「人種問題」の記事一覧

ゴールデングローブ賞は時代遅れの差別主義? 英語5割未満で作品賞から排除

<各国の映画祭で絶賛された『ミナリ』がアカデミー賞の前哨戦で作品賞にノミネートされず> 昨年、韓国である映画『パラサイト』が米アカデミー賞で4冠を制し、大きな話題となった。世界中から今後の韓国映画に期待を寄せられているなか、ある映画の国籍をめぐって意見が分かれていることはご存じだろうか? 映画『ミナリ』は、1980年代アメリカ南部アーカンソー州の農場へ移民としてやってきたある韓国人家族の物語だ。アメリカンドリームをつかもうと土地を買い、様ざまな困難にいき当たろうとも希望を忘れず前を向き懸命に生きてい...

今のアメリカは「真ん中」が抜け落ちた社会の行きつく先

<アメリカ社会は「真ん中」が抜け落ちてしまった。「文化戦争」が激化し、共和・民主両党の支持者の一部が相手党を「国の脅威」と認定するまでになっている。論壇誌「アステイオン」93号は「新しい『アメリカの世紀』?」特集。同特集の論考「真ん中が抜け落ちた国で」を3回に分けて全文転載する(本記事は最終回)> ※第1回:労組に入らず、教会に通わない──真ん中が抜け落ちたアメリカ ※第2回:報道機関の「真ん中」の消失、公共インフラの惨状が深めた分断から続く 妥協を困難にする「文化戦争」 こうなると「真ん中」が抜け...

黒人住宅街「富裕化」に猛抗議するレッドハウスの住民たち

米オレゴン州ポートランドの街角でソファに座るのは、黒人居住区からの強制退去に抗議する人々だ。 この地域では「都市の富裕化」が進んでおり、裁判所も差し押さえを理由に、黒人と先住民の一家に65年間住んでいた家から退去するよう命令。 その家は「レッドハウス」の名で、住民たちによる激しい抗議活動のシンボルとなっている。 <2020年12月29日/2021年1月5日号掲載> ===== 抗議活動のシンボルとなっている「レッドハウス」 KGW News-YouTube...

警官の暴力は許せないが、警官の顔撮影は禁止するというマクロンの二枚舌

<警官による黒人暴行の動画の視聴回数は1400万回を越えたが> フランスで、複数の警察官が黒人男性に暴力を振るう動画がネット上で拡散し、これまでに1400万回視聴されている。エマニュエル・マクロン率いる政府は、警察官の撮影を禁じる法案の成立を目指しているが、動画の拡散が法案の審議にも影響を及ぼすことになりそうだ。 オンラインニュースサイトの「ループサイダー」は11月26日、監視カメラの映像を公開。同21日に撮影された映像には、音楽プロデューサーのミシェル・ゼクレアがパリにあるスタジオで、数分間にわた...

多様性と平等を重視するはずの国連高官は白人ばかり

<本部機関の上級ポストは欧米人に独占され、途上国出身者には平等なチャンスが提供されていない──世界で最も多様性に富んだはずの組織内部で不平等の実情が明らかに> 誰もが平等で、人種や民族で差別されない世界を目指す。それが国連の使命。だからこそ世界各地の民族独立運動を応援し、アメリカでは黒人の公民権運動を、南アフリカではアパルトヘイト(人種隔離政策)反対闘争を支援してきた。 しかし今、人種的な正義を求める運動が世界中で盛り上がるなかで、国連内部のお粗末な実情が明らかになってきた。職員、とりわけ幹部職の採...

混迷の時代に笑いの力を──トレバー・ノアが考えるコメディーの役割とは

<ノア曰く「コメディーは苦い薬を飲み下すためのスプーン1杯分の砂糖」だが、今年はかつてないほど「薬」が多いと言う> 今年の大混乱の文脈を読み解くのに誰よりも適したコメディアンがいるなら、それはトレバー・ノアだ。 政治風刺番組『デイリー・ショー』の司会者で南アフリカ出身のノアは、新型コロナウイルス危機からBLM(ブラック・ライブズ・マター=黒人の命は大事)運動まで、外出がままならないなかで現状を理解しようとする視聴者を代弁してきた。 物事がうまくいっていないときこそ、最もリラックスして番組に臨めると、...

悪気はないのに黒人差別となじられた寿司店オーナーの嘆き

<アトランタの高級寿司レストランが黒人カップルの入店を断ったのは「ドレスコード違反」のためだったのだが> ジョージア州アトランタで先週、ある黒人カップルが寿司レストランで食事をしようとして入店を断られ、人種差別だという騒ぎになった。入店を断った理由はドレスコード違反だったが、レストランのオーナーは本誌に対し、事態を悪化させたのは自分の責任だと語った。 問題の寿司レストランは、アトランタのバックヘッド地区にある「Umi」。カップルが入店を断られた時の様子を捉えた動画がツイッターに投稿され、ネット上で拡...

「ペンシルバニアで多くの黒人が棄権しない限りトランプは勝てない」

<2016年の大逆転劇を支えたのは民主党支持者が多い黒人の投票率の低さだった。今年も同じシナリオを望むのは厳しそうだ> 米大統領選は投票日の11月3日に向け、最終盤戦に突入した。支持率で民主党のジョー・バイデン候補にリードされる共和党のドナルド・トランプ大統領は、「2016年の大統領選の大逆転劇よ、もう一度」とばかり、接戦が予想される激戦州を精力的に遊説中だ。 その激戦州のなかでも、前回の大統領選でトランプの勝利を決定づけたペンシルベニア州が今回も勝敗の鍵を握ると見られている。 トランプがペンシルベ...

米フィラデルフィア市が夜間外出禁止令 黒人射殺事件の暴動収まらず

米東部のフィラデルフィア市は、現地時間28日午後9時から市内全域に夜間外出禁止令を発出した。警察官による黒人男性射殺に対する抗議行動が3日連続で暴動や略奪に発展する事態を鎮静させるため。 ケニー市長など幹部は、29日午前6時まで外出を禁止すると表明。フィラデルフィア警察によると、これまでに172人が逮捕され、警察官も53人が負傷した。 また市当局者は、27日には最大1000人が関与した大規模な略奪行為があったと明らかにした。 警察監督委員会トップは「こうした連中がやっているのはわれわれの貴重な資源を...

米フィラデルフィア、警察による黒人男性射殺で緊張続く 再び抗議デモ

米ペンシルベニア州フィラデルフィア西部ではナイフを持っていた黒人男性が警察に射殺された事件を受けて、27日夜も抗議デモが繰り広げられ緊張の高い状態が続いている。 26日に射殺された27歳の黒人男性ウォルター・ウォレスさんは精神疾患を患っていたという。事件を受けて暴動や略奪が発生。一夜明けた27日も数百人が人種差別に反対する抗議デモを行った。 この日の集会は前日と同様に平和的に始まったが、夜になって緊張が高まったため警察は商業地区の一部を封鎖した。NBCテレビ系列で放送されたニュースの映像にはウォルマ...