「中国外交」の記事一覧

中国「マスク外交」で信頼失墜、ヨーロッパでの印象が悪化

<送られてきたマスクの品質に問題があったことで、中国に対して反感が強まる欧州諸国> 中国の「マスク外交」は失敗に終わったらしい。 シンクタンクのヨーロッパ外交評議会がヨーロッパ9カ国で、中国への印象が新型コロナ前後でどう変わったかを聞いた結果、フランスとデンマークでは悪化が62%に対し好転がそれぞれ6%と5%、ドイツは悪化が48%に対して好転は7%。9カ国の平均では悪化が48%に対し、好転はわずか12%だった。 中国から送られてきたマスクなどの物資に品質上の問題があったことで中国への信頼は傷ついてお...

中国・超大国への道、最大の障壁は「日本」──そこで浮上する第2の道とは

<かつてアメリカが通った道か、歴史の常識を覆す新たな道か。習体制はどちらのアプローチを選ぶ?本誌「中国マスク外交」特集より> もはや、超大国になる野望を隠すつもりはないらしい。中国が世界のリーダーの地位をアメリカから奪おうとしていることに疑いの余地はない。その兆候は、世界中のあらゆる場所に表れている。 習近平国家主席は2017年、中国が「新時代」に突入したと宣言し、「世界の舞台で中心的な役割を果たす」と述べた。19年には米中関係が悪化するなかで、中国共産党政権の樹立に至る過程での長く厳しい戦いを引き...

中国「マスク外交」の野望と、引くに引けない切実な事情

<新型コロナ禍をいち早く克服して積極外交に打って出たが、あからさまなゴリ押しと欠陥品のせいで、かえって中国離れが進む。本誌「中国マスク外交」特集より> 新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)は、世界を根底から変えるだろう──。そんなことが、今や常識のように言われている。だが、コロナ後の世界秩序がどのようなものになるかについては、大きな議論がある。 このうち現在有力になりつつあるのが、世界における中国の台頭が加速する、という説だ。 これは一見したところ説得力がある。中国は当初こそ、事実...

日本が中国と「経済的距離」を取るのに、今が最適なタイミングである理由

<日本企業にとって中国からのサプライチェーン移転は、米企業が行うより容易だ。本誌「中国マスク外交」特集より> 緊急経済対策の一環として、2435億円を計上し、日本企業が製造業のサプライチェーンを中国から移転させることを促す──安倍政権のこの政策が成功するのかは、まだ分からない。コロナ禍で経済のあらゆる主要分野が影響を受けるなか、なぜそうした方針を進めるのか? サプライチェーンを中国からデカップリング(切り離し)することはうまくいくのか? そして、2019年から始まった中国の対日歩み寄りの動きをなぜ危...

「中国はアメリカに勝てない」ジョセフ・ナイ教授が警告

<ソフトパワー、地政学、ハードパワー、人口動態......。新型コロナ禍が世界を変えるように見えても、中国がアメリカに代わる超大国にはなれない理由。本誌「中国マスク外交」特集より> 新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)は、世界の地政学をどう変えるのか。 この問いに対して、グローバル化の時代の終焉を予測する識者は多い。第2次大戦後、アメリカのリーダーシップ下で花開いた相互依存の時代が終わるというのだ。また、中国がアメリカを追い抜き、世界の超大国の座に就くという予測もある。 確かに、こ...

傲慢な中国は世界の嫌われ者

<初動ミスへの批判に耳を貸さず、強硬姿勢で国際社会の信頼を失い孤立の道へ。本誌「中国マスク外交」特集より> このところ世界中で中国批判の大合唱が起きている。新型コロナウイルス発生初期における情報隠しがパンデミック(世界的大流行)を招いたとして中国の責任が問われているのだ。だが中国は批判に耳を貸さず、香港への締め付けを強めるなど強硬姿勢一点張りで、火に油を注いでいる。 他国にマスクや防護服を提供し、暗黙のうちに政治的な見返りを求める、ウイルスの発生源に関する調査をかたくなに拒んだ揚げ句、国際世論の圧力...

中国「新型コロナウイルス対策」積極輸出 新たな外交カードに

セルビアの首都・ベオグラードの空港で今年3月、中国の医療専門家6人がレッドカーペットに降り立った。閣僚らとともに6人を迎えたブチッチ大統領は、握手の代わりに腕をぶつけ合う、新型コロナウイルスに配慮したあいさつを済ませると、セルビア国旗に続いて中国国旗にキスをした。 中国は、欧州で最も親密なセルビアのほか、複数の友好国に対し、新型コロナとの闘い方を助言するための人員を派遣している。 米国その他の国々から、感染拡大への初期対応に失敗したと批判を浴びている中国にとって、こうした支援は新型コロナとの闘いにお...