「東南アジア」の記事一覧

北京ではなく南へ 台湾・蔡英文が加速させる「新南向政策」の展望

<「中国の一部」という呪縛から逃れて東南アジア、南アジア諸国と共にうまく中国離れを実現できるか──全ては2期目の女性総統の手腕に懸かっている。本誌「台湾の力量」特集より> これからは北(の都=北京)ではなく南(のアジア諸国やオーストラリアなど)を向くべきだ──「新南向政策」と銘打って、蔡英文(ツァイ・インウェン)がそんな経済戦略を発表したのは2016年の8月。まだ総統になったばかりの時期だった。あれから4年、2期目に入った蔡の前には新型コロナウイルスが立ちはだかる。果たして「南向」の風は吹き続けるの...

フィリピン首都マニラ都市圏が再ロックダウン 新規感染が東南アジアで最多更新

新型コロナウイルス感染が再拡大しているフィリピンの首都マニラ都市圏で4日、ウイルス封じ込めに向けたロックダウン(都市封鎖)措置が再導入された。2週間継続される見通し。 公共交通機関は休止され、理容店などは営業停止、レストランなどの営業も制限される。検問所の設置によって人の移動を制限し、食料品や必需品の買い物に限り1世帯から1人のみの外出が許される。 マニラと近郊には大半の経済活動が集中し、人口は国内全体の4分の1に相当する約2800万人。 ロックダウン措置が6月に緩和されて以来、フィリピンの新型コロ...

比テロ組織が誘拐・海賊を再開か テロ専門家などシンポジウムで指摘

<中国の南シナ海進出に警戒するフィリピン。だが九段線の南にも問題が──> フィリピン南部ミンダナオ島やスールー諸島を主な活動拠点とするイスラム系テロ組織「アブ・サヤフ」が一時中断していた誘拐や海賊行為による活動資金調達を目的とする活動を近く再開する可能性があることが分かった。テロ問題の専門家などが参加してオンラインで開かれたフォーラムで指摘されたもので、周辺国の海上治安当局や船員、漁民に対して警戒を強めるように呼びかけている。 これは新型コロナウイルスの感染防止の観点からオンラインで開催されたフォー...

バリ島、コロナ終息待てずに観光再開 高級リゾートのテレワーク格安プランを提供、ただし国内限定

<日本同様に観光業の売上が激減した東南アジアのリゾート。見切り発車ともいえる規制緩和だが、果たしてお客は?> 世界的観光地であるインドネシアのバリ島が7月31日から観光客の受け入れを再開する。といってもインドネシアは新型コロナウイルスの感染拡大が止まることを知らず、バリ島のあるバリ州も7月30日現在で感染者3360人、死者48人となっており、観光再開は感染の危険性が低くなっていることが理由では決してない。 バリ島は観光が主要産業で、インドネシアで初のコロナウイルス感染者が確認された3月以来、感染者数...

インドネシアTV局員死亡事件 他殺から一転自殺と判断した警察発表に深まる謎

<殴打・刺殺された遺体が見つかった事件は29人もの事情聴取のうえで、警察自殺と発表。その理由は?> インドネシアの民放テレビ局「メトロテレビ」の局員で編集スタッフのヨディ・プラボウィ氏(26)が7月10日に南ジャカルタの高速道路脇空き地で遺体となって発見された事件を捜査していたジャカルタ首都圏警察は7月25日、ヨディ氏は自殺とみられるとの捜査結果を明らかにした。 警察は発表の中で自殺と思われる理由を5点挙げているが、いずれも自殺を決定づける十分な証拠とは言い難く、周辺関係者の聞き込み、専門家の分析結...

インドネシア良物件「美麗な花嫁付き土地」! FBに不動産広告、条件は「双方の合意」

<土地販売にセットで花嫁が? 人権無視のような広告には当地ならではの理由が──> インドネシアで住宅予定地の土地を売りに出している男性がインターネットに投稿した不動産広告の中で、「土地の購入者は売主の義理の妹と結婚することも可能」としていることが明らかになり、大きな話題となっている。すでに外国人数人が土地購入と義妹との結婚希望を申し入れたが、これまでのところ「契約成立」には至っていないという。 女性と不動産を「セットで売り」に出すことはインドネシアでは珍しいことではないものの、それをメディアやSNS...

インドネシア軍、パプア山間部で親子を殺害 武装組織メンバーと弁明するも真相は?

<ASEANでコロナ禍がもっとも深刻な国は、感染が切実な地方パプアにまた別の問題を抱えている> インドネシアの東端、ニューギニア島西半分を占めるパプア地方の山間部で7月18日、パプア人男性とその息子の2人がインドネシア陸軍兵士によって殺害される事件が起きた。 現地からの情報が限られているため、これまでのところ実際に何が起きたのか詳細は不明で、目撃者情報と軍の発表では食い違いがあるのも事実だが、パプア州ンドゥガ県のケニャム付近で軍の検問所に近づいて来たパプア人男性2人に対し、警戒中の兵士が身柄を拘束し...

インドネシア、汚職捜査官襲撃事件 被告の2警察官に求刑以上の実刑判決

<顔面に硫酸をかけられるという衝撃的な事件の被告は有罪に。だがそこにはカラクリが......> インドネシアの汚職犯罪の捜査・摘発を専門とする「国家汚職撲滅委員会(KPK)」の捜査官が襲撃され重傷を負った3年前の事件。犯人として逮捕された警察官2人に対する裁判の判決公判が7月16日、北ジャカルタ地裁で開かれ、2被告に禁固2年と禁固18カ月(求刑はいずれも禁固1年)の実刑判決が言い渡された。 新型コロナウイルスの感染拡大防止策としてオンライン方式で開かれた判決公判では裁判官が読み上げる判決文をインター...

【南シナ海】ポンペオの中国領有権「違法」発言は米中衝突の狼煙か

<ポンペオが中国の領有権主張を「違法」と断言したことで、米中衝突のリスクは高まった。その場合、フィリピンのスカボロー礁が火種になる可能性が高い> マイク・ポンペオ米国務長官は7月13日、南シナ海での中国の海洋進出について声明を出し、南シナ海の大半を領海とする中国政府の行き過ぎた主張と、隣接する国々への威嚇行動をどちらも「違法」と宣言した。 アメリカは長年、この問題については慎重な外交的発言を繰り返してきたが、今回の宣言はこれまでで最も踏み込んだもの。今後、中国の行動に対してより厳しい報復を行う可能性...

インドネシア、地元TV局スタッフが殴打・刺殺され遺体放置 謎だらけの事件にメディア騒然

<ニュース番組スタッフの殺害事件。だが報道に関するトラブルでもないという......> インドネシアの民放テレビ局「メトロTV」の若手編集スタッフが遺体で発見される事件が発生した。複数の刃物傷が残されていることや遺体がバナナの葉で覆い隠されていたこと、さらに所持品がほとんど奪われていなかったなどから地元警察は「物盗りではない殺人事件」との見方を強めて捜査を開始した。 かつては政府関係者、高級公務員や大物財界人、治安当局者などの腐敗や汚職、人権侵害などを追及する記者やマスコミ関係者が口封じと見せしめの...