「宗教」の記事一覧

神は6日で世界を造ったとの「真実」を理解する意味…理不尽な世界に対峙する「神学」の力

<「なぜ」と問う力──リベラルアーツの本質はICUの神学から学ぶ。話題の本『ICU式「神学的」人生講義 この理不尽な世界で「なぜ」と問う』の一部を抜粋紹介> 国際基督教大学(ICU)で必須教養科目の「キリスト教概論」を担当する魯 恩碩(ロ・ウンソク)教授によると、ICUのリベラルアーツ教育とは、「なぜ」の精神を持つ学生を育てることであり、そこに「キリスト教概論」の存在意義があるという。なぜか。 キリスト教になじみのない者は、信仰とは、神を賛美することと思うかもしれない。しかし、聖書を読むと、多くの場...

1人の子供がいじめられ続けることで、全体の幸せが保たれる社会…「神学」から考える人権

<ICUの「キリスト教概論」がリベラルアーツに強い学生を育てる理由。話題の本『ICU式「神学的」人生講義 この理不尽な世界で「なぜ」と問う』の一部を抜粋紹介、第2回> 国際基督教大学(ICU)で人気の必須教養科目「キリスト教概論」を書籍化した、魯 恩碩(ロ・ウンソク)著『ICU式「神学的」人生講義 この理不尽な世界で「なぜ」と問う』(CCCメディアハウス)は、個人が多様な他者と出会っていくこの世界で、愛し、赦し、共に生きるためのヒントを与えてくれる一冊だ。 日常の、そして世界で起きている問題の多くは...

自らの至らなさを自覚できるからこそ人間は偉大…現代世界の根源的理解を「神学」に学ぶ

<リベラルアーツ教育で名高い国際基督教大学(ICU)の必須教養科目が待望の書籍化。その一部を3回にわたって掲載する> 日本のリベラルアーツ教育を牽引する国際基督教大学(ICU)で、必須教養科目として採択されているのが「キリスト教概論」だ。このたび、『ICU式「神学的」人生講義 この理不尽な世界で「なぜ」と問う』(CCCメディアハウス)として書籍になった。 魯恩碩(ロ・ウンソク)教授のパッション溢れる「キリスト教概論」は、信仰を勧めるための授業ではない。競争社会で他人を出し抜くことなく生きることはでき...

ドイツで3つの宗教の合同礼拝所が着工、平和と対話を促す施設目指す

<5月27日、ベルリンで、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教がひとつ屋根の下に集う世界初の合同礼拝所「ハウス・オブ・ワン」の起工式が行われた> 3つの宗教が平和的に共存する礼拝所 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教がひとつ屋根の下に集う世界初の合同礼拝所「ハウス・オブ・ワン」(ひとつの家)が5月27日、ドイツのベルリンで起工式を行った。2011年に始まったこのプロジェクトは10年のときを経て、着工に漕ぎつけたことになる。 ハウス・オブ・ワンによると、1989年に「言葉の力および非暴力な抵抗の力によって"...

「リオ以上」超巨大キリスト像、発起人は新型コロナで亡くなっていた

キリスト像といえば、ブラジル・リオデジャネイロの丘に立つ像が有名だ。 だがこちらは、同国南部エンカンタド市で作業が進む超巨大キリスト像の建設現場で、その高さは「本家」を5メートル上回る43メートルとなる。 発起人は同市のアドロアルド・コンザッティ市長だったが、今年3月に新型コロナウイルス感染症の合併症で死去。 息子のギルソンが「祝福と祈りの日」になると語るお披露目は、年内の予定だ。 ===== エンカンタド市で建設中の超巨大キリスト像 Ruptly-YouTube...

イスラム教徒が待ち望んだラマダンは、今年も厳戒態勢

コロナ禍の中で2度目となるラマダン(断食月)が4月13日に始まったが、中東諸国は信仰心の高まりと感染拡大防止のバランスに苦慮している。 感染者が急増中のトルコでは外出規制の厳格化とともに、モスク(イスラム礼拝所)での礼拝や日没後の集団での飲食が禁止に。首都アンカラの巨大なコジャテペモスクには係員が敷地内を消毒して回る姿があった。...

【動画】インド名物のホーリー祭、今年は「平常運転」?

インド各地で3月28~29日、ヒンドゥー教の伝統的なホーリー祭が開催された。 毎年恒例の行事で、別名「愛の祭り」「色の祭り」とも言われる。 この祭りの間だけは無礼講とあって、東部コルカタ(カルカッタ)でも参加者たちが身分も年齢も性別も一切関係なくカラフルな色粉や色水を掛け合い、春の訪れを祝った。 ===== 圧倒的な濃厚接触、密状態で歌って踊る人々。伝統のホーリー祭はコロナ禍でも平常運転 News Nation-YouTube...

イスラム教女生徒のヒジャブは自由か強制か インドネシアで再燃

<欧米では禁止の動きが出て論争を呼んでいるイスラム教徒女性の「ヒジャブ」。一方で圧倒的多数の国民がイスラム教徒の国では別の問題が......> 世界最大のイスラム教徒人口を擁するインドネシアで今、イスラム教徒の女性が身に着けて頭部、首、胸などを覆うスカーフ状の「ジルバブ(ヒジャブ)」をめぐる熱い論争が再燃している。 ことの発端はスマトラ島北スマトラ州パダンの中学校に娘を通わせる父親が「学校でジルバブ着用を先生から強制されるのはおかしいのではないか」とSNSを通じて訴えたことだ。 これに対して教育文化...

あのパリ教師斬首事件は、13歳女子生徒の嘘が発端だった

<女子生徒が親についた嘘が、パリを震撼させる悲劇の連鎖に発展> フランスのパリ近郊で昨年10月、イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を授業中に見せた教師サミュエル・パティが首を切断され、殺害された。この衝撃的事件の発端は、13歳の女子生徒の嘘だった。 問題の授業について、女子生徒は父親にこう語った──風刺画を見せるのでイスラム教徒の生徒は教室を出るようパティが言った。でも私は逆らい、2日間の出席停止を食らった。これに父親が怒り、「パティはイスラム嫌悪」とする動画をインターネットに投稿。動画を見たアブ...

ゾウと共生する「優等生」のはずのスリランカに落第点?

<ゾウと人間の衝突による双方の犠牲者は年々増加するばかり> 日本で獣害と言えば、クマ、イノシシ、シカだろうが、スリランカでは、ゾウと人間との共生をめぐる問題が年々大きく膨らんできている。 インド洋に浮かぶ小島のスリランカ。多くの魅力が存在する国だが、海で最大の動物であるシロナガスクジラと、陸で最大の動物のゾウを一カ所で見られる珍しい場所でもある。 現在スリランカには約7000頭のゾウが生息している。1万2000頭ほどだった20世紀初頭と比べると6割にまで減少している。ゾウの主たる死因は農民による射殺...