「感染症対策」の記事一覧

新型コロナ収束で消える「感染ホットスポット」 ワクチン開発の障害に

新型コロナウイルスによるパンデミックの第1波は、どうやら収まりつつあるようだ。だがワクチン開発者にとっては、これが障害になりかねない。 いくつかの地域・国において厳格なロックダウン(封鎖措置)とソーシャル・ディスタンシング政策がそれなりの成功を収め、ウイルスの感染率がかなり低いレベルに抑え込まれた。しかし、欧州、米国の科学者らは、有望なワクチン候補について本格的な治験を行うには、疾病が十分に広がっていない可能性がある、と述べている。 ワクチン開発に向けて納得のいく成果を得るために、アフリカやラテンア...

新型コロナでひとり勝ちのアマゾン──ポストコロナに向けた「無人配送」戦略

<コロナ禍で一変した世界で、コスト削減を進めウイルスに打ち勝つため、アマゾンは無人配送車やドローン開発に邁進する。米経済ジャーナリスト、ブライアン・ドゥメインの新著『ベゾノミクス』より一部抜粋> 新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)のせいで外出もままならず、買い物をデリバリーに頼る人が増えた時期、大忙しだったのがネット通販のアマゾンだ。 もちろん、アマゾンはそれ以前からアメリカ人の暮らしに不可欠な存在だった。昨年12月時点で国内のプライム会員は推定1億1200万人。1人当たりの平均...

首相側近のロックダウン破りに猛反発、いかにもイギリス的なエリート不信

<自分たちで決めたルールに従わない政治エリートに対して、英国民の怒りが爆発> 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は国によって違った形で表れる。ボリス・ジョンソン英首相の上級顧問ドミニク・カミングスの長距離移動に対する猛反発は、いかにもイギリスらしい現象だった。 カミングスはただの顧問ではない。イギリスのEU離脱をめぐる2016年の国民投票の際には離脱キャンペーンの責任者を務め、昨年からは首相の上級顧問としてブレグジットを実現に導いた。 そんな政権の実力者が今、3月27日にロンドンから約...

「新しい生活様式を自分で実践しますか」専門家会議に参加している公衆衛生学者に聞いた

<新型コロナ対策として打ち出された「新しい生活様式」。まるで校則のように細かいが、専門家自身はどう行動しているのか。国際医療福祉大学の和田耕治教授にその意図を尋ねた。本誌「検証:日本モデル」特集より> 「新しい生活様式」――ニューノーマル(新しい日常生活)を送る上でのバイブルのようなリストが5月のゴールデンウイーク中に発表され、大きな反響を呼んだ。 筆者の最初の印象は「校則のように細かい」だ。無期限で行動を指示されているような感じがするし、すべて守ろうとすると生活が成り立たなくなる人もいるだろう。例...

ドイツで知名度をあげたウイルス学者は、コロナ予防策への激しい反発にあっている

<ドイツの新型コロナウイルス感染対策で重要な役割を担い、一気に知名度をあげたウイルス学者は、反発の矢面に立たされている......> ドイツでは、新型コロナウイルス感染拡大を抑制するべく2020年3月16日から実施した都市封鎖(ロックダウン)を5月6日以降、段階的に緩和している一方で、接触機会を可能な限り低減させる「接触制限」を6月29日まで継続するほか、他者と1.5メートル以上のソーシャルディスタンス(社会的距離)を確保し、公共交通機関の利用や買い物の際にマスクを着用するよう国民に義務づけている。...

芝生の上でもソーシャルディスタンス……ニューヨークの新たな日常が始まる

<公園の芝生には1.5メートル置きに円が描かれ、人々は距離を取りながらリラックス> 新型コロナウイルスの流行がようやく下火になりつつあるニューヨーク。 5月下旬の週末にはブルックリンの水辺に広がるドミノパークにも多くの市民が繰り出した。 ソーシャルディスタンス(社会的距離)を守るために芝生の上に1.5メートル置きに円が描かれ、来園者は距離を取りながらリラックス。 コロナ時代の新たな日常の光景となりそうだ。 <本誌2020年6月9日号掲載> 【参考記事】NYの青空で航空ショー 医療従事者ら市民に感謝と...

下水が新型コロナ早期警戒システムになる?

<下水汚泥に含まれる新型コロナウイルスのRNAの濃度を調べることで、感染者数や入院患者数の変化を事前に予測できる可能性がある......> 下水のモニタリングによって、新型コロナウイルス感染症の発生の初期兆候を検知できる可能性があることが明らかとなった。 下水汚泥の新型コロナのRNA濃度は、時間差で感染流行と高い相関 米イェール大学の研究チームは、2020年3月19日から5月1日まで、人口約20万人の下水を処理する米コネチカット州ニューヘイブンの下水処理場で下水汚泥試料を毎日採取し、新型コロナウイル...

ノーベル賞受賞者が都市封鎖に異を唱える

<ノーベル化学賞を受賞した生物物理学者マイケル・レヴィッド教授は、「実際の疫学を誤ってモデル化している」と英国での都市封鎖に異を唱えている......> 英国では、国民や企業の活動を強制的に制限する「都市封鎖(ロックダウン)」を2020年3月18日から実施しているが、新型コロナウイルスの感染はいまだに広がっており、5月25日時点の感染者数は約26万人、死亡者数は約3万7000人にのぼっている。 「都市封鎖は、むしろ多くの死亡者を出す結果を招いている」 英国政府に都市封鎖の実施を進言したのは、英インペ...

政府はなぜ遅い? コロナ対策には起業家的アプローチが必要だ

<プロセスより結果、スピードが重視されるべき状況下にあって、ウイルスの封じ込め、検査、治療の3本柱の対応がもたついたのはなぜか。疫学者ではなく、経営者として提言するとすれば──。本誌「コロナ特効薬を探せ」特集より> 私がスポーツブランド、バーシティー・ブランズのCEOを務めていた頃、何度も繰り返していた言葉は「よりよく、より速く」だった。その言葉は社員にとって大きな意味があった。常に物事を改善するために努力すること、そして迅速に対応すべきことを思い出させたのだ。そのアプローチがあったからこそ、40年...

中国、世界保健総会の新型コロナ調査決議案に激怒「オーストラリアの主張はジョーク」

在豪中国大使館は、新型コロナウイルスに関する調査を求める世界保健総会(WHA)の決議案が、オーストラリアによる国際調査呼び掛けの正当性を裏付けているとの同国の主張は「ジョークでしかない」と批判した。 同大使館の報道官は電子メールの声明で「WHAで採択されるCOVID─19(新型コロナウイルス感染症)に関する決議案は、オーストラリアの独立した国際調査の呼び掛けとは全く異なる」と指摘。「WHAの決議案がオーストラリアの呼び掛けの正当性を裏付けていると主張することはジョークでしかない」と一蹴した。 WHA...