「宇宙開発」の記事一覧

火星探査車「パーシビアランス」のパラシュートに隠されたメッセージ 世界中で解読に挑戦

<2月18日、NASAの無人探査車「パーシビアランス」が火星への着陸に成功した。着陸時のパラシュートの模様にメッセージが隠されていた...... > アメリカ航空宇宙局(NASA)の無人探査車「パーシビアランス」は、2021年2月18日、火星への着陸に成功した。火星の大気圏への突入後、減速させるために用いられた直径21.5メートルのオレンジと白のパラシュートには、バイナリーコード(2進法で表わしたコード)を用いてあるメッセージが隠されていたことから、その解読に挑むユーザーたちを中心に、SNS上で話題...

金星、地球、火星をフレーム内におさめた珍しい画像が撮影された

<太陽探査機「ソーラーオービター」は、地球から2億5100万キロの宇宙空間で、金星と地球、火星を同一フレーム内にとらえた画像を撮影した...... > 欧州宇宙機関(ESA)がアメリカ航空宇宙局と共同で運用する太陽探査機「ソーラーオービター(SolO)」は、2020年11月18日、リモートセンシング機器「ヘリオスフィアイメージャー(SoloHI)」で、金星と地球、火星を同一フレーム内にとらえた画像を撮影した。 金星での初のフライバイに向けて移動中に この画像は、金星での初のフライバイに向けた移動中、...

米中に対抗した戦略的自治、欧州グリーン・ディールに則した欧州の宇宙政策とは

<米国と中国が存在感を示している世界の宇宙産業。その中で、欧州連合(EU)は、欧州グリーン・ディールに則した自立型の宇宙産業を目指している...... > 欧州の宇宙産業の市場規模は2014年時点で約500億ユーロ(約6兆3000億円)にのぼり、23万人以上の雇用を創出している。 欧州連合(EU)の宇宙政策では、2014年から2020年までに120億ユーロ(約1兆5000億円)超を宇宙開発に投資したのに続き、2021年から2027年までの7年間でさらに148億ユーロ(約1兆8700億円)を投資する計画が示されている。 米国や中国に対抗し、自立型の宇宙産業を志向 2010年代以降、衛星の打ち上げ回数や宇宙ミッションの数が世界的に急増し、なかでも米国と中国が存在感を示してきた。米国では、2020年5月、宇宙開発企業のスペースXが民間企業として初めて有人宇宙飛行に成功。中国では、無人探査機「嫦娥4号」が2019年1月、月の裏側での月面着陸に初めて成功した。 欧州連合は、米国や中国に対抗し、自立型の宇宙産業を志向している。産業政策を担当する欧州委員会のティエリー・ブルトン委員は、2021年1月12日、第13回欧州宇宙会議において、宇宙分野における欧州の戦略的自治を訴え、「我々にはより攻撃的かつ積極的な戦略が必要だ」と強調。今後7年にわたる宇宙政策のもとでインフラ、技術、スキル、強みを開発し、第三国への依存を軽減する方針を示している。またブルトン委員は、「インターネットへの攻撃はもはやフィクションではない」、EUは安全なブロードバンドネットワークを構築する必要があるとも述べている。 "Enhancing Europe's strategic autonomy in space is not an option" @ThierryBreton #BBESpaceConf pic.twitter.com/Qm9gOeUh4v— Business Bridge Europe (@BBE_Europe) January 12, 2021 また、欧州連合では、2050年に温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする「欧州グリーン・ディール」を推進しており、宇宙開発もこれに則ってすすめられる。 ===== 道路交通の効率化、温室効果ガス排出量の削減に活用 宇宙技術は、運輸や通信といった不可欠なインフラを支え、地球観測においても重要な役割を担う。欧州連合では、全地球航法衛星システム「ガリレオ」や欧州静止衛星補強型衛星航法システム「エグノス」が道路交通の効率化や温室効果ガス排出量の削減に活用されているほか、地球観測システム「コペルニクス」が2017年以降、気候変動のモニタリングを行っている。 欧州全地球航法衛星システム監督庁(GSA)のロドリゴ・ダ・コスタ氏は、1月12日、第13回欧州宇宙会議において、「ナビゲーションと地球観測とのシナジーによって、輸送が一歩進化するほか、農業にも同様に応用できる。これらの取り組みによって欧州グリーン・ディールにも大いに貢献できる」と述べている。 2020年3月、欧州の二酸化窒素排出量の変化を示した画像を提供した European Space Agency/Reuters カーボンニュートラルなロケット打ち上げを計画 欧州連合では、欧州グリーン・ディールに則した宇宙開発の一環として、クリーン燃料の生産にも注力する方針だ。これまでも欧州のロケットの燃料には液体水素が用いられてきたが、液体水素の製造に大量のエネルギーを要するのが課題となっている。 独メディア「ドイチェ・ヴェレ」によると、仏航空宇宙関連企業アリアングループでは、2030年までにバイオマスから製造した水素を用いたカーボンニュートラルなロケットを打ち上げる計画だ。 ESA preview 2021

火星までの移動日数を半分に 原子力推進技術でイギリス宇宙局とロールス・ロイスが提携

<火星までの移動時間を現在の半分の3〜4ヶ月にまで短縮できると考えられている「原子力推進」技術の研究で、イギリス宇宙局と英自動車大手ロールス・ロイスが提携した......> イギリス宇宙局と英自動車大手ロールス・ロイスは、2021年1月12日、宇宙探査への原子力技術の活用に関する研究において提携することを発表した。 アマンダ・ソロウェイ科学担当大臣は「原子力は宇宙探査に変革をもたらす可能性を秘めている。ロールス・ロイスとの革新的な研究によって、次世代の宇宙飛行士をより速く、より長期にわたって宇宙に送...

太陽系を高速で移動できる「天体の高速道路」が発見される

<セルビア・ベルグラード天文台らの研究チームは、観測データとシミュレーションデータの解析により、物体が太陽系を高速で移動できる「天体の高速道路(セレスティアル・アウトバーン)」が発見した...... > 物体が太陽系を高速で移動できる「天体の高速道路(セレスティアル・アウトバーン)」が発見された。このルートを活用することで、より速くより遠くに宇宙探査機を送れると期待されるほか、地球と接触するおそれのある地球近傍天体(NEO)の研究やモニタリングにも役立つとみられる。 「天体の高速道路」が、アーチ状に...

人類の宇宙進出の鍵…… 「地球外でも微生物を用いてレアアースを抽出できる」との実験結果

<微生物の作用により鉱石から有価金属の抽出を促進する「バイオマイニング」が、地球外でも活用できる可能性があることが明らかとなった......> 微生物の作用により鉱石から有価金属の抽出を促進する「バイオマイニング」は、金や銅など、金属資源の生産に広く用いられている。微生物の活性を利用して鉱石を溶解させる「バイオリーチング」は、バイオマイニング技術のひとつだ。このほど、バイオリーチングが地球外でも活用できる可能性があることが明らかとなった。 小型バイオマイニングデバイスを10年かけて独自に開発 英エジ...

アンテナ老朽化、約8ヶ月ぶりにボイジャー2号に向けてコマンド送信に成功した

<太陽系を取り囲む「太陽圏」を脱しているボイジャー2号。2020年3月上旬から、地球との交信が中断していたが、10月30日、約8ヶ月ぶりに地球からボイジャー2号に向けて指令を送ることに成功した......> NASA(アメリカ航空宇宙局)の無人宇宙探査機「ボイジャー2号」は、1977年8月に打ち上げられて以来、木星、土星、天王星、冥王星での探査を経て、2018年11月、太陽系を取り囲む「太陽圏」を脱し、現在、地球から約188億キロメートルの位置で航行している。 2020年3月上旬から、地球との交信が...

ボイジャー2号が太陽系外の星間物質の電子密度の上昇を観測

<1977年に打ち上げられた無人宇宙探査機「ボイジャー2号」は、太陽系を取り囲む「太陽圏」を脱し、なお星間物質の電子密度などを計測している...... > NASA(アメリカ航空宇宙局)の無人宇宙探査機「ボイジャー2号」は、1977年8月に打ち上げられて以来、木星、土星、天王星、冥王星での探査を経て、2018年11月、太陽系を取り囲む「太陽圏」を脱し、太陽から放出された太陽風が星間物質などと混じり合う境界面「ヘリオポーズ(太陽圏界面)」を通過した。「ボイジャー2号」に先立ち、「ボイジャー1号」も20...

火星の移住に必要な人数は何人だろうか? 数学モデルで算出される

<「他の惑星で自立的に生活するためには、何人が必要か」という問いに仏ボルドー工科大学の研究者は、独自の数学モデルによって算出した......> アメリカの起業家イーロン・マスクが率いる民間宇宙企業スペースXでは、火星の植民を視野に入れた宇宙船「スターシップ」の開発がすすめられている。 言うまでもなく、他の惑星への植民はたやすいことではない。入植者が自活するために、どのように現地の資源を取り出すのか、そのためにはどのような設備やスキルが必要となるのか、といった様々な課題を解決する必要がある。 スペース...

海王星の「ダイヤモンドの雨」を新たな手法で解析

<海王星や天王星では、超高熱・超高圧によって炭素が圧縮し「ダイヤモンドの雨」のように核に向かって奥深く沈んでいくと考えられてきたが、ドイツの研究チームはさらに研究をすすめた......> 太陽系において、海王星と天王星は、いまだ多くの謎に包まれている。これらの惑星は、水やメタン、アンモニアなど、氷のような物質の高温かつ高密度な流体が核を覆っていることから、「天王星型惑星(巨大氷惑星)」に区分される。 太陽系には、海王星や天王星のような天王星型惑星に対して、木星や土星のようにガス成分が多く、比較的密度...