「東南アジア」の記事一覧

次期フィリピン大統領は2世候補の一騎打ち? 来年の選挙へ早くも候補者選定

<アジアの激動の現代史の舞台となってきたこの地で、また新たな歴史が動き出そうとしている> 2022年5月に次期大統領選を迎えるフィリピンでは、与野党それぞれの陣営で有力な立候補者をめぐる情報が早くも飛び交っており、乱戦となりそうな気配だ。 現職のドゥテルテ大統領は「大統領の任期は1期6年で再選禁止」との法規定があるため次期大統領選に出馬することは法律を改正しない限り不可能となっている。 このためドゥテルテ大統領としては正式には表明していないが、自身も市長を務めた南部ミンダナオ島ダバオの現職市長である...

【ミャンマールポ】現地報道もデモも、国軍の「さじ加減」で消されている

<日本人ジャーナリストの北角裕樹氏が訴追されたが、多くの人はそれほど驚かなかった。多くのミャンマー人が彼と同じように、あるいは彼以上に危険を顧みずに行動し、拘束されている。徹底弾圧の過去は繰り返されるのか> ミャンマー(ビルマ)では本来、4月になると人々はソワソワと浮かれ始める。1年で最も騒がしい水祭りダジャンの季節だからだ。この時ばかりはお清めのため、とにかく水を掛けられてしまう。 昨年はコロナの影響で政府から厳しい自粛が言い渡され、街は驚くほど静かだった。あれだけ楽しみにしていた水祭りを自粛して...

クーデター直前にスーチー氏と国軍トップと会見した日本のODAビジネスの黒幕 狙いは何か?

<日本政府はミャンマーに関して「国軍とスーチー氏の両方にパイプを持つ強みを生かす」と言うが、それはビジネスになるならどちらの政権でも構わないという意味だった> 小雨に煙る東京・千代田区の「日本ミャンマー協会」前で14日、「軍事的企業との連携を直ちにやめろ」と叫ぶミャンマー人らのデモがあった。協会の渡邊秀央会長は、日本のODA(政府開発援助)ビジネスの黒幕とみられているからである。渡邊氏の大物ぶりは、2月1日のクーデター直前にアウンサンスーチー国家顧問とミンアウンフライン国軍総司令官と相次いで会ってい...

国軍につくか市民につくか……ミャンマーが中国に迫る二者択一

<反中感情が高まるなか国軍と手を組むか、経済リスクと対中感情を優先して縁を切るか、中国が直面する究極の選択> 3月14日、ミャンマー(ビルマ)の最大都市ヤンゴンの工業地帯・ラインタヤ地区などで治安部隊がデモ隊に発砲し、少なくとも38人が死亡した。1日の死者数としては、2月1日にクーデターで国軍が全権を掌握して以降で最多だ。さらにこの日、ラインタヤ地区では中国資本の複数の工場が炎に包まれた。原因は不明だが、従業員の間では数日前から、流血の事態が起きれば工場は灰と化すと言われていた。 中国の国営メディア...

ミャンマーで中国資本の工場に放火、クーデターや弾圧を非難しない中国に反発も

<軍事クーデターに反対する人々に対する激しい弾圧が続くミャンマーで、国軍を支持していると疑われる中国に対する怒りも燃えている> ミャンマーにある中国資本の工場が複数放火された事件が3月14日に起きたのを受け、中国外務省は翌15日にミャンマーの軍事政権に対し、同国に住む中国人たちの安全を確保するよう要求した。ミャンマーでは、民主化と反クーデターを訴える抗議デモに対する弾圧が強まっている。 3月14日には、デモ隊や警官など少なくとも38人が死亡した。国民によって選出された民主政権を退陣させるためのクーデ...

ミャンマー「SNS戦争」、国軍対フェイスブック

<ミャンマーで圧倒的シェアを誇るフェイスブック、ネット上で市民を恫喝する国軍の利用を禁止したが> ミャンマー(ビルマ)でクーデターが起きてから5週間。国軍による市民への攻撃は過激さを増し50人超の犠牲者を出す惨事になっているが、抗議活動を諦めない人々の姿は今も路上にあふれる。国民が一丸となって主権の奪還を求めて戦う傍らで、民主主義を懸けて軍と戦うもう1つの「戦士」がいる。フェイスブックだ。 軍やその関係者は戦車や銃弾だけでなく、フェイスブックを中心としたソーシャルメディア上でもプロパガンダや恐喝めい...

バイデンが提唱する対中連携を拒否 シンガポールが中国と海上演習を実施

<アメリカは安全保障上の最大のパートナーだが、同時に中国との関係も絶対に悪化させたくないシンガポール> アメリカと中国が東南アジアで主導権争いを繰り広げるなか、シンガポールが今週24日、約5年ぶりに中国海軍との海上合同演習を実施した。 ジョー・バイデン米大統領は、中国がアジアで影響力を拡大させる現状に対抗する、いわゆる「民主主義国家の連携」を提唱している。しかしシンガポールのリー・シェンロン首相は、この考えを「冷戦型」と呼んで、参加を拒否する姿勢だ。 ビジネスを重視するシンガポールの外交政策を考慮す...

ネットでつながる、ミャンマーの抵抗運動は進化を遂げた

<街頭のデモ参加者は旧世代の精神と新しいツールを携えて軍との闘いに挑む> 国軍兵士たちが政府要人を拘束し始めた2月1日の早朝、ミャンマー(ビルマ)のSNSにはこんな疑問が飛び交った。「この国は時間を逆行しているのか?」 ヤンゴンやマンダレーといった主要都市に戦車が現れ、ハイウエーを封鎖している光景は、軍による1962年のクーデターや88年の民主化運動弾圧を思い起こさせた。 軍はヤンゴン市役所に兵を派遣し、首都ネピドーでは数百人の国会議員を軟禁。与党・国民民主連盟(NLD)本部にも入った。 こうした衝...

中国、ミャンマー国境に有刺鉄線の「壁」建設中 既に3分の1が完成

<表向きは、違法な越境と感染症の拡大防止を目的としているが...> 中国はミャンマーとの国境に2100キロに及ぶ有刺鉄線の「壁」を築いているようだ。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が12月半ば、中国南部の雲南省で撮影された有刺鉄線のフェンスの写真を報じた。写真はミャンマーに接する同省内で撮影され、ソーシャルメディアに投稿されたものとみられる。 中国の報道ではフェンスの建設は違法越境と新型コロナの感染防止とされているが、中国国内の反体制派の国外逃亡を防ぐ目的かもしれない。雲南省に隣接するミャ...

フィリピン滞在のサウジアラビア人男性逮捕 中東ISメンバーの入国を支援

<中東=東南アジアを結ぶキーパースン逮捕でテロ勢力弱体化へ> フィリピン国家警察犯罪捜査局が12月初旬にフィリピンに滞在しているサウジアラビア国籍の男性をテロ関連容疑で逮捕していたことが明らかになった。 この男性容疑者は、中東のテロ組織「イスラム国(IS)」と密接な関係があるIS東アジア組織の支援者として、中東からフィリピンに不法に渡航してくるIS関係者などの入国を支援していた疑いがもたれているという。 国家警察は12月9日、フィリピン南部ミンダナオ島コタバト市の自宅にいたサウジアラビア国籍のアデル...