「中国経済」の記事一覧

全人代、中国の中小零細企業の危機あらわに

3月5日の全人代政府活動報告は、中国企業雇用の80%を担う中小零細企業の危機をあらわにした。報告が反省の念をくり返すのも珍しい。この問題を緊急に解決しなければ政府転覆にもつながりかねないからだろう。 中国の中小零細企業が置かれている現状 まず中国の中小零細企業が中国経済に対して貢献している要素を、いくつか列挙してみる(2020年段階)。 ●中小零細企業は中国企業雇用の約80%を担っている。 ●中小零細企業は特許発明の70%を占めている。 ●中小零細企業は中国のGDPの60%に貢献している。 ●中国の...

日本人が知らない「人民元」73年の歴史──5つの転機があった

<中国の経済成長と共に存在感を高めてきた人民元は、IMFから「国際通貨の象徴」に選ばれ、名実共に世界の表舞台に立った。何が飛躍の転機になったのか。AIIBや一帯一路もその国際化と関係しているのか> (本誌「人民元研究」特集より) 1948年に人民元が発行されてから73年。 かつては激しいインフレに見舞われたり外貨交換には兌換券が必要だったりと世界経済では「弱小」だった人民元が、今や米ドルから基軸通貨の称号を奪うとの議論が起こるまでに存在感を高めた。 その背景には、急速な貿易の拡大に牽引された中国の経...

中国はアメリカを抜く経済大国にはなれない

<中国の経済は近いうちにアメリカを上回って世界一になると予想する声は多いが、労働人口と生産性の動向に着目し、中国は永遠に二番手のままで終わるという説が登場した> 中国の経済は2050年になっても依然としてアメリカを上回ることはできず、世界第2位に留まる可能性がある、という分析を、ロンドンを拠点とする経済調査会社キャピタル・エコノミクスが発表した。 同社の予想は、中国の経済力が遠からず世界一の経済大国アメリカを超えるという一般的な見方を覆すものだ。 中国の経済的影響力は、アメリカのように着実には増加し...

強大化する中国を前に日米豪印「クアッド」が無力な理由

<中国の「武器」は巨大な消費市場──経済連携なき軍事同盟では太刀打ちできないことは、米ソ冷戦の歴史を見れば明らか> オーストラリア、インド、日本、アメリカの4カ国が中国を警戒するのは理にかなっている。強大化する中国に日米豪印戦略対話(クアッド)で対抗しようとするのも理にかなっている。 だが残念ながらクアッドではアジアの歴史の流れは変えられないだろう。理由は2つ。4カ国の地政学的利害と中国に対する脆弱性がそれぞれ異なるから。そして何より、大規模な戦略的駆け引きは軍事ではなく経済分野で起きているからだ。...

世界的なコンテナ不足が、世界の景気回復のブレーキに?

<去年の11月以降、世界的なコンテナ不足が各国の輸送費を押し上げている。海運業者に利益をもたらしたが、結果的に世界の景気回復のブレーキとなりかねない状況だ......> 中国からヨーロッパ向けの海上輸送費の高騰が止まらず、秋と比べても4倍にまで膨れ上がっている。もともとはコンテナ不足に端を発した値上がりだが、そのほかの要因も重なり、荷送人の負担はこれまでになく高まっている。アジアでのコンテナ不足は、海運業者に利益をもたらしたが、世界の景気回復のブレーキとなりかねない状況だ。 コンテナ輸送費の高騰 S...

「危険で脆弱な超大国」独裁国家・中国のトリセツ

<元米国防総省中国部長が新著で解き明かすのは、世界規模の野望を持ちながら、弱さも秘めた現代中国の姿だ。アメリカと同盟国は、その矛盾を理解せよ> ソ連崩壊から約30年が過ぎた今、アメリカの覇権争いの相手は中国だ。習近平(シー・チンピン)政権の発足以来、中国はより強く自己主張する路線を推し進め、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)でアメリカとの競争は激化した。 表面的に見れば、中国は自信に満ちている。経済は回復基調にあり、軍の現代化やテクノロジー開発の加速、外交的影響力の拡大が進む。 その中...

米中逆転は5年早まり2028年──コロナ対応の巧拙で明暗。日本は3位を維持

<新型コロナウイルス封じ込めの成功で、中国経済は予想より5年早くアメリカを追い抜く、と英シンクタンクが予想> 中国は2028年までにアメリカを抜いて世界最大の経済大国になる、とイギリスの調査機関が発表した。西側諸国が新型コロナウイルスの感染拡大に今も手を焼いているのに対し、迅速に対応してウイルスの封じ込めに成功した中国はいち早く経済成長を軌道に乗せているからだ。 英シンクタンクの「経済ビジネス・リサーチ・センター(CEBR)」は12月26日、年次報告書を発表し、パンデミック(世界的大流行)が各国の経...

中国アリババ傘下の金融会社アントの上場、過去最大規模に

中国の電子商取引大手アリババ・グループの創業者、馬雲(ジャック・マー)氏は24日、傘下の金融会社アント・グループの香港と上海での重複上場は、30日のプライシングで世界最大規模になると述べた。 香港での会合で「このように大規模な上場のプライシングがニューヨーク以外で行われるのは初めてだ。5年前、いや3年前でもこんなことは想像もしなかったが、奇跡が起こった」と語った。 プライシングの詳細には触れなかった。公式発表は来週の予定。 アントは数週間以内に香港と上海の中国版ナスダック「科創板(スター・マーケット...

韓国と中国、通貨スワップ協定の5年延長で合意=韓国中銀

韓国銀行(中央銀行)は22日、中国との二国間通貨スワップ協定をさらに5年延長することで合意したと発表した。 新たな協定は2025年10月10日までで、双方の合意により延長が可能。金額も11%拡大し、4000億元(601億8000万ドル)とする。これまでは3600億元だった。 韓国銀行は声明で「両国は、この協定が二国間貿易の促進と地域金融の安定に資すると考える。中銀同士の金融面での協力をさらに強化する基礎ともなる」と表明した。 韓国銀行によると、香港との分も含めると、中国が他国と結んだこの種の協定とし...

中国、深圳で過去最大規模の「デジタル人民元」実証実験 専門家は評価するも消費者は冷淡

中国広東省深セン市で18日、デジタル人民元の1週間の実証実験が終了した。こうした実験は国内最大級。専門家は中国人民銀行(中央銀行)が発行する世界初のデジタル通貨実用化へ向けた一歩として、実験を評価した。一方で一部ユーザーからは、アリペイなど既に普及している民間決済アプリの方がいいとの声もあった。 実験は抽選で市民5万人に1人当たり200元(29.75ドル)、総額150万ドル相当のデジタル人民元を「お年玉」のように配布した。デジタルウオレットを専用アプリでダウンロートし、銀行口座いらずで、店舗での買い...