「東南アジア」の記事一覧

比ドゥテルテ、米軍地位協定破棄を保留 同盟決裂ひとまず回避

フィリピンのロクシン外相は2日、国内での米兵の法的地位を定めた「訪問軍地位協定(VFA)」の破棄をドゥテルテ大統領が保留したと明らかにした。外交関係の多様化を図ることが理由という。 同協定はドゥテルテ大統領が今年2月、米国側に破棄を通告し、8月に失効する予定だった。今回の保留措置により、両国の同盟関係の決裂はひとまず回避された。 ロクシン外相は破棄決定をすでに米国側に通知しており、米国は好意的に受け止めていると指摘した。 マニラの米国大使館は「長きにわたる協定は両国の国益に資してきた。安全保障や防衛...

SNSで「医療関係者は国の英雄」盛り上がるインドネシア 背景に犠牲者55人という苛酷な現実

<新型コロナウイルスへの認識させた医療従事者の死> インドネシアでは新型コロナウイルスの感染拡大が未だに増加しており、ジョコ・ウィドド大統領はじめ政府、地方自治体が一丸となって国民に感染拡大防止を呼びかけているが、罰則を強化したり制限を拡大したりしても規制にこだわらない国民性のゆえにかあまり実効性を伴わず、ルール無視や規制かいくぐりが毎日のニュースを賑わせている。 そんななか、「You Tube」などのネット上では医師や看護師、保健所勤務者、病院の警備員など新型コロナ対策に携わる医療関係を中心とした...

インドネシアで新型コロナ医療従事者2人が襲われ死傷 警察と武装組織、相手の犯行と非難合戦

<新型コロナウイルスによる死者1373人と危機的状況のなか、医療関係者を狙う事件が発生。その理由は──> インドネシアの最東端パプア州の山間部で5月23日、新型コロナウイルスの感染防止支援に当たっていた医療関係者が2人、正体不明の男から銃撃を受け、1人が死亡、1人が重傷を負う事件が起きた。 地元警察や軍は独立運動を続けるパプアの武装組織による犯行として襲撃犯の捜索を開始している。一方で警察に名指しされた武装組織側は声明を発表して「医療関係者を襲撃したのは治安部隊であり、我々に責任を転嫁しようとしてい...

新型コロナの社会制限下で警察が人権侵害 インドネシア人権委、大統領に監督強化求める

<危機に乗じて権力をもつ者が好き勝手をし始めた> インドネシアの首都ジャカルタなど主要都市で新型コロナウイルスの感染拡大を防止する対策として取られている一種の「都市封鎖」にあたる大規模社会制限(PSBB)。このPSBBに基づく取り締まりに関して「国家人権委員会(Komnas HAM=コムナスハム)」は、警察が過剰暴力や脅迫、不要な拘束や逮捕、犯罪の捏造など多くの人権侵害にあたる事案を引き起こしているとして国家警察に警告を発した。またジョコ・ウィドド政権に対しては、警察の監督強化を要求する事態となって...

中国漁船がインドネシア人乗組員の遺体を海に遺棄、韓国ユーチューバーが…

<乗組員が隠し撮りしていた遺体遺棄の瞬間を韓国メディアが放映。ユーチューバーがそれをインドネシア語に翻訳して投稿すると> 韓国周辺などで操業していた中国漁船が、操業中に亡くなったインドネシア人の乗組員3人の遺体を海に遺棄した──そんな事件が発覚し、国際問題に発展しつつある。 5月初旬、MBC(韓国文化放送)が韓国・釜山に寄港した同漁船のインドネシア人乗組員らに取材し、事件を報道。乗組員らが隠し撮りした遺体遺棄の瞬間の映像も放映した。3人には同じ症状があり、感染症で亡くなったとみられるが、病院に運ばれ...

経済制限緩和のタイ、伝統舞踊も「コロナ仕様」で再始動

タイ政府は5月13日、新型コロナウイルスの新規感染者が約2カ月ぶりにゼロになったと発表した。 感染者が減少傾向にあることを受け、5月3日には経済活動制限の第1弾の緩和を実施。 首都バンコク中心部のエラワン廟も再開され、感染対策としてフェースシールドを着けた踊り子たちが伝統舞踊を披露した。 <2020年5月26日号掲載> 【参考記事】日本とは「似て非なる国」タイのコロナ事情 【参考記事】ほほ笑みの国タイの憂鬱──中国偏重がもたらす経済危機と感染危機 ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年5...

政権批判のテレビ局、暫定放送再開に許可 フィリピン、放映権更新審議を継続へ

<首都の都市封鎖が続くなか、大手民放が放送停止という異常事態はようやく解消へ> フィリピンの大手テレビ局ネットワークのABS-CBNに対して国家放送委員会(NTC)が放映権の期限切れを理由に放送停止命令を出し、同局と系列局などが5月6日から一斉に放送中止に追い込まれていた問題でフィリピン下院は13日、緊急議会を開き当面5カ月間の暫定放送許可を与えることを決めた。 今後上院での審議・可決を経て最終的にはドゥテルテ大統領による署名でこの暫定放送許可の法案は成立し、近くABS-CBNは放送を再開することが...

フン・センに批判の女性活動家襲われる 新型コロナに乗じ首相権限強化のカンボジア

<非常事態を利用して、権力強化を図ろうとする独裁者がここにも> フン・セン首相率いるカンボジア政府が新型コロナウイルス対策を名目に首相権限強化などを含めた非常事態法を成立させたカンボジア。反体制派や野党、マスコミの監視強化がますます強まるこの国で、当局によって解散を命じられた野党「カンボジア救国党(CNRP)」を支持する女性活動家が、正体不明の男性らに襲撃され負傷、脅迫される事件が起きた。 カンボジアでは2019年以来、CNRP関係者やその支持者、人権活動家などに対する治安当局関係者によるとみられる...

フィリピン、新型コロナウイルス対策の都市封鎖延長 マニラとセブで

フィリピンは、今週末までとなっている新型コロナウイルス感染拡大抑制に向けたロックダウン(封鎖)措置を、首都マニラとセブ島で6月まで延長する方針を示した。 経済への影響を踏まえロックダウンの緩和に動きつつある世界各国の流れに逆行する。 ドゥテルテ大統領は12日午前に国営テレビで放送された新型コロナ対策会議で、措置の延長に言及したが、具体的にどの地域が対象になるかや延長の期間については触れなかった。その後、ローク報道官が、延長期間と地域を確認した。 報道官によると、低リスクと認定された国内の大半の地域で...

大手民放が放送停止、ラジオ局キャスター射殺 報道の危機強まるフィリピン

<政治家たちが意に反するジャーナリストを抹殺しようとしている> フィリピンの報道の自由が危機的状況を迎えている。大手の民間放送局が国家放送委員会(NTC)からの命令で放送中止に追い込まれたのに続き、FMラジオ局のキャスターが正体不明の男たちに射殺される事件も起きた。 2016年6月のドゥテルテ大統領就任以来殺害された記者は今回の事件を含めて16人に上るなど、フィリピンはジャーナリストが活動する最も危険な国の一つになっている。 マルコス独裁政権をピープルズパワーで打倒したいわゆる「エドサ革命」。それに...