「特集日本のコロナ危機」の記事一覧

【独占】押谷仁教授が語る、PCR検査の有用性とリスクとの向き合い方

<日本のクラスター対策を主導してきた東北大学の押谷教授。7月6日、独占インタビューを行い、積極的なPCR検査の必要性や新宿区「夜の街」の状況について聞いた。本誌「ルポ新宿歌舞伎町『夜の街』のリアル」特集より> 積極的なPCR検査の必要性と現在の新宿区の状況を、厚生労働省クラスター対策班を率いてきた東北大学の押谷仁教授はどうみるか。ノンフィクションライターの石戸諭が押谷に聞いた(取材は7月6日、構成は本誌編集部)。 ◇ ◇ ◇ ──3月の段階で、押谷さんは日本はPCR検査数を抑えていると発言していた。...

知られざる日本のコロナ対策「成功」要因──介護施設

<いまだ議論の続く「日本モデル」の謎。ほとんど注目されていないが、日本が新型コロナウイルス第1波を抑え込めたカギは、高齢者施設での地味な対策ではないか> アメリカでは新型コロナウイルスの感染拡大が続き、日本でもまた感染が拡大しているのではないかと言われている。第1波に各国がどう対処したかを比較するのは、次の感染の波に備える意味でも重要である。 日本を含む東アジアにおけるコロナ死亡者数は、欧米と比べると格段に少ない。台湾や韓国では、総統や大統領が陣頭指揮を執り、検査数を素早く増やし、ハイテクを駆使して...

コロナ禍における遠隔教育──新型コロナウイルスで教育のICT化は進むか

<一斉休校で進むと思われた遠隔教育の導入だが、オンライン教材を活用した学習指導を実施した自治体は3割にも満たないことが分かった。その要因は何か> *この記事は、ニッセイ基礎研究所レポート(2020年6月26日付)からの転載です。 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2月に政府が一斉休校の判断を行ったことから、児童生徒の学ぶ環境は激変した。そのなかで、児童生徒の学びの機会を確保するための方法の一つとして遠隔教育が注目を集めている。 本稿では、(1)新型コロナウイルスの感染拡大以前の遠隔教育に関する取組...

山本太郎の胸のうち「少なくとも自分は、小池さんに一番迫れる候補」

<「空気を読まないにも程がある」と嘆かれても、あえて東京都知事選に立候補した山本太郎に作家・映画監督の森達也が聞いた> 以前から出馬するのでは、との噂はあった。でも先に宇都宮健児が出馬表明した。その段階で山本太郎の出馬はないだろうと僕は考えた。だってもしも立候補したら、宇都宮と明らかに票を食い合う。結果としては共倒れだ。ところが宇都宮から2週間以上遅れて、山本は出馬を宣言した。 「これ以上(国民が)頑張るって何なんだよ。頑張るべきは政治だろ、って話です」 これは多くのメディアが引用した出馬宣言の記者...

「老後2000万円」騒動から1年──コロナ襲来で「つみたて投資」はやめるべきか、続けるべきか

<積み立てた資産が目減りしていく現状から、「今のうちに投資をやめようか」と思う人も少なくないだろう。コロナ禍の今こそ留意しておきたい、一般投資家の心構え> *この記事は、ニッセイ基礎研究所レポート(2020年6月22日付)からの転載です。 去年6月の「老後2,000万円」騒動をきっかけに、つみたて投資を始めた人は多い。一念発起して投資家の仲間入りしたものの、1年も経たずにコロナ禍に見舞われ株価が急落。幸い、株価は急回復したが、今後もつみたて投資を続けるべきか。 「老後2,000万円必要」で、つみたて...

新型コロナと芸術支援──継続、再開の先にあるアートの可能性を信じて

<新型コロナウイルスの感染流行で、多くがフリーランスの芸術家や文化産業従事者は大打撃を受けた。将来、日本の芸術文化の担い手となる人材を救うための企業の取り組みを紹介する> *この記事は、ニッセイ基礎研究所レポート(2020年6月3日付)からの転載です。 政府の緊急事態宣言が解除され、東京都では6月1日から休業要請などの緩和の段階を「ステップ2」に進めた。ステップ1で既に緩和されていた博物館、美術館、図書館等に加え、劇場や映画館、公会堂や展示場なども休業要請が緩和された。 文化施設、とりわけ劇場や音楽...

【特別寄稿】「8割おじさん」の数理モデルとその根拠──西浦博・北大教授

<新型コロナ対策で接触機会の「8割削減」を提唱し、数理モデルによる「42万人死亡説」が悲観的すぎたと一部で糾弾された西浦博・北海道大学教授。予測はどのようにしてはじき出されたのか。称賛と批判の渦中にある教授が本誌に特別寄稿。本誌6月9日号「検証:日本モデル」特集より> 2020年5月21日、日本政府は4月7日に発出した緊急事態宣言を特定警戒都道府県の関西3府県で解除し、25日には東京を含む残りの5都道県でも解除した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第1波を乗り越えつつあることを受けての...

「新しい生活様式を自分で実践しますか」専門家会議に参加している公衆衛生学者に聞いた

<新型コロナ対策として打ち出された「新しい生活様式」。まるで校則のように細かいが、専門家自身はどう行動しているのか。国際医療福祉大学の和田耕治教授にその意図を尋ねた。本誌「検証:日本モデル」特集より> 「新しい生活様式」――ニューノーマル(新しい日常生活)を送る上でのバイブルのようなリストが5月のゴールデンウイーク中に発表され、大きな反響を呼んだ。 筆者の最初の印象は「校則のように細かい」だ。無期限で行動を指示されているような感じがするし、すべて守ろうとすると生活が成り立たなくなる人もいるだろう。例...

西浦×國井 対談「日本のコロナ対策は過剰だったのか」

<専門家会議に対する批判の声を受け、世界的に活躍する感染症学者、西浦博・北海道大学教授と國井修・グローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)戦略投資効果局長が緊急対談。日本の対策の根拠と課題とは? 本誌「検証:日本モデル」特集より> 日本の新型コロナウイルス対策は過剰だったのか。本誌は、数理モデルを用いて対策に当たった北海道大学教授の西浦博と、感染症対策の第一人者でスイス在住の國井修(グローバルファンド〔世界エイズ・結核・マラリア対策基金〕戦略投資効果局長)に対談を依頼した。2人の専門家...

「損切りの科学」:グーグルが活用する学知でコロナ危機を乗り越える

<コロナ不況時の資産売却で損しないためには、オークションや料金設定に応用されている「メカニズムデザイン」を生かす手もある。本誌「コロナ不況に勝つ 最新ミクロ経済学」特集より> いかにしてコロナ騒動を生き抜くか。楽しい問いではない。何かを得るというよりは、いかに損失を減らすかという問いだからだ。失業や倒産のニュースは連日相次いでいる。疫病にはかからずとも経済的には死に得るというのが、新型コロナウイルスの恐ろしいところである。 お金に困窮することの弊害は2つある。1つ目は単純に、お金がないとモノやサービ...