「海洋生物」の記事一覧

「イカには自制心が備わっている」との研究結果

<英ケンブリッジ大学などの研究によると、イカには、自己の衝動や感情を制御し、目の前の誘惑に屈することなく辛抱する自制心があることが明らかとなった......> ヨーロッパコウイカには、チンパンジーやカラス、オウムのような脳の大きい脊椎動物と同様に、将来のより大きな成果のために自己の衝動や感情を制御し、目の前の誘惑に屈することなく辛抱する自制心があることが明らかとなった。 人間の子どもの自制心を調べる実験として、米スタンフォード大学の心理学者ウォルター・ミシェル教授が1970年代に実施した「マシュマロ...

クジラの歌を地殻構造の調査・地震研究に活用する方法が開発される

<米オレゴン州立大学の研究によって、ナガスクジラの「歌」が海底下の地殻構造の調査に活用できる可能性があることが明らかとなった......> 極地などを除いて世界中の海に生息するナガスクジラは、海中を移動しながら低周波で鳴き、その鳴音は広範囲にわたって届く。このほど、ナガスクジラの「歌」が海底下の地殻構造の調査に活用できる可能性があることが明らかとなった。 その概念実証(PoC)の成果は、2021年2月12日、学術雑誌「サイエンス」で発表されている。 クジラの歌は海面と海底との間で跳ね返り、地震波とし...

米フロリダ州に座礁したクジラは新種だった

<2019年にフロリダ州で座礁していたクジラが、新種のクジラであったことがわかった......> 2019年1月29日、米フロリダ州エバーグレーズ国立公園で、体長38フィート(約11.5メートル)のオスのクジラが座礁しているのが見つかった。 アメリカ海洋大気庁(NOAA)らの研究チームが分析した結果、メキシコ湾で生息するヒゲクジラ類の新種と同定され、2021年1月10日、海洋哺乳類専門学術雑誌「マリンママルサイエンス」でその研究論文が発表された。 ライス博士にちなんで「ライスクジラ」と名付けられた ...

シャチが船に体当たりする事故が頻発、原因は?

<ジブラルタル海峡周辺を通る船に対して、3頭のシャチが執拗に体当たり攻撃を仕掛ける事例が相次いでいる。これまでにないシャチの行動の意外な原因とは> スペインとポルトガルの沖を通る船にシャチが体当たり攻撃を加える事件が増えている。異常な行動だが「ひどくなる一方だ」と、海洋生物学者らはいう。 今年の夏以来、この海域を航行する船の乗組員から、シャチが、時には何時間も船に体当たりを続けたという報告があがっている。このような行動は、以前はごくまれにしか報告されていない。シャチはなぜ船を攻撃目標にするのか。 シ...

光を99%吸収 最も黒い深海魚が発見される

<米デューク大学などの研究者は、光を吸収することで、身を隠し、天敵から効率よく逃れようとする18種39匹の深海魚を調べた......> 水深200メートル以上の深海は、ほとんどの光が海水に遮られ、暗闇が広がっている。このような環境下で生息する深海生物には、体内で光を生成して放射する「生物発光」や、深海に唯一届く青色光を吸収して異なる色の光を放出する「生物蛍光」などによって、暗闇を照らして獲物を探したり、これを惹き付けたりする種がある一方、これらの光を吸収することで、身を隠し、天敵から効率よく逃れよう...

ジンベエザメの目は大量の「皮歯」によって保護されていた

<これまで「ジンベエザメは視覚にあまり頼っていないのではないか」と考えられてきたが...> 沖縄美ら島財団、沖縄科学技術大学院大学(OIST)、米ジョージア水族館の共同研究チームは、沖縄美ら海水族館とジョージア水族館で飼育されているジンベエザメを観察し、ジンベエザメの白眼が「皮歯」と呼ばれるV字型の鱗に覆われていることを発見した。 約2900個もの皮歯が虹彩の周りの目の表面を覆っていた ジンベエザメは、体の大きさに比して目が小さく、視覚を処理する中脳もそれほど大きくないことから、これまで「ジンベエザ...

バイオシフト──海洋生物は陸上生物よりも6倍速く極地に移動している

<フランス国立科学研究センターなどは、1万2000種の生物の生息地の分布範囲の変化の速度を分析した......> 地球温暖化により、多くの生物が生息地を脅かされ、極地に向かって移動し続けている。なかでも海洋生物は、陸上生物に比べ、6倍の速度で極地へ移動していることが明らかとなった。 フランス国立科学研究センター(CNRS)、フランス海洋開発研究所(Ifremer)らの共同研究チームは、これまでに発表された研究論文258本をもとに、既知の生物種の0.6%に相当する1万2000種以上の動物、植物、微生物...