「教育」の記事一覧

学生世代の約3割が抱える数百万円の借金が、未婚化の一因に?

<この20年間に学生世代の奨学金利用率は約3倍に拡大し、この世代の全体の3割近くが多額の借金を抱える状態に陥っている> 未婚化の進行の一因として、奨学金の利用増加があるのではないか。突拍子もない仮説に聞こえるかもしれないが、借金のある人との結婚には誰しも及び腰になるだろう。 「新婚早々、夫が消費者金融で200万円の借金を抱えていることが判明した。離婚できるか?」。こんな相談事例が法律系の専門サイトで紹介されていたが、消費者金融を「日本学生支援機構」に変えたらどうだろう。「新婚早々、夫が奨学金200万...

オンライン化しても授業料据え置きに不満爆発 米国で学生の値下げ要求広がる

シカゴのコロンビア・カレッジ(ニューヨークのコロンビア大学とは無関係)では、市内に点在するスタジオや教室で提供するダンス、映画、音楽の専門教育を履修する学生は年間1万4000ドル(約148万円)の授業料を支払っている。 その同校が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を理由に、一部の講義を夏場からオンライン化した一方、授業料は据え置いたため多くの学生から不満の声が上がった。 テレビと文化の研究を専攻するニュージャージー州出身のイサイア・ムーアさん(21)もその1人。現在は授業料引き下げと...

35度超の猛暑日が急増する日本 学校の対応は生徒の命に関わる

<長い夏休みを挟んだ2学期制など、長期休暇を夏季に集中させる対策も必要> 今年の夏も酷暑の日が続いた。新型コロナの感染も怖いが、熱中症はもっと怖い。死者数でいえば後者が圧倒的に多く、「熱中症死者100人」というワードがツイッターでトレンド入りした。 熱中症死者の8割が、屋内でエアコンをつけていない状態だったという。エアコンがあるのにつけなかったのか、なかったのかは定かではない。今となっては、夏場でのエアコンの使用は必須だ。冷房嫌いでつけない人には啓発をし、経済的理由で持てない人には費用の補助が求めら...

批判的思考が低い日本の教師に、批判的思考を育む授業はできない

<大学4年間の教職課程で、社会問題への関心や批判的な精神は薄められてしまう> 8月4日の日経新聞ウェブ版に「教員養成、現場の創造性高めよ 批判的な見方が必要」という記事が出ている。教員志望の学生を追跡してみると、学年が上がるにつれて現場と直結した実践的なことを学ぶ学生の比率が高まるが、その一方で社会問題や政治・選挙への関心は薄まるという(紅林伸幸・常葉大学教授)。 大学4年間の教職課程において、教員に必要な力量を身に付ける、凝った言い回しをすると「教職的社会化」を遂げるのだが、それは従順に飼い慣らさ...

中国・武漢市、9月1日からすべての学校再開へ

新型コロナウイルスの発生源とされる中国武漢市の当局は、秋学期が始まる9月1日から市内のすべての学校と幼稚園を再開すると発表した。 発表は28日付。これにより2842の教育機関(学生数およそ140万人)が再開することになる。武漢大学は24日に再開している。 市当局は、リスク水準が変化した際にはオンライン授業に戻ることなどを盛り込んだ緊急対策を策定済みとしている。学生には登下校時にマスクを着用し、公共交通機関の利用を可能な限り避けるよう求めた。 新型コロナの蔓延を受け、武漢市には1月末から2カ月以上にわ...

コロナ不況でも続く日本人の「英語は不可欠」という幻想

<2008年の経済危機後、英語使用は減少したが、「グローバル化が進み、ますます英語を使う機会が増える!」という声一色だった。おそらく今回も「英語熱」の感染拡大は続くが、それでいいのか。本誌「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集より> 英語使用・英語教育の観点から、グローバル化の行方を考えたい。英語使用ニーズを研究してきた筆者からすると、コロナ禍は英語関連業界への逆風となるだろう(英語嫌いの人には福音かもしれないが)。ニーズが減るのはほぼ確実だからだ。 仕事で英語が必要になるか否かはさまざまな要因...

子供だってコロナストレスを感じている

<自宅待機による子供への影響は性格や年齢によってさまざまだが、大事なのは親が精神的に安定していることだ。本誌「コロナストレス 長期化への処方箋」特集より> 今年3月、新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐため、自宅待機に入った6日目のこと。3歳の娘との散歩から戻るなり、夫が言った。「お隣さんに会ったんだけど、この子のおしゃべりが止まらなくてね。どうやら僕らが相手じゃ物足りないみたいだ!」 コロナ禍で子供同士の「付き合い」が断たれたことに、罪悪感と不安を覚えているのは、筆者たち夫婦だけではない。無理もな...

スペイン、新学期控えコロナ感染拡大が続く 政府の学校再開計画に批判の声

スペインでは新学期まで2週間足らずとなる中、新型コロナウイルスの感染者が依然として増加しており、対面授業再開に向けた政府の計画に子供の親や教師、野党から批判の声が高まっている。 政府のデータによると、新型コロナの新規感染者は14日に確認された3月下旬以降最多の7609人でピークを打ち、20日には3349人に減少している。ただ、ここ数週間には減少に転じた後に再び最多を更新する状況となっており、今回の減少がトレンドを示しているとは限らない。 保健緊急警報調整局のフェルナンド・シモン局長は、記者団に対し「...

地方への女子のUターンをはばむものは何か?

<東京から地方への若者のUターン比率を見ると、ほとんどの地域で男子よりも女子の方がUターン率が低い> 地方にとって、都会に出た若者がどれだけ戻ってくるかは重大な関心事だ。地方創生の政策立案に不可欠と思われるが、そのような統計はない。だが、『国勢調査』の公表数値からおおよその近似値は出せる。 青森県の男性を例に、計算方法を説明しよう。2010年の『国勢調査』によると、同年10月時点の20歳の東京都民(男性)のうち、5年前(15歳時)に青森県に住んでいた人は397人。青森から上京してきた人だ。 この世代...

頭が痛いコロナ休校、でも親は「先生役」をしなくていい

<自宅学習の重荷を負う親のストレスのほうが何より危険。親が最優先に考えるべきことは、今までと変わらない。本誌「コロナストレス 長期化への処方箋」特集より> コロナ禍で子供の学校が休校になった親たちは、自宅でどう教育すればいいのかと頭を抱えている。数学なんて教えられないし、子供が勉強についていけなくなるのは心配だ。何よりフルタイムで働いた上に子供の先生役まで求められるなんて――。 そう思っているのはあなただけではない。まずは、深呼吸をして。それから大声でこう言おう。「私は子供の先生ではない。私は親だ」...