「ボリス・ジョンソン」の記事一覧

日英の貿易協定は布石、アジアにのめり込む英ジョンソン首相の計算

<アジアに急接近して貿易協定の締結に励んでも、詰めの甘いジョンソン首相に難題の解決は本当に期待できるのか> 英首相のボリス・ジョンソンは威勢のいいスローガンがお好みのようだ。EU離脱派の旗頭だった5年前には「支配権を取り戻せ」、今は「グローバル・ブリテン(世界の中のイギリス)」を掲げ、バラ色の構想を売り込んでいる。 スローガンをぶち上げても中身については詰めが甘いジョンソンだが、基本的な考えは明らかだ。EUのくびきから解放されたイギリスは世界第6位の経済大国として堂々と独自外交を繰り広げ、民主主義と...

型破り英首相ジョンソンが23歳差で3度目の結婚、お相手は?

ボリス・ジョンソン英首相(56)が5月29日、婚約者キャリー・シモンズ(33)とロンドンのウェストミンスター寺院で挙式した。ジョンソンにとって3度目の結婚となる。 写真は式後の夫妻を首相官邸で撮影したもの。 式に招待されたのは30人だけ。コロナ対策の規制により、現在認められている最多の出席人数だ。首相官邸の側近も事前には知らなかった。 シモンズはジョンソンがロンドン市長時代に選挙陣営スタッフとなり、その後、保守党の広報責任者に。2人は2020年3月に婚約を公表し、同年4月に男児が誕生している。 英首...

脱炭素「優等生」とされるイギリスの環境政策が、実は全く持続可能でない理由

<国際社会との関係修復を求めて温暖化対策を打ち出したが、脱炭素化の困難に直面するのは時間の問題かもしれない> ボリス・ジョンソン英首相は挽回のチャンスを狙っていた。ブレグジット(イギリスのEU離脱)でこじらせた国際社会との関係を、いくらかでも修復する機会を探していた。 この英保守党のポピュリストは、それを環境保護の分野に見つけたらしい。ジョンソンは昨年11月、英グラスゴーで今年11月に開催される国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)を見据え、新たな温暖化対策「グリーン産業革命に向けた...

聞こえてきた英連合王国分裂の足音

<正式なEU離脱プロセスは完了したが、結果への強い不満から地位見直しや独立の機運が高まっている地域があることが世論調査によって分かった> *この記事は、ニッセイ基礎研究所レポート(2021年2月25日付)からの転載です。 英国の欧州連合(EU)離脱のプロセスは、関税ゼロの自由貿易協定を柱とする貿易協力協定(TCA)の下、大きな混乱を引き起こすことなく完了した。 英国全体では、EU離脱のプロセスが完了しても、EUを巡る分断の構図は変わらず、離脱を後悔するブリグレット(Bregret=British[英...

ブレグジットで高まる「統一アイルランド」への期待

<イギリスEU離脱の混迷とコロナ禍で、南北分割のデメリットと統一のメリットが明らかに──統一を訴える主張には、アイルランド全島から共感が寄せられている> あなたがこの記事を読む頃には、ブレグジット(イギリスのEU離脱)に伴う通商交渉に合意が成立しているかもしれない。あるいは、成立していないかもしれない。 この「合意に基づく離脱か、合意なき離脱か」という議論は、英国民が2016年の国民投票でブレグジットを選んで以来、ずっと続いてきた。 あのとき北アイルランドとスコットランドが、EU残留を選んだことを忘...

EUとのFTA「合意あり」でも関係ない イギリスはハードブレグジットに突入

<12月31日で移行期間が終了して名実共にEUを離脱するイギリス。FTA合意の有無に関係なく、EU加盟国との通商上の結び付きはヨーロッパで最も弱い国に> イギリスの国民投票によるブレグジット(英EU離脱)決定から4年。だが離脱は依然文面上にとどまっている。確かに今年1月31日に法的には離脱したが、「移行期間」中はまだ実質的には加盟国。英企業がEU内でビジネスをすることもドイツ人がビザなしでロンドンに移住して働くことも可能だ。 だが移行期間は12月31日で終了、イギリスは名実共にEUを離脱する。ブレグ...

トランプの病状は数日内に急変する可能性がある

<入院3日でホワイトハウスに戻り、元気な姿をアピールするトランプだが、新型コロナが重症化するのはこれからだ> ドナルド・トランプ大統領の新型コロナウイルス感染について、本格的な回復に向かうかどうかは、今後数日の容態が決め手になる、と専門家らは見ている。 トランプは10月2日にツイッターで、自分と妻のメラニアが新型コロナウイルスの検査で陽性になったことを発表。このウイルスに感染した数少ない世界的リーダーの仲間入りをした。最初に感染が確認されたのは、イギリスのボリス・ジョンソン首相だ。 主治医のショーン...

コロナ対策、EU離脱……ジョンソン政権の命運を決する「Dデー」

<チャーチルに憧れるジョンソン英首相に、長期政権か短命政権かを分ける運命の「11月1日」が近づいている> ボリス・ジョンソン英首相は、第2次大戦期に首相を務めたウィンストン・チャーチルへの憧れを抱いてきた。身ぶりや体格もよく似ているし、チャーチルの伝記を執筆したこともある。 歴史学者のアンドルー・ロバーツによれば、ジョンソンは新型コロナウイルスへの対応でも、「1940年のチャーチルの精神」に触発されているという。 ジョンソンをどこまでチャーチルと重ね合わせて見るべきかはともかく、現在の保守党政権がチ...

新自由主義が蝕んだ「社会」の蘇らせ方

<ボリス・ジョンソンや小池百合子などがコロナ禍を機に福祉重視へと舵を切るなど、新自由主義は変更を迫られつつある。だが「社会」を立て直すにはさらなる一手が必要だ。本誌「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集より> 今回の新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は、1980年代以来、小さな政府と市場の自由、個人の選択と自己責任を強調して世界を席巻してきた新自由主義に、二重の意味で大きな変更を迫っている。 1つは、感染症の拡大を防ぐために国家の役割が重要になったということだ。例えばボリス・ジョン...

「チャーチルは人種差別主義者」イギリスを救った名宰相がなぜ今、やり玉にあげられる?

<名宰相チャーチルの彫像にデモ隊が落書き──イギリス国内を分断する論争に現首相ボリス・ジョンソンも参戦> ウィンストン・チャーチルといえば第2次大戦でイギリスを勝利に導き、戦後も首相として国の再建に尽力した英国政界の偉人。まさか人種差別に抗議するBLM(ブラック・ライブズ・マター=黒人の命は重い)運動でやり玉に挙がるとは誰も思っていなかった。 ところが先日ロンドンで行われた大規模デモで、ある参加者がチャーチル像の台座に刻まれた首相の名にスプレーを吹き掛け、その下に「こいつは人種差別主義者」と書き込ん...