「日本政治」の記事一覧

【緊急事態宣言】コロナ対策を拒む日本人の「正解主義」という病

※前後編の対談記事の後編です。前編はこちら:【船橋洋一×國井修】日本のコロナ対策に足りない3つの要素 シンクタンク「アジア・パシフィック・イニシアティブ」(API)が2020年10月にまとめた『新型コロナ対策民間臨時調査会 調査・検証報告書』が新型コロナウイルス対策に一石を投じている。同報告書は安倍晋三前首相をはじめ当事者への聞き取りなどを通じて日本のコロナ対策を検証し、種々の課題を指摘。デジタル化の推進や危機時に専門家を迅速に登用する「予備役」制度、経済活動の制限のための罰則と補償措置を伴う法整...

【船橋洋一×國井修】日本のコロナ対策に足りない3つの要素

※前後編の対談記事の前編です。後編【船橋洋一×國井修】コロナ対策を阻む日本の「正解」を求める病は8日掲載予定。 北半球への冬の到来とともに新型コロナウイルスの感染が世界で再拡大している。そんななか、コロナ対策に一石を投じているのが日本のシンクタンク「アジア・パシフィック・イニシアティブ」(API)が2020年10月にまとめた『新型コロナ対策民間臨時調査会 調査・検証報告書』だ。同報告書は安倍晋三前首相をはじめ当事者への聞き取りなどを通じて日本のコロナ対策を検証し、種々の課題を指摘。デジタル化の推進...

飛び級、落第を許さない日本の「横並び」主義が生む教育の形骸化

<ヨーロッパは「内容を理解していないのに進級させるのは可哀想」と考えるが、日本は「下の学年と机を並べさせるのは可哀想」と考える> 現在、文科省の中央教育審議会が令和の学校教育の在り方について審議中で、間もなく最終答申が出される見通しだ。 答申の素案を見ると、令和の学校で実現すべき子どもの学びは、「個別最適な学び」と「協働的な学び」に分けられるとされている。後者は人との関係やリアルの体験を通して学ぶ集団学習で、日本の学校が得意とするところだ。前者は個々人のペースに応じた学びで、外国人の子や発達障害児な...

コロナ禍で加速する地方移住 東京が最大の人口流出地域に

<昨年まで東京の流入人口は全国で最大だったが、今年は人口流出が最大となっている> コロナ禍で国民の生活は甚大な影響を被っているが、生活不安のようなマイナスだけではなく、プラス方向の変化も見受けられる。対面での取引の見直し、テレワーク、そして地方移住などだ。 このうち地方移住では、東京の人口の出入りを見ると、今年7月以降、転入者より転出者が多くなっている。東京のような大都市は「転入>転出」すなわち転入超過の状態が常だが、変化の兆しが統計にも表れてきた。 総務省『住民基本台帳人口移動報告』によると、昨年...

日本が「普通の国」を目指すのは正しい 間違っているのはプロセスだ

<安倍前首相の誤りは、憲法を書き換えさえすれば日本が「普通の国」になれると考えたことだ> ドナルド・トランプが4年前のアメリカ大統領に当選したとき、日本の安倍晋三前首相は世界の首脳の中でいち早く、そしていささか大げさに祝福した。 安倍がゴルフ場でトランプにお世辞を言っていたのとは対照的に、ドイツのアンゲラ・メルケル首相の態度はかなり冷ややかだった。メルケルはトランプへの祝辞の中で、民主主義、法の支配、人種・性別・性的指向の平等といった理念を共有するのであれば、ドイツは次期政権と力を合わせたいと述べた...

ドイツは日本の「戦友」か「戦争反省の見本」か ドイツ人はどう見ている?

<良くも悪くも多くの日本人が特別視するドイツだが、そこから見える日本自身の問題点と「ドイツに学ぶべき点」とは> 国際交流イベントで、よく年配の日本人から「ドイツと日本は第2次大戦の『戦友』ですから!」「次回はイタリア抜きで!」など、自信満々の「ドイツ愛」アピールを頂く。昭和的な好意の表れではあるが困る。なぜなら、それは彼らの「脳内ドイツ」イメージに基づく好意だからだ。 一方、この「脳内ドイツ」には別バージョンも存在する。それは、立派な「戦争反省大国」「再生エネルギー大国」としてのドイツ。 好意的なの...

スクールカーストの「階級」を決めるのは、体育の得意度?

<特定の教科が得意かどうかがクラス内での人気を左右する> 「スクールカースト」という言葉が流行ったことがある。クラスの中の階級という意味だが、こういうのがあるのは誰もが経験で知っている。 階級分けの基準は、メンバーの中でどれほど人気を得ているか、決め事などの際、どれほど影響力を持っているかだ。カーストが上位の子が遊びに来ると、わが子がいじめに遭わぬようにと、接待をする親もいると言う。 学級担任の教師にとっても、教室内のカースト構造は重要な関心事だ。それを可視化する技法として、ソシオメトリック・テスト...

ソフトバンクとKDDIが傘下の格安ブランドで新料金、政府要請に対応

ソフトバンク とKDDI は28日、傘下の格安ブランドを通じた携帯電話料金の新プランをそれぞれ発表した。料金引き下げを看板政策に掲げる菅義偉政権の要請に対応した。ソフトバンクは他の携帯電話会社へ乗り換える際の手数料をすべて廃止することも決めた。 ソフトバンクはワイモバイルに、KDDIはUQモバイルにそれぞれデータ容量20ギガバイトの新プランを新設する。ワイモバイルは月額4480円で12月に、UQモバイルは3980円で来年2月以降に開始する。いずれも税抜き。 KDDIは発表文の中で、「政府の要請を踏ま...

「ドイツは謝罪したから和解できた」という日本人の勘違い

<日本がドイツ・モデルを見習って謝罪しても、東アジアの近隣諸国との関係改善にはつながらない。本誌「ドイツ妄信の罠」特集より> 日本と近隣諸国との歴史問題の原因は、日本政府が戦時暴力を謝罪しなかったことにあるという意見をよく聞く。しばしば日本と比較されるドイツは戦後に謝罪し、被害者への補償を行い、歴史教育や追悼行事を通じて戦争の記憶を忘れない努力をしている。日本もドイツの例に倣えば、いずれ近隣諸国と和解できる、というのがこの主張の骨子だ。 こうした既存の「常識」には問題がある。ドイツ・モデルから間違っ...

「脱炭素社会」実現に日本政府動き出す 再生エネルギーはコストと産業育成で課題も

日本がようやく「脱炭素」に重い腰を上げた。産業としても期待される洋上風力などの再生可能エネルギーを主力電源と位置付け、育成に本腰を入れる。 ただ、電力の「安定供給」のためには、蓄電池など島国日本にとって必須な技術の確立を急ぐ必要があるほか、原発再稼働の議論は避けて通れない現実もある。他国に遅れをとっている現状、この目標を掲げなければ、国際社会での活動がままならなくなる懸念に背中を押された格好だ。 日本政府はこれまで「2050年までに80%削減」や「50年にできるだけ近い時期に脱炭素社会を実現できるよ...