「民主化」の記事一覧

香港法曹界、政府の議会選延期は法律違反の可能性と指摘

香港の弁護士でつくる香港大律師公会は、9月に予定されていた立法会(議会)選挙を1年延期する香港政府の決定は法律に違反している可能性があるとの見解を示した。 香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は31日会見し、新型コロナウイルス感染者数の増加を理由に選挙を延期すると発表した。政治的な配慮はないとした。 立法会選挙は香港国家安全維持法(国安法)が6月末に施行されて以来初めての選挙となるはずだった。国安法は、国家分裂、政権転覆、テロ活動、外国勢力との結託を犯罪行為と定め、最高刑として終身刑を科す。 香...

香港当局、黄之鋒氏ら民主派12人の立法会選挙候補資格を取り消し

香港政府は30日、立法会(議会)選挙で民主派12人の立候補資格を取り消したと発表した。今後追加で同様の決定を行う可能性があるとした。 政府は声明で、民衆自立を促したり、外国政府による介入を求めたり、国家安全維持法への反対を表明したりすることは「基本法」に抵触する行為だと指摘した。 「一部が主張するような政治的な検閲、言論の自由の制限、選挙に立候補する権利のはく奪などの問題はなかった」としている。 民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏も取り消されたひとり。このほか公民党のメンバーなど今月初めに行...

ポンペオ猛攻──同盟国に香港犯罪人引渡し条約の停止要求か

21日のポンペオ訪英に合わせてイギリスは香港との犯罪人引渡し条約を暫時停止した。香港国安法は逃亡犯条例改正案を完遂してしまったからだ。アメリカはまずファイブアイズ系列から切り崩していくつもりだろう。 ポンペオ訪英とイギリスの香港との犯罪人引渡し条約暫時停止宣言 7月21日、訪英したアメリカのポンペオ国務長官は、ジョンソン首相等と対談し、香港問題を巡っ中国への対応などを協議した。ポンペオは「中国共産党に対抗するため、すべての国々と一致協力したい」と述べ、国際的な連携の必要性を強調した。 同時にイギリス...

香港民主活動家の黄之鋒、議会選挙に出馬「最後の瞬間まで戦い続ける」

香港の民主活動家、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏は20日、9月6日投票の香港立法会(議会)選挙への立候補を届け出た。 同氏は民主派が今月実施した非公式の予備選で得票を集めた若手急進派の1人。 政治アナリストや民主活動家は、当局が候補者のうち数人を不適格とする可能性があるとみている。 中国政府の香港出先機関は、予備選自体が香港国家安全維持法違反にあたる可能性があると指摘している。 黄氏は記者団に対し「終身刑となる危険を冒しても、人々からの信任を受け、我々が最後の瞬間まで戦い続けることを世界に知らしめた...

香港国安法を「合法化」するための基本法のからくり

香港基本法の解釈権と改正権は全人代常務委員会にあり、香港の裁判所は国防や外交などの国家行為を管轄しないと明記してある。国家安全を国家行為と解釈すれば合法的に国安法を制定できるよう最初から仕組んである。 香港国家安全維持法(以下、香港国安法)に対して今後どのように対処していけばいいのか、そして何が起きようとしているのかを見極めるためには、まず中国がどのような法的論理で何をしようとしているのかを客観的に位置づけなればならない。 基本構造 その思考を明晰にするために、既知のことではあっても、先ずは順序だて...

中国を批判すれば日本人も捕まるのか?──香港国安法38条の判定基準

香港国安法第38条に基づき香港以外で中国批判をした外国人も逮捕されるのではないかという不安と怒りが世界を覆っている。そこで、何をすれば処罰しようと考えているのかを、本法本条項の判定基準を考察したい。 第38条とは 香港国家安全維持法(以下、香港国安法)第38条には、以下のようなことが書いてある。 ──香港特別行政区の永住権を有しない者が、香港特別行政区外で、 香港特別行政区に対して、本法が規定した犯罪を実施した場合、本法を適用する。 たったこれだけの条文だが、曖昧模糊とした不確定性が人々に強い警戒感...

香港で次に起きる「6つの悪夢」 ネット、宗教、メディア…

<国家安全維持法が施行され、香港では共産党による締め付け強化が確実に進んでいく。知られざる国家安全維持法の命令系統、そして、すぐにでも現実のものになりかねない展開とは? 本誌「香港の挽歌」特集より> 香港で施行された国家安全維持法は、国家分裂、政権転覆、テロ活動、外国勢力と結託して国家に危害を加える行為という4つの活動を犯罪行為と定めている。これらはまさに、香港の人々が1年にわたり抗議の声を上げてきたことだ。 この新法により、中国の治安機関は香港で初めて公に活動できるようになった。香港は中国の他の地...

香港の挽歌 もう誰も共産党を止められないのか

<国家安全法の導入で破綻への秒読みが始まった、自由都市・香港の繁栄と一国二制度──次のターゲットはどこか? 本誌「香港の挽歌」特集より> 今年の6月4日、香港のビクトリア公園にはほとんど人影がなかった。昨年とは大違い。一昨年やそれ以前にも、こんな光景はなかった。 30年という歳月のせいではない。1989年のこの日に北京の天安門広場で民主化を求める無数の人々が中国共産党の手で虐殺されて以来、香港市民は毎年、この公園に集まって抗議の意思を表してきた。 中国側は、あの事件を何としても歴史から抹殺したい。そ...

香港、国家安全法違反で初の起訴 「光復・革命」の旗を所持

香港当局は3日、市内で1日に行われた抗議活動の最中、警官隊にバイクで突っ込んでけがを負わせた男性(23)を国家安全維持法(国安法)違反の罪で起訴した。国安法による起訴は初めて。 男性は「光復香港、時代革命(香港を取り戻せ、革命の時だ)」という標語が書かれた旗を所持しており、国安法の国家分裂とテロ活動の罪が適用された。 この標語はデモ行進の際の掛け声やプラカードで使用されたり、衣服やアクセサリーにプリントされたりするほか、付箋に書いたものが街中の壁に貼られている。香港政府は3日、標語には分離主義や政権...

香港民主派、羅冠聡インタビュー「国際社会、中国に断固対処を」

香港の民主活動家、羅冠聡(ネイサン・ロー)氏は、ロイターとのインタビューで、香港で起きていることは中国が独裁主義を一段と強めていることを表しており、国際社会は連携し、断固とした姿勢でこの問題に対処する必要があると訴えた。 中国政府が香港の統制を強める「香港国家安全維持法」が今週、施行された。香港の民主派や欧米諸国の間では、香港返還に関する1984年の「中英共同宣言」に盛り込まれた香港の高度な自治を保障する一国二制度が崩壊するとの懸念が強まっている。 香港民主派による2014年の大規模デモ「雨傘運動」...