「ポピュリズム」の記事一覧

ボスニアが、世界各国から極右が集まるホットスポットになった訳

<欧州全体で難民やイスラムへの反感が強まるなかで、ボスニア・ヘルツェゴビナが世界の極右を引き付けている> 最近セルビアを退去処分になり、隣国ボスニア・ヘルツェゴビナに入国したある人物を、当局が追っているという。アメリカのネオナチで、極右団体「ライズ・アバブ・ムーブメント(RAM)」創設者のロバート・ルンドだ。 ここ数年で、ボスニアは世界の極右過激主義者を引き付けるホットスポットと化している。過去20年ほど、脆弱な中央政府の下で治安当局がイスラム過激派対策ばかりに注力するなか、極右は着々と影響力を強め...

米欧の研究で分かった、ポピュリスト政党の倒し方

<どの国でもポピュリズムの温床はラストベルト(さびついた工業地帯)。この地域で経済が再生し、人々が明るい未来を展望できるようになれば、選挙結果も変わってくる> (本誌「ポピュリズム2.0」特集より) アメリカにジョー・バイデン大統領が誕生して1カ月がたつ。 だが、バイデンが2020年大統領選で薄氷の勝利を挙げたミシガン州やペンシルベニア州、ウィスコンシン州などのラストベルト(さびついた工業地帯)では、今もドナルド・トランプ前大統領が唱えた過去へのノスタルジーとナショナリズム、そして排外主義を支持する...

トランプの敗北が世界的に見て「異例」だった理由

<米民主党は政権交代に成功したが、世界中、ポピュリスト政権を野党が選挙で蹴落とした例はごくわずか。なぜ勝てたのか。選挙戦で最も重要だったのは「過激に走らない程度の大胆さ」だった> (2月16日発売の本誌「ポピュリズム2.0」特集より) 独善的なポピュリストを選挙で追い落とすのは楽じゃない。先の米大統領選に関する多くの論評には、この点への言及が欠けていた。 世界中を見渡しても、独善と独断ゆえに大衆の支持を勝ち得た(つまり一度は選挙に勝った)指導者を、次の選挙で野党陣営が蹴落とした例はごくわずかだ。 こ...

トランプは生き延び、極右思想は世界に拡大し続けている

<アメリカやノルウェー、ニュージーランドでテロを起こし、ポピュリスト政治家に影響を与えて一般的な政治思想になった。極右イデオロギーはもはや特定の国の内政問題ではない。この脅威とどう闘うか> (2月16日発売の本誌「ポピュリズム2.0」特集より) ブラジルからアメリカ、ハンガリー、そしてニュージーランドに至るまで、極右思想とそれを信奉するグループは民主主義社会の深刻な脅威となっている。 アメリカのドナルド・トランプ前大統領が一定の支持を今も得ていること自体、極右の脅威が世界で拡大し続けていることの証左...

イタリア、国民投票で議員数3分の1削減が決定「報酬高過ぎ」

<議員の報酬は月額約1万1773ドルでイギリスの国会議員の1.5倍以上> イタリア国会議員の定数大幅削減の是非を問う国民投票が9月20~21日に行われ、70%の賛成を得て上下両院の議員数3分の1の削減が決定した。議席は下院が630から400に、上院は315から200に削減され、2023年の次回選挙から適用される。 議員定数の削減は中道左派の与党・民主党と連立を組むポピュリスト政党「五つ星運動」が推し進めた。支持者らは、イタリアの議員の報酬は高過ぎ、経費を使い過ぎ、仕事量は少な過ぎると主張する。議員報...