「特集ミャンマー政変」の記事一覧

【ミャンマールポ】現地報道もデモも、国軍の「さじ加減」で消されている

<日本人ジャーナリストの北角裕樹氏が訴追されたが、多くの人はそれほど驚かなかった。多くのミャンマー人が彼と同じように、あるいは彼以上に危険を顧みずに行動し、拘束されている。徹底弾圧の過去は繰り返されるのか> ミャンマー(ビルマ)では本来、4月になると人々はソワソワと浮かれ始める。1年で最も騒がしい水祭りダジャンの季節だからだ。この時ばかりはお清めのため、とにかく水を掛けられてしまう。 昨年はコロナの影響で政府から厳しい自粛が言い渡され、街は驚くほど静かだった。あれだけ楽しみにしていた水祭りを自粛して...

クーデター直前にスーチー氏と国軍トップと会見した日本のODAビジネスの黒幕 狙いは何か?

<日本政府はミャンマーに関して「国軍とスーチー氏の両方にパイプを持つ強みを生かす」と言うが、それはビジネスになるならどちらの政権でも構わないという意味だった> 小雨に煙る東京・千代田区の「日本ミャンマー協会」前で14日、「軍事的企業との連携を直ちにやめろ」と叫ぶミャンマー人らのデモがあった。協会の渡邊秀央会長は、日本のODA(政府開発援助)ビジネスの黒幕とみられているからである。渡邊氏の大物ぶりは、2月1日のクーデター直前にアウンサンスーチー国家顧問とミンアウンフライン国軍総司令官と相次いで会ってい...

ミャンマー政変が浮き彫りにした米外交の凋落

<大きな困難に直面する民主主義としぶとく生き残る権威主義──ミャンマーの軍事クーデターが映し出すのは21世紀の世界が抱える問題そのものだ> ミャンマーの元首都ヤンゴンを訪れていたヒラリー・クリントン米国務長官が、アウンサンスーチーと対面を果たしたのは2011年12月のこと。当時、クリントンをはじめとするバラク・オバマ米大統領の外交チームは、アメリカの外交の重心を中東から東アジアにシフトさせる戦略の真っただ中だった。 その背景には、東アジア諸国でアメリカの影響力を強化することにより、中国の勢力伸張を牽...