「生物」の記事一覧

ヘビの「第5の移動方式」が発見される──木を登るための「投げ縄」方式

<ヘビの移動方式は、体を左右にくねらせて進む「蛇行」、腹部を前後に動かしてまっすぐ進む「直進」など4つの方式だけではなかった......> 四肢を持たないヘビの移動方式は、体を左右にくねらせて進む「蛇行」、腹部を前後に動かしてまっすぐ進む「直進」、体を曲げて横方向に進む「横ばい」、体の伸び縮みを繰り返しながら進む「コンセルティーナ(蛇腹楽器)」という4つに分類されてきた。しかしこのほど、ヘビの「第5の移動方式」が確認された。 「投げ縄移動(ラッソ・ロコモーション)」と名付けられた 米コロラド州立大学...

「地球上で最も奇妙な動物」カモノハシの全ゲノムをマッピングすることに成功

<さまざまな奇妙な生態を持つカモノハシ。世界で初めて、カモノハシの全ゲノムをマッピングすることに成功した...... > 豪州に生息するカモノハシは、「地球上で最も奇妙な動物」とも言われる。哺乳類だが卵を産み、乳首を持たずに腹部の乳腺から乳を分泌し、後ろ足から毒を分泌する。平たく大きなクチバシは、ゴムのように柔らかく、このクチバシで生き物に流れるわずかな電流を察知し、魚やエビを捉える。また、紫外線を照射すると毛皮が青緑に光ることも、昨年判明した。 デンマーク・コペンハーゲン大学、オーストリア・ウィー...

世界各地のイルカに致命的な皮膚疾患が広がる……気候変動の影響と思われる

<アメリカ、オーストラリア各地で皮膚病変がみられるイルカの死亡例が増えている。気候変動がもたらす洪水や暴風雨によって長期間淡水にさらされていたため、と見られている......> 気候変動に関連するとみられるイルカの新たな皮膚疾患が発見された。「淡水皮膚疾患(FWSD)」と名付けられたこの疾患は、気候変動がもたらす洪水や暴風雨、ハリケーン、サイクロンにより大量の雨水が流入することで汽水域の塩分濃度が下がり、ここに生息するイルカの体表の最大70%で斑点状の皮膚病変が現れるというものだ。 米海洋哺乳類セン...

植物学者が称した「世界で最も醜いラン」、マダガスカル島で発見される

<英キュー王立植物園の植物学者ヨハン・ヘルマンス名誉助教によって、マダガスカル島で発見されたランが、「世界で最も醜いラン」と称された......> ランの一種「ガストロディア・アグニセルス」が、英キュー王立植物園の植物学者ヨハン・ヘルマンス名誉助教によって特定された。大きく豪華な美しい花をつける他のランと異なり、小さく茶色いグロテスクな花をつけることから「世界で最も醜いラン」と称されている。 ライフサイクルの大半を地下で過ごす このランは、葉や光合成のための組織を持たず、菌根菌との共生によって必要な...

ワタリガラスの知能は大型の類人猿並みであることが明らかに

<ドイツのオスナブリュック大学の研究による、ワタリガラス(ハシブトガラスよりも一回り大きい渡り鳥)には大型の類人猿並みの物理的・社会的な能力があることが明らかになった......> 大型類人猿と同程度の知的能力 カラスは頭がいいということは、日頃の行動からよく言われているが、このほど発表された実験により、カラス、なかでもワタリガラス(ハシブトガラスよりも一回り大きい渡り鳥)には大型の類人猿並みの物理的・社会的な能力があることが明らかになった。実験結果は、自然科学や臨床研究に関するオンライン学術誌サイ...

絶滅していなかった……世界最小の有袋類ピグミーポッサム発見される

<森林火災によってカンガルー島では絶滅したのではないかと懸念されていた世界最小の有袋類チビフクロヤマネ(別名:ピグミーポッサム)が発見された......> 豪州では、2019年9月頃から2020年2月まで続いた大規模な森林火災により、南東部を中心に、1700万ヘクタール以上の国土を焼失した。 南オーストラリア州のカンガルー島は、コアラなどの哺乳類220種、エミューをはじめとする鳥類260種らが生息する生物多様性の豊かなエリアとして知られる。しかし、この森林火災によって、島西部の低草原地域の大部分が焼...

ミツバチが動物の糞を巣に置いてオオスズメバチからの攻撃を阻止していた

<ベトナムで生息するトウヨウミツバチが巣の入口の周りに動物の糞を置いてオオスズメバチからの攻撃を阻止していることが発見された......> アジアで生息するトウヨウミツバチにとって、オオスズメバチは天敵だ。強力な毒を持ち、攻撃性の高いオオスズメバチは、ミツバチの巣を集団で攻撃する。このような脅威に対して、トウヨウミツバチは、巣の中に蓄えている食糧や大きな蜂群(コロニー)を保護するための行動を進化させてきた。 たとえば、トウヨウミツバチの亜種のニホンミツバチは、巣内に侵入したスズメバチを集団で取り囲ん...

「大型ワニにも尾を再生する能力がある」との研究結果

<小型の爬虫類には、再生能力があることは知られているが、ワニの大型種アリゲーターにも、このような再生能力が備わっていることが明らかとなった......> トカゲやヤモリなどの小型の爬虫類には、外敵から身を守るために尾を切り離して逃避する「自切」がみられ、欠損した部分はやがて再生する。このほど、ワニの大型種アリゲーターにも、このような再生能力が備わっていることが明らかとなった。 体長の約18%相当まで尾の再生能力があった 米アリゾナ州立大学(ASU)とルイジアナ州野生生物漁業局(LDWF)の共同研究チ...

カリブ海の深海で熱気球のような新種の有櫛動物が発見される

<アメリカ海洋大気局(NOAA)の研究チームは、プエルトリコ近くの深海3900メートルで、有櫛動物(クシクラゲ類)に属する新種を発見した...... > アメリカ海洋大気局(NOAA)の研究チームは、カリブ海北東プエルトリコから40キロ沖の水深3910メートルで、有櫛動物(クシクラゲ類)に属する新種を発見した。2020年11月18日に学術雑誌「プランクトン・アンド・ベントス・リサーチ」で発表された研究論文では、長さ約6センチの熱気球のような体に30センチ超の触手が2本伸びるユニークなこの新種を「Du...

ヘビ? トカゲ? 進化の過程で四肢をなくし、再び取り戻した例外的な生物 

<フィリピンの一部の島に生息するトカゲの一種「ブラキメレス属」は、進化の過程で四肢をなくした後、再びこれを取り戻した例外的な生物だ。その理由が明らかに...... > 進化論では「長い年月を経て脚などの複雑な構造が一度失われると、その子孫がこれを再現することはほとんどない」と考えられてきた。しかし、フィリピンの一部の島に生息するトカゲの一種「ブラキメレス属」は、進化の過程で四肢をなくした後、再びこれを取り戻した例外的な生物である。 約6200万年前に四肢を失い、約2100万年前に取り戻した 米クラー...