「ロシア」の記事一覧

極超音速ミサイルの試射を成功させたロシア、アメリカを威嚇

<ロシアが奪ったクリミア半島沖の黒海に散る新冷戦とミサイル配備の火花> ロシア政府は米国防総省に対し、米軍が極超音速ミサイルをヨーロッパに配備すれば、偶発的な戦闘を引き起こす恐れがあると警告した。そのわずか数時間前には、ロシアが戦艦や潜水艦への搭載を検討している極超音速兵器の試験発射を成功させて見せた。 7月19日、国防総省のジョン・カービー報道官は、ロシアが極超音速巡航ミサイル「ジルコン(Tsirkon)」の試射に成功したとする発表について、質問を受けた。 この会見に先立つ7月19日、ロシア国防省...

サイバー攻撃は従来と別次元のリスクに…核戦争の引き金を引く可能性は十分ある

<ロシア政府とつながりのあるハッカー集団によるサイバー攻撃が激化し、このまま行けば開戦の可能性も> 米政府機関などを標的にした空前の規模のサイバー攻撃が発覚したのは、2020年12月のこと。多くの政府機関や企業で利用されているソーラーウインズ社のネットワーク管理ソフトが狙われたのだ。この「ソーラーウインズ攻撃」のハッカーの糸を引いていたのは、ロシアの情報機関「SVR(対外情報庁)」だと考えられている。 ジョー・バイデン米大統領はこの5月、外国勢力によるサイバー攻撃に対する防衛体制を強化する大統領令に...

保守派が親ロシア、リベラルが反ロシア…アメリカで起きている逆転現象

<これまでアメリカでロシアを敵視する傾向が高かったのは共和党支持者だが、トランプ以降はこの傾向が逆転している> バイデン米大統領は6月半ばに欧州を歴訪しEU首脳と対ロシアでの団結を図ったが、米国内ではロシアへの見方に変化が起きている。共和党支持者は伝統的にロシアに強硬的だったが、プーチン大統領に好意的なトランプ政権以降、ロシアに好意的な層は民主党よりも共和党支持者のほうが多くなった。 今では「ロシアはアメリカの敵」「プーチンはアメリカへの脅威」と答える民主党支持者はそれぞれ51%と75%であるのに対...

元海兵隊のアメリカ人女性、ロシアで殺害 犯人は白タクの運転手か

<異国で拾った白タクが不運にも殺人者だった? 遺体で発見されたアメリカ人留学生は車中からアメリカの母親に、「誘拐ではないといいけど」とメッセージを送っていた> ロシアの大学で学んでいた元米海兵隊員キャサリン・ セロウ(34歳)が行方不明になり、数日後に遺体が発見された。 セロウはモスクワから東へ400キロほどのところにある商業都市ニジニ・ノブゴロド郊外に住んでいたが、6月15日の夜、家から出て身元不明の人物が運転する車に乗り込んだ後、連絡が途絶えた。 遺体が発見される前、ミシシッピ州ビックスバーグに住む母親のベッキー・セロウは、米ナショナル・パブリック・ラジオ (NPR)の取材に対し、娘から「知らない人と一緒に車に乗っている。まさか誘拐犯ではないと思うけど」という不穏なメッセージを受け取っていたことを明かした。 キャサリンは急いで診療所に行こうとしていたので、ウーバーのタクシーを待たずに、ヒッチハイクした車に乗ったのかもしれない、とベッキーは語った。 Distressing news: Catherine Serou, an American studying in the Russian city of Nizhny Novgorod, has been missing since Tuesday. The last sign of life was a text message to her mother in the US: "In a car with a stranger. I hope I'm not being abducted." pic.twitter.com/nl2UHYExJG— Lucian Kim (@Lucian_Kim) June 18, 2021 ロシアで移民専門の弁護士を目指していた セロウ 「その車が診療所の方向に向かわず、森に入っていったとき、娘はパニックになったと思う。娘の電話の電波はそこで消えた」 セロウの失踪は犯罪として捜査が始まり、大規模な捜索活動が行われた。 ソーシャルメディアで公開捜査が呼びかけられ、100人以上のボランティアが郊外の森林をくまなく捜索した。 海兵隊のスキルも役に立たず 地域の調査委員会は、19日に声明を出し、捜索の末、「女性の遺体が発見された」ことを発表した。 そして1977年生まれの男が、殺人容疑で逮捕されたと述べた。この男はかつて「重大な」犯罪で有罪判決を受けていたという。 キャサリン・セロウは、2019年にロシア市内のロバチェフスキー大学に入学し、法学修士課程に在籍していた。ロシア語を学び、移民問題専門の弁護士をめざしていた。 セロウはカリフォルニア大学で美術史の修士号を取得した後、海兵隊に所属し、アフガニスタンに派遣されたこともある。 ベッキーは、海兵隊員として学んだサバイバル技術で、娘が生き延びることを望んでいたと語った。 ベッキー・セロウにインタビューしたNPRのルシアン・キム記者は19日、以前キャサリンがロシア語と英語で地元のニュースチャンネルのインタビューに答えたときの動画をツイッターに投稿した。 キムはさらに、キャサリンの失踪は「5年前にNPRでロシアに関する報道を開始して以来、これまでで最も心をかき乱された事件」とツイッターでコメント。キャサリンの事件は「大きな期待を抱いてロシアを訪れたアメリカ人の若者の物語であり、何千キロも離れたところで起きた悲劇に耐える母親ベッキーの精神的試練の物語でもある」と、説明した。

10年戦争で崩壊したシリア、国民をさらに苦しめる「最悪の飢餓」が迫る

<ロシアの圧力により最後の越境支援ルートも閉鎖の危機に。支援の道が断たれれば人道上の悲劇を招く> 6月16日の米ロ首脳会談で、ジョー・バイデン米大統領はロシアのウラジーミル・プーチン大統領にシリアへの越境人道支援を拡大するよう個人的に迫る構えだ。複数の消息筋によれば、この結果、中東の中心に位置する国で新たな人道上の悲劇が起きるのを阻止するためにアメリカの役割が重要性を増す。反米の筆頭格ともいうべき国から譲歩を引き出せるかどうか、バイデンの手腕も試される。 これに先立ち、アントニー・ブリンケン米国務長...

「接種すれば現金給付」それでもロシア国民が、自国産ワクチンを信じない訳

<世界最速でスプートニクVワクチンを承認するも接種は遅れ気味。供給不足や国民の根強い政府不信が遅延の原因に> ロシアは昨年8月、世界に先駆けて新型コロナの国産ワクチン「スプートニクV」を承認したが、国民はいまだに接種に及び腰だ。AP通信の報道によれば、接種促進のため首都モスクワでは当局が60歳以上の高齢者を対象に、ワクチン接種と引き換えに1000ルーブル(約1500円)のクーポンを支給しているという。ロシアの60歳以上の高齢者の年金受給額は1カ月わずか2万ルーブル(約3万円)だから、これは大きいが、...

ロシア・シリア両軍がシリア北西部イドリブ県に対する爆撃・砲撃を激化:市民を狙った無差別攻撃か?

<6月10日、シリア北西部のイドリブ県では、ロシア軍とシリア軍が爆撃と砲撃を激化させているという。現地で何が起きているのか?> シリア北西部のイドリブ県では、ホワイト・ヘルメットなど複数の反体制組織や活動家が6月10日、収穫時期に合わせて市民が避難先からザーウィヤ山地方に帰還しているのに合わせて、ロシア軍とシリア軍が爆撃と砲撃を激化させていると主張、SNSを通じてその様子を撮影した映像や画像を拡散した。 Horrible scenes from the #WhiteHelmets response ...

ロシア、ファイザー製ワクチンで「多数の死者」との偽情報の拡散を画策か

<欧州のインフルエンサーたちに届いた偽情報拡散の依頼。多額の報酬を提示した注文主は何者だったのか> 「米ファイザー製の新型コロナワクチンを接種して多数の死者が出た」との偽情報を発信し、同ワクチンの信用を落としてほしい──フランスやドイツの人気ユーチューバーに、そんな依頼が舞い込んだ。 注文主は「ファジー」と名乗るロンドンの広告代理店。依頼メールで注文主は、莫大な報酬を提示しつつ「ファイザー製ワクチンは健康に悪いのに、一部の国の政府が積極的に購入しているのはなぜか」と問い掛けるよう下手な英語で指示。信...

米ワクチンを潰すため、西側インフルエンサーを買収していたロシア

<ロシアと関係するとみられる代理店が、「ファイザー製ワクチンは危ない」とするニセ情報の拡散を依頼していた> 米動画投稿サイト「ユーチューブ」で、情報を発信しているフランスとドイツのインフルエンサー数名が、ロシアと関係があるらしいPR代理店から奇妙な取引をもちかけられたことを明かした。金と引き換えに、米ファイザーとドイツのビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンの信用を落とすために、ワクチン接種で死者が何百人も出たという偽の情報をフォロワーに伝えるよう頼まれたという。 複数のユーチューバーがこの代理店からのメールのスクリーンショットをネット上に投稿した。その画像によれば、依頼したPR代理店はファジー(Fazze)と名乗る、ロンドンを拠点とする「インフルエンサー・マーケティング・プラットフォーム」らしい。 ガーディアン紙によると、ファジーは先日、健康と科学をテーマに動画を配信しているフランスのユーチューバー数名に接触し、「ファイザー製ワクチンを接種した人の死亡率は、アストラゼネカ製ワクチンの接種を受けた人よりほぼ3倍多い、と説明してほしい」と頼んだ。 ユーチューブやインスタグラムやTikTokにニセ情報を掲載する際、情報を裏付けるデータが含まれたレポートへのリンクを張ることも条件だった。リンク先は仏ルモンド紙の記事やソーシャルニュースサイトのレディット、エシカル・ハッカーのウェブサイトに投稿されたレポートなどだった。 標的はファイザー リンク先のルモンド紙の記事の内容は、欧州医薬品庁(EMA)からロシアのハッカーによって盗まれたと言われるファイザー製ワクチンのデータに関するもの。他のリンク先のレポートは削除されたと、ガーディアン紙は報じている。 ファジーはインフルエンサーらに「一部の政府が国民の健康に害を与えるファイザー製ワクチンを積極的に購入しているのはなぜなのか」をフォロワーに尋ねてほしいと、下手な英語で依頼していた。 ガーディアン紙とフランスのニュースサイト、ヌメラマ(Numeram)の調査レポートによると、ファジーは、インフルエンサーらに「この話題に関心があり、熱心に追及したいという態度を示す」よう求め、投稿記事や動画のなかで「広告」や「スポンサー」という言葉を使用しないことも要求していた。 チャンネル登録者数120万人を誇るフランスのサイエンス系ユーチューバー、レオ・グラセットは、代理店からの電子メールをスクリーンショットにしてツィッターでさらした。 C'est étrange. J'ai reçu une proposition de partenariat qui consiste à déglinguer le vaccin Pfizer en vidéo. Budget colossal, client qui veut rester incognito et il faut cacher la sponso.Éthique/20. Si vous voyez des vidéos là dessus vous saurez que c'est une opé, du coup. pic.twitter.com/sl3ur9QuSu— Léo Grasset (@dirtybiology) May 24, 2021 「奇妙な話だ。私は動画でファイザー製ワクチンを攻撃するというパートナーシップ提案を受けた。報酬は莫大で、クライアントは正体を明かさず、資金提供のことも秘密にしろ、ということだ」と、グラッセットは24日にツイートした。 ===== 同様に、チャンネル登録者数150万人のドイツのユーチューバー兼ポッドキャスターのミルコ・ドロチュマンも、ファイザー製ワクチン関連の死者に関する「情報キャンペーン」への参加を求める電子メールのスクリーンショットを投稿した。 「興味深い。代理店から『情報キャンペーン』に加わらないかと打診された。リークされたというコロナワクチン接種による死亡に関する文書へのリンクを共有してほしいという話だ」と、 ドロチュマンはツイートした。 Sehr interessant: Eine Agentur meldet sich und fragt, ob ich Teil einer „Informationskampagne" sein will. Es geht darum, einen Link zu angeblich geleakten Dokumenten zu Todesfällen bei Corona-Impfungen zu teilen. Gegen Geld. Sitz der Agentur: London. Wohnort des CEO: Moskau. pic.twitter.com/5x0Wqx79oZ— Mirko Drotschmann (@MrWissen2Go) May 18, 2021 ファジーの住所は、ロンドンのパーシー街5番地となっているが、そこに同社は登録されていない。そのかわり、同社の経営陣はモスクワ出身者でロシアの起業家との関係があることが判明した、とガーディアン紙は報じている。 ファジーのサイトは25日の時点でアクセスできなくなり、本誌は接触できなかった。 ロシアの仕業と思われるコロナワクチン関連のニセ情報活動は、今に始まったことではない。今年4月に発表された欧州連合(EU)の機関の報告書によれば、ロシアは政府省庁や企業やロシア寄りのメディアを使って、「西側諸国とEUはロシアが開発したコロナワクチン、スプートニクVに対する破壊活動を試みている」というニセ情報を拡散する大がかりな活動を開始した。 多岐にわたるニセ情報活動 米国務省は3月、ロシア諜報機関の指示でファイザーとモデルナが製造するコロナワクチンに関するニセ情報を拡散する3つの情報配信サイトを特定した。 ロイター通信によると、これらのサイトは「ファイザーとモデルナのワクチンだけでなく、国際機関や軍事紛争、抗議行動、そして国民を分裂させる問題など、さまざまな種類のニセ情報を拡散した」と、国務省の広報官は語った。 「国務省は引き続きロシアの悪質なオンライン活動を暴き出す」と、広報官は付け加えた。「そして、引き続き同盟国やパートナーと緊密に協力し、世界中のニセ情報に対応していく」

「北極圏はロシア領」開き直ったロシアのやりたい放題

ロシアが北極圏広域で軍事的影響力を拡大している──そんな欧米諸国の懸念に対し、ロシアのラブロフ外相は同海域は「ロシア領」と一蹴した。 「北極圏でのロシアの軍事活動拡大に対して泣き言が聞こえるが、ここがロシア領なのは誰もが知っている」と、ラブロフは発言。「ロシアは北極圏の安全に責任を持つ。ロシアの行動は合法だ」 ロシアはまた、北極海の航行ルールを自ら制定し、外国船舶に従わせると宣言している。アメリカとNATOは、ロシアが同海域を「食い物にしている」と非難した。 温暖化に伴う北極圏の海氷縮小により、資源...