「中国経済」の記事一覧

コロナ後、深圳の次にくるメガシティはどこか──「プロトタイプシティ」対談から

<中国・深圳のイノベーションはなぜ世界を席巻したのか。深圳に代表される「プロトタイプシティ」の成立条件とは何か。デジタル化が発展に与える影響などを論じた伊藤亜聖・山形浩生両氏の対談(『プロトタイプシティ』収録)を抜粋する(後編)> 「まず、手を動かす」が時代を制した――。 このたび刊行された高須正和・高口康太編著の『プロトタイプシティ――深圳と世界的イノベーション』(KADOKAWA)は、そう高らかに宣言する。 同書によれば、計画を立てるよりも先に手を動かして試作品を作る人や企業が勝つ時代になった。...

デジタル化は雇用を奪うのか、雇用を生むのか──「プロトタイプシティ」対談から

<時代を制したのは「プロトタイプ」駆動によるイノベーションであり、それを次々に生んでいる場は中国の深圳だ――そう主張し、深圳の成功を多角的に分析した『プロトタイプシティ』から、伊藤亜聖・山形浩生両氏による対談を抜粋する(前編)> ニューズウィーク日本版で「日本を置き去りにする 作らない製造業」という特集を組んだのは2017年12月。スマートフォンなどで世界を席巻する中国の「ものづくりしないメーカー」を取り上げた同特集の舞台は、2016~17年頃から注目を集め始めた「中国のシリコンバレー」こと深圳だっ...

インド、中国製アプリ使用禁止をTikTok以外にも対象拡大

インド政府は6月の使用禁止措置に続き、新たに中国のIT家電大手の小米科技(シャオミ)やIT大手の百度(バイドゥ)などの中国企業が手掛ける約47種類のアプリの使用を禁止した。 3人の情報筋が5日、ロイターに語った。インド軍と中国人民解放軍が国境地帯で衝突し、インド側で20人が死亡したことを受けた中国企業に対する追加措置。 インド政府は6月、同国の主権を脅かすとして、字節跳動(バイトダンス)の動画共有アプリ「TikTok」、阿里巴巴(アリババ)の「UCブラウザー」などを含む59種類の中国製アプリの使用を...

コロナ騒動は「中国の特色ある社会主義」の弱点を次々にさらけ出した

<政治の民主化なくとも経済発展は可能という中国式の社会市場経済(中国模式)は一帯一路を通じて、特に発展途上国の見本となってきた。しかし、新型コロナウイルス問題の発生で状況は一転する。論壇誌「アステイオン」92号は「世界を覆うまだら状の秩序」特集。同特集の論考「習近平の社会思想学習」を2回に分けて全文転載する> ※転載前半:中国経済は悪化していたのに「皇帝」が剛腕を発揮できた3つの理由より続く。 「習近平=神」論 ここ数年、中国は「一帯一路」を通じて、「中国模式」を世界に鼓舞するようになった。すなわち...

中国経済は悪化していたのに「皇帝」が剛腕を発揮できた3つの理由

<中国式の社会市場経済(中国模式)は、習時代になるまで成功を収めていた。その後経済は悪化したが、個人情報が取り放題の中国はAIで世界をリードするかに思われた。そんなときに新型コロナウイルス問題が起こり、ジャーナリスト近藤大介氏の仮説は揺らぐことになる。論壇誌「アステイオン」92号は「世界を覆うまだら状の秩序」特集。同特集の論考「習近平の社会思想学習」を2回に分けて全文転載する> この原稿を執筆している二〇二〇年四月現在、日本のニュースは新型コロナウイルス関連一色と言っても過言ではない。私が日々、イン...

中国国営テレビ、恒例の「消費者保護」の番組でバーガーキングとGM合弁企業をバッシング

中国国営の中央テレビ局(CCTV)は16日に放送した消費者権利の保護をテーマとする恒例の特別番組で、米バーガーキングの商品と米ゼネラル・モーターズ(GM)の中国合弁会社が生産する自動車に問題があると批判した。 同番組は1991年から毎年放送されており、批判の対象となれば販売や広報に影響する可能性があるため、国内外の企業から恐れられている。通常は3月15日の世界消費者権利デーに合わせて放送されるが、今年は新型コロナウイルス流行の影響で延期していた。 過去には米アップルや米スターバックスがやり玉に挙げら...

世界へ広がる中国の鉱物資源買収 オーストラリア・カナダ両国が「待った」

鉱物資源が豊富なオーストラリアとカナダが、自国企業への中国国有鉱業会社による買収攻勢を警戒し、案件審査を厳しくしている。銀行関係者やアナリストによると、こうした規制強化が中国の買収熱に水を差し、産金業界の統合をもくろむ中国政府の役割にブレーキをかけるかもしれないという。 今年になって中国の山東黄金集団や紫金鉱業集団は、カナダ北極圏から南米、西アフリカに及ぶ相次ぐ事業買収を先導してきた。 カナダ政府とオーストラリア政府は最近、こうした中国政府系企業の投資への規制を強めている。新型コロナウイルス危機によ...

中国「半導体銘柄」にバブル到来か 対米摩擦で政府が国産支援

米国が中国のハイテク企業に対する締め付けを強化し、この分野で米中の主導権争いが激化する中、中国の半導体産業が投資ブームに沸いている。株式価値は上場企業、ベンチャーが支援する企業ともに高騰し、バブルの域に達しつつある。 上場している中国半導体企業45社は、株価収益率(PER)が100倍を超え、株式市場で最も割高なセクターとなった。 かつて消費者向けインターネット株に集中していたベンチャーキャピタルも半導体企業に関心を転換、未上場企業の案件に群がっている。ゼロ2IPOのデータによると、半導体セクターへの...

トランプ「米中経済デカップリング」発言に懸念広がる その現実味は?

トランプ米大統領が先週、中国との「完全なデカップリング(切り離し)」に言及して以降、複数の政権高官が火消しのコメントに走るなど、波紋が広がっている。もっとも、勇ましい発言は厳しい現実の壁にぶつかりつつある。なぜなら中国による米国製品輸入や米企業の対中投資は増え続けており、市場は米中のデカップリングを懸念しているからだ。 22日夜にはナバロ大統領補佐官がFOXニュースのインタビューで米中貿易協議の第1段階合意は「終わった」と発言し、アジア市場時間帯で株式先物が下落してボラティリティー・インデックス(V...

中国の鉄鋼産業、建設向け需要活況の陰に潜む不安 景気低迷長期化も

中国では3月以降、鉄鋼生産が拡大し、早期の景気回復への期待が広がっているが、鉄鋼需要は業界によって差があるのが実態だ。 建設業ではインフラ事業を背景に鉄鋼需要が伸びているが、製造業の鉄鋼需要は回復ペースが鈍い。 中央政府や地方政府は、道路・鉄道・ダムなどインフラ事業への支出をコントロールできるが、機械や家電などの国内外の需要を喚起する手段は限られている。 アナリストによると、鉄鋼産業活況の陰に潜むこうした需要の脆弱さは、建設活動の季節的な低迷で今後はっきり露呈するとみられ、中国経済の回復には予想以上...