「人権問題」の記事一覧

福祉の現場で頻発するハラスメントの背景に、男性管理職の行き過ぎた偏り

<福祉・介護業界では、全体の就業者と比較して管理職が男性に著しく偏っている> 滋賀県の社会福祉法人の理事長から性被害やハラスメントを受けたとして、女性職員が訴える事件が先月、起きた。つい昨日(22日)も、宮城県の法人理事長のパワハラで保育士17人が一斉退職したニュースが報じられた。 こうやって明るみになる事件はまれで、実態としては数えきれないほど起きていると推測される。その背景として、就業者の多くは女性であるにもかかわらず、経営者は男性で占められているという、福祉産業の構造が挙げられる。立場上弱い人...

母国に見捨てられたベトナム漁民200人 インドネシアで違法操業により拘留、コロナ理由に帰国手続きされず

<送還に消極的なベトナム側に、インドネシア当局も苛立ち隠せず> インドネシアスマトラ島北部、シンガポールに隣接するリアウ諸島州・ビンタン島の州都タンジュンピナンにある不法操業外国人漁民の収容施設にベトナム人漁民約200人が拘留されているが、折からの新型コロナウイルスの感染拡大などで母国への送還が滞り、拘留が長期化していることが分かった。米政府系放送局「ラジオ・フリー・アジア(RFA)」系のネットメディア「ブナ―ル・ニュース」が特報の形で12月15日に伝えた。 拘留中のベトナム人漁民の送還を在ジャカル...

BLM支持のBTSを生んだ韓国で、反差別運動が盛り上がらない訳

<世界的なBLM運動に韓国人が連帯しないのはなぜか──その理由は、長い間直視できていない自国の差別の現実にある> この夏、世界中の人々が街頭でデモに加わり、アメリカのBLM(ブラック・ライブズ・マター=黒人の命は大事)運動に対する支持を表明したとき、私は1人の韓国人として、韓国でも連帯のデモが行われるものと思っていた。 なにしろ、韓国の民衆が大規模デモにより当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領を退陣させたのは、わずか数年前のことだ。それに韓国は、Kポップの人気ボーイズグループ、BTS(防弾少年団)を生ん...

強要された? バングラ政府のロヒンギャ移住計画にきな臭さ

<ベンガル湾に浮かぶ無人島に10万人の難民を移住させるという当局の対応が示唆するのは...> 世界有数の人口密度の高さと土地不足に悩むバングラデシュにとって、隣国ミャンマーから流入したイスラム系少数民族ロヒンギャの扱いは頭痛の種。100万人が劣悪な環境の難民キャンプに暮らすなか、政府はベンガル湾に浮かぶバシャン・チョール島に難民10万人を移住させる計画を始めたが、人権団体などから懸念の声が上がっている。 無人だったこの島には居住区が建設され、12月4日に難民1600人が到着した。当局は事前に本人の同...

米国務長官に指名されたブリンケンの外交語録

<ロシアと北朝鮮に甘く中国と同盟国には厳しかったトランプ政権の外交は正常化するか> 米大統領選で勝利を確実にしたジョー・バイデンは、アンソニー・ブリンケン(58)を次期政権の国務長官に指名すると発表した。 ブリンケンはバラク・オバマ前政権で国務副長官や国家安全保障問題の大統領副補佐官を務めた。当時、...

フランスの次はオーストリア──相次ぐイスラム過激派テロに身構える欧州

<フランス、オーストリアとイスラム過激派のテロが連続し、欧州全域に緊張感が高まるなか、イギリスはテロ警戒レベルを引き上げた> ヨーロッパでは今、各地でイスラム過激派によるテロが相次ぎ、さらなる攻撃への不安が高まっている。オーストリアとフランスで発生した複数のテロ事件を受けて、イギリスでもテロの警戒レベルが引き上げられた。イギリスの対テロ当局者によれば、それはテロの「可能性がかなり高い」ことを意味する。 イギリスのプリティ・パテル内務大臣は、合同テロ分析センター(JTAC)が、テロの警戒レベルを「重大...

米総領事館に亡命申請にきた十代活動家を香港当局が拘束、米側は亡命を拒絶?

<香港独立派の19歳の活動家が、米総領事館の近くで香港当局に拘束された。亡命申請にきたがまだ閉まっていたという情報と、申請したが拒絶されたという情報がある> 亡命を求めて米総領事館を訪ねようとした10代の香港の活動家が10月27日、近くの喫茶店内にいたところを香港の公安当局に逮捕されたと地元メディアが報じた。 英国を拠点とする活動グループ「フレンズ・オブ・ホンコン」はニューズウィークに対し、19歳の鍾翰林(トニー・チョン)が警察に逮捕され、鍾の自宅が捜索を受けていることは確かだと述べた。 現在は解散...

タイの民主化デモ隊、議会や王宮ではなくドイツ大使館にデモ行進したワケは?

<軍事政権を掌握するプラユット首相の退陣など民主化を求めるデモ隊は新たな段階に突入して......> 民主化要求を掲げた学生らを中心にしたデモ集会が連日続くタイのバンコクで10月26日、デモ隊の一部がドイツ大使館に向かった。 デモ隊が「プラユット首相退陣、国会解散、憲法改正」と同時に要求として掲げている「王政改革」で現ワチラロンコン国王が長期滞在を続けているのがドイツであることからドイツ大使宛の要望書を直接手渡すことが目的のデモ行進となった。 ドイツの協力が「王政改革」に不可欠 学生らを中心とした若...

中国政府のウイグル人弾圧をめぐって、国連で再び各国の攻防戦

<ドイツが他の国と共同で中国に人権尊重を要求、これに対してキューバなど中国擁護の国々が共同声明を表明> 少数民族ウイグル人に対する中国政府の強引な同化政策をめぐっては国際社会の対応が割れており、昨年夏には国連の場で、ウイグル人「弾圧」を非難する書簡と中国の方針を支持する書簡の両方が提出された。 今年も同様で、10月6日にはドイツの国連大使が中国に批判的な諸国と共同で「宗教的・民族的少数派の人権尊重」を要求。これにキューバが対抗し、親中国派の共同声明を読み上げた。 ただし中国を支持する昨年の公開書簡の...

ローマ教皇「同性愛者は神の子であり法的保護を」明確な擁護発言

ローマ教皇フランシスコは、同性カップルはパートナーシップ制度「シビルユニオン」によって法的に保護されるべきとの見解を明らかにした。 21日にローマ国際映画祭で初上映されたエフゲニー・アフィネフスキー監督作のドキュメンタリー「Francesco」の中で述べたもので、7年前の即位以来最も明確に同性カップルの権利を擁護する姿勢を表明した。 教皇は、「同性愛者は神の子であり、家族の中に存在する権利がある。(同性愛者であることによって)放り出されたり、惨めな状況におかれたりすることがあってはならない」と語った...