「大学」の記事一覧

オーストラリアでも自由がない中国人留学生、中国政府が家族を人質に監視、互いの密告も奨励

<民主主義を支持する発言や投稿を理由に中国当局から脅しや嫌がらせに遭うケースが増えている> 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは6月30日に発表した報告書の中で、オーストラリアの大学に在籍する「民主派」の中国人留学生たちが、中国政府に監視され、嫌がらせや脅しを受けていると指摘した。AP通信の報道によれば、ある学生は、ソーシャルメディアへの投稿を理由に刑務所に入れると脅された。 問題の学生はオーストラリア在住で、ツイッターに民主化を支持するメッセージを投稿していた。また別の学生は、クラスメートの...

「教育ローンを帳消しにしろ」 若者たちの叫びは正当なのか

<学費の高騰に苦しむアメリカの学生たち。時限的な返済猶予では問題は解決しないと、抗議活動が盛り上がっている> アメリカでは大学の学費高騰に伴い、多くの若者の肩に巨額の教育ローンがのしかかっている。現在はコロナ禍における救済措置として返済が猶予されているが、それも9月末までの時限措置。 ホワイトハウスの前には「教育ローンを帳消しにしろ」と書かれた横断幕が登場し、バイデン政権に大統領令を要求する声が高まっている。...

英国に衝撃!オックスフォードの学生がエリザベス女王の肖像を撤去

<大学院生の自治組織が、植民地主義の象徴として肖像写真の取り外しを決定。大学に怒りのメッセージが殺到する騒ぎに> SNS上では差別的な言動をした人物を排除する「キャンセル・カルチャー」旋風が吹き荒れているが、なんとイギリスの最高学府でエリザベス女王が排除の対象となり、大騒ぎになっている。 きっかけは、オックスフォード大学の数あるカレッジの1つ、マグダレン・カレッジの1室に掲げてあった女王の肖像写真が取り外されたこと。 外したのは、同カレッジの大学院生の自治会だ。英王室の植民地主義的な体質を理由に、院...

中国への頭脳流出は締め付けを強化しても止められない……「千人計画」の知られざる真実

<中国がカネに飽かせて進める人材招致を必要以上に敵視すると、アメリカは優秀な人材を失うことに──。本誌「アメリカ大統領選 中国工作秘録」特集より> 先端技術開発で各国が激しい競争を繰り広げる今、イノベーションの才能がある科学者、技術者、研究者の育成と確保に一国の命運が懸かっていると言っても過言ではない。 中国はそれを痛感している。14億の人口を抱えるこの国は教育・研究に莫大な予算を投じてきたが、最先端の技術開発では今も大半の先進国に後れを取っている。 その証拠に中国本土で研究を行い、ノーベル賞を受賞...

日本で研究不正がはびこり、ノーベル賞級研究が不可能である理由

<論文撤回数ランキング上位10人の半数が日本人──。科学への投資を怠ったツケで不正が蔓延し、研究現場が疲弊している。日本の学術界の闇を指摘する衝撃のレポート。解決に必要な2つの方策とは> (2020年10月20日号「科学後退国ニッポン」特集より) 今年もノーベル賞シーズンが到来した。日本人の受賞が決まるとお祭り騒ぎとなるが、受賞者は満面の笑みの一方で日本の研究環境の貧困と疲弊を嘆き、将来日本人受賞者がいなくなると警鐘を鳴らす。それが、ここ数年繰り返されてきたお決まりの光景である。 2000年以降、日...

オンライン化しても授業料据え置きに不満爆発 米国で学生の値下げ要求広がる

シカゴのコロンビア・カレッジ(ニューヨークのコロンビア大学とは無関係)では、市内に点在するスタジオや教室で提供するダンス、映画、音楽の専門教育を履修する学生は年間1万4000ドル(約148万円)の授業料を支払っている。 その同校が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を理由に、一部の講義を夏場からオンライン化した一方、授業料は据え置いたため多くの学生から不満の声が上がった。 テレビと文化の研究を専攻するニュージャージー州出身のイサイア・ムーアさん(21)もその1人。現在は授業料引き下げと...

批判的思考が低い日本の教師に、批判的思考を育む授業はできない

<大学4年間の教職課程で、社会問題への関心や批判的な精神は薄められてしまう> 8月4日の日経新聞ウェブ版に「教員養成、現場の創造性高めよ 批判的な見方が必要」という記事が出ている。教員志望の学生を追跡してみると、学年が上がるにつれて現場と直結した実践的なことを学ぶ学生の比率が高まるが、その一方で社会問題や政治・選挙への関心は薄まるという(紅林伸幸・常葉大学教授)。 大学4年間の教職課程において、教員に必要な力量を身に付ける、凝った言い回しをすると「教職的社会化」を遂げるのだが、それは従順に飼い慣らさ...

「米大学内の中国孔子学院、年内の全閉鎖望む」ポンペオ国務長官

ポンペオ米国務長官は1日、米大学内に設置されている中国政府の非営利団体「孔子学院」について、年末までに全てを閉鎖することを望んでいると述べた。 ポンペオ氏は8月、中国政府が出資する孔子学院について、米国の大学や学校などで中国政府のプロパガンダと有害な影響を拡散する機関であるとの認識を示し、大使館などと同様に外交使節としての登録を義務付けると発表した。 ポンペオ氏はFOXビジネス・ネットワークの「Lou Dobbs」に対し「孔子学院についてのリスクを誰もが認識し始めていると思う」と述べ、中国政府は米国...

全米コロナ感染600万人突破、中西部などで拡大 NYクオモ知事は大学にSWAT派遣検討

ロイターの集計によると、米国の新型コロナウイルス感染者が30日、600万人を突破した。中西部の多くの州で感染が拡大している。 アイオワ、ノースダコタ、サウスダコタ、ミネソタ州は1日当たりの新規感染者が最近、過去最多を記録。モンタナ州とアイダホ州は感染者の入院率が記録的な水準となっている。 全国的には新たな感染者と死者は減少しつつあり、入院率や検査の陽性率も低下しているが、中西部ではホットスポットが発生。アイオワの新規感染者の多くは、一部で対面授業を行っているアイオワ大学やアイオワ州立大学のある郡など...

日本初のアフリカ人学長が「価値観」を揺さぶられた5冊の本

<マリ出身の京都精華大学学長ウスビ・サコが、影響を受けた5冊を紹介。その1冊は西洋文化の優位性を再考させられた『オリエンタリズム』だが、実は日本も西洋からほかの文化を見下していることに気付いたという。本誌「人生を変えた55冊」特集より> 私たちは学校に通いだすと、価値観を「置き換える」癖が生まれがちだ。私の出身国のマリでも、土着文化は古くさく、西洋文化は新しくて合理的でかっこいい、となっていく。その置き換えられた価値観を取り戻してくれたのが、アマドゥ・ハンパテ・バーの『アフリカのいのち――大地と人間...