き掛け、その下に「こいつは人種差別主義者」と書き込ん...

イギリスに飛び火した抗議デモで葬られる「植民地帝国」の象徴

<奴隷商人像が港に投げ込まれるなど、黒人差別への抗議デモがイギリスでも活発化> アメリカの黒人差別に対する抗議デモはイギリスにも飛び火し、大英帝国の根深い歴史問題を再燃させている。各地でデモが起きたが、南西部の港町ブリストルでは6月7日、17~18世紀にアフリカから北アメリカやカリブ海植民地に奴隷を送り込んだ奴隷貿易商人の銅像が、デモ参加者によって港に投げ込まれた。 ジョンソン英首相はこうした行為を犯罪だと批判。投票行動など民主的なプロセスによる変革を呼び掛けた。一方で、首都ロンドンのカーン市長はま...

G7ならぬ「D10」がトランプと中国の暴走を止める切り札

<G7はまた延期になったが、トランプと同盟国の亀裂が広がる中、どのみち実りある議論は期待できなかった。外交巧者のイギリスが代わりに提唱するD10のアイデアは注目に値する> ドナルド・トランプ米大統領が6月半ばに開催する意向を示していたG7サミットはまたも延期されることになった。残念と言えば残念だが、実質的には大した影響はない。パンデミックが世界を揺るがすなか、いや、それ以上に、アメリカと同盟国の亀裂が広がるなか、主要国の指導者が顔を突き合わせて話せないのは残念だが、どのみちトランプが舵取りをする限り...

若者は資格なし? 英国民になれる香港人の条件とは

<中国政府による強権的な国家安全法の適用で揺れる香港住民に、英首相が市民権の大盤振る舞いを示唆。保守派や専門家もこれを歓迎しているが、その実態は一筋縄では行かない> 中国政府が香港を「本土並み」に扱う気なら、イギリスは香港人に「本国人並み」の待遇を与えようじゃないか。 本土の強権的な「国家安全法」を香港にも適用するという中国側の一方的な決定を受け、猛反発する香港人への共感と連帯の証しとして、ボリス・ジョンソン英首相は英国史上「最大級のビザ制度改革」を打ち出した。海外在住英国民(BNO)の資格を有する...

首相側近のロックダウン破りに猛反発、いかにもイギリス的なエリート不信

<自分たちで決めたルールに従わない政治エリートに対して、英国民の怒りが爆発> 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は国によって違った形で表れる。ボリス・ジョンソン英首相の上級顧問ドミニク・カミングスの長距離移動に対する猛反発は、いかにもイギリスらしい現象だった。 カミングスはただの顧問ではない。イギリスのEU離脱をめぐる2016年の国民投票の際には離脱キャンペーンの責任者を務め、昨年からは首相の上級顧問としてブレグジットを実現に導いた。 そんな政権の実力者が今、3月27日にロンドンから約...

首相側近のステイホーム破りに国民の怒りが爆発

ジョンソン英首相の側近のドミニク・カミングス上級顧問がロックダウン(都市封鎖)中の3月下旬に400キロ離れた親戚宅を訪問していたことが発覚。 コロナ禍で我慢を重ねてきた英国民の怒りが爆発している。 5月24日にはカミングスの自宅前に大画面を装備したバンが停車し、ジョンソンが「ステイホーム」を呼び掛けた映像を流して抗議した。 <2020年6月9日号掲載> ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年6月9日号(6月2日発売)は「検証:日本モデル」特集。新型コロナで日本のやり方は正しかったのか? ...