「景気」の記事一覧

失業者2600万人そっちのけの米景気回復はエネルギー不足

<雇用回復には追加の景気刺激策が必要だが、大統領選前は望み薄だ。9月からは新型コロナ拡大後半年が過ぎて失業保険受給資格を失うアメリカ人も急増する> 9月24日に米労働省が発表したアメリカの新規失業保険申請件数は、市場予想に反して前週よりも増加した。景気刺激策をめぐる与党・共和党と野党・民主党の協議が難航し、失業保険の受給者が2600万人を超えている現状について、アナリストたちは米経済が「雇用な回復」状態にあり、いずれガス欠になると指摘している。 エコノミスト、民主党や連邦準備制度理事会(FRB)議長...

パンデミックで停滞した物流に効く、唯一の起死回生策

<「来年の世界経済はV字回復する」との予測もあるが、コロナ禍に起因する景気後退は従来のものとは大きく異なる。この特殊な状況下で高い費用対効果を期待できるのは──。本誌「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集より> 30年近くにわたり、世界に広がったサプライチェーン(原材料や部品の調達から製造、消費者の手に届くまでの流れのこと)は経済のグローバル化の静かな原動力となってきた。1990年から2008年にかけて、世界経済の成長要因となった貿易の急拡大を支えてもきた。だがその後は行き詰まりが見られ、一部の...

堅調ヨーロッパ経済に潜むユーロ高の爆弾

<「成長の鈍化した国の集まり」と世界中の投資家に評されていたEUが、コロナ危機への対応と堅実な政策決定によって見直され始めているが......> ヨーロッパは、いま「良い」危機を経験している。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)とそれに伴う景気後退にもかかわらず、EUは被害を最小限に抑え、その経済への信頼を高めている。だが、それでもリスクを免れるわけではない。 新型コロナの感染拡大と死者数を抑制する点でEUの対応は、例えばアメリカよりはるかに優れていた。経済への対応も予想以上に素晴らしく...

景気はどん底なのにアメリカ株はなぜ上がる?

<GDPは3割減、失業率は11%で、コロナ患者数は世界最大で経済再開もままならないのに、投資家は何を考えているのか> 3月末、投資家たちが新型コロナウイルス感染拡大が経済に与える影響の大きさを察するや、株価はきりもみ状態に陥り、暴落した。 現在、ダウ工業株30種平均は、1月の水準から6%近く下落しているものの、おおむね1年前と同じ水準で取引されている。 S&P 500社株価指数も、前年8月より高値で取引され、年初から2.3%上昇した。 ナスダック指数に至っては、新型コロナウイルスによる暴落前の高値を...

米、景気回復が早くも腰折れ 感染再拡大で客足鈍る

米経済は新型コロナウイルス禍に見舞われながらも過去2カ月間、予想を上回るペースで雇用が伸びている。しかし、最近のコロナ感染再拡大で感染防止に向けた制限措置が復活している州もあり、景気回復は早くも腰折れする恐れがある。 6月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比480万人増加し、1939年の統計開始以降で最多を記録。失業率も11.1%と、5月の13.3%から改善した。 一方、ニューヨーク連銀が発表する週間経済指標(WEI)によると、6月27日終了週はマイナス7.44と、前週のマイナス7.91からやや...

コロナショックが日本経済直撃、完全失業率5月は2.9%に悪化 有効求人倍率は46年ぶり低下幅

総務省が30日に発表した5月の完全失業率(季節調整値)は2.9%で、前月(2.6%)を上回った。新型コロナウイルスの影響で、2017年5月(3.1%)以来、3年ぶりの高水準となった。ロイターの事前予測調査は2.8%だった。 完全失業率は2018年から20年2月まで2%台前半と低水準で推移してきたが、コロナショックで経済活動が停滞したことを受け、3カ月連続で上昇している。 厚生労働省が発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は1.20倍で、前月から0.12ポイント低下。2015年7月(1.20倍)以来...

日本の経常収支、4月は2627億円の黒字 前年同月比84.2%減

財務省が8日発表した国際収支状況速報によると、4月の経常収支は2627億円の黒字となった。輸出の減少が輸入の減少を上回ったことで貿易収支の赤字幅が拡大し、経常黒字は前年同月に比べて1兆3986億円(同84.2%減)縮小した。黒字額の縮小幅は2009年3月以降で最大となった。 貿易・サービス収支は1兆5967億円の赤字で、赤字幅は同1兆1134憶円拡大した。 貿易収支は9665憶円の赤字で、赤字幅は同8465億円拡大した。輸出が4兆9090憶円で、前年同月比1兆4666億円減少し、2009年10月以来...

第2次補正予算は13兆円前後か 一律現金給付第2弾は見送りも家賃支援に増額圧力

政府の2020年度第2次補正予算について、エコノミストなどから最低10兆円、政府・与党関係者の間では13─14兆円程度は確保したいとの声が聞かれ始めている。緊急事態宣言の解除に伴う経済活動の再開により一律現金給付第2弾は見送られる公算が大きいが、家賃支援策には増額の圧力がかかりそうだ。与野党で消費税減税や100兆円規模の巨額財政支出を求める声がくすぶっており、今後の経済状況次第で、第3次補正予算の議論も浮上する可能性がある。 一律現金給付は見送りも、規模「意外に膨らむ可能性」 政府は4月末、新型コロ...

日本のGDP4─6月期はマイナス20%で戦後最悪へ テレワークなどデジタル化苦戦で脱コロナは数年も

実質国内総生産(GDP)は1─3月期の段階では年率1桁の減少にとどまった。ただ、新型コロナウイルスの影響が本格的に出てくる4─6月期は20%前後の落ち込みが予想され、日本経済は戦後最悪の状態となりそうだ。緊急事態宣言の解除後も、経済規模がコロナ前の水準に戻るには1年以上かかるとの見方もある。感染防止と経済再生のキーは「デジタル化」だが、政府や企業にとって苦手分野である現状が浮き彫りとなっている。 4─6月期、大恐慌との比較に 「1─3月より4─6月は厳しい状況になる。戦後最悪の危機といえる」──内閣...

新型コロナ経済対策で巨大化する世界の債務 将来に危険なツケ

新型コロナウイルスの苦しみを和らげるため大規模な景気刺激策という薬が相次ぎ投与されている。しかし、そうした投与に伴って債務の遺産を果てなく抱え込むことは、経済成長の阻害や貧困の悪化を通じて、将来の危機の種をまくことになりかねない。発展途上国ではなおさらだ。 世界の中央銀行や政府は、1930年代以来最悪の景気後退の打撃を緩和するため、債券買い入れや財政支出などで少なくとも計15兆ドル(約1600兆円)の刺激策を打ち出した。 しかし、2008─09年の世界金融危機の余波になお苦しんでいた国々にとって、こ...