「生物」の記事一覧

脳の2割を失い女王に昇格 インドクワガタアリの驚くべき生態明らかに

<女王アリとして生殖能力を高めるために脳の一部を犠牲にする、ユニークなアリの生態が判明した......> 脳の大きさを変化させるめずらしい生態が今回明らかになったのは、インドクワガタアリと呼ばれる体長2.5センチほどの大型のアリだ。大きな眼とまるでクワガタのような大アゴが特徴的で、インドの湿潤な平野部に多く生息している。体長の4倍ほどの距離をジャンプして獲物を狩ることから、ジャンプアリの別名でも呼ばれる。 脳の衰退の前提として、まずはそのユニークな繁殖システムを把握しておきたい。多くのアリの種では、...

北米からシカの狂牛病=狂鹿病が、世界に広がる……

<シカの狂牛病=狂鹿病が、アメリカ25州で感染が確認され、カナダ、欧州、韓国に感染が広がっている......> シカ慢性消耗病(CWD:狂鹿病やゾンビ鹿病とも呼ばれることがある)は、シカ、ヘラジカ、トナカイ、ニホンジカなど、シカ科動物が罹患する伝達性海綿状脳症(TSE)である。いわゆる「狂牛病」として知られるウシ海綿状脳症(BSE)と同様に、感染性を持つ異常プリオンタンパク質が神経組織などに蓄積し、数ヶ月から数年にわたる潜伏期間を経て、やせ衰え、よだれを垂らすといった症状があらわれ、やがて死ぬ。 シ...

洪水でクモ大量出現、世界で最も危険な殺人グモも:シドニー

<洪水に見舞われたシドニー近郊で、数千匹のクモが住宅に押し寄せた。致死性の毒を持つ「殺人グモ」の出現も相次ぐ> オーストラリア南東部のニューサウスウェールズ州で3月下旬、数十年に一度レベルの大規模な洪水が発生した。約1万8000人の住民が避難を余儀なくされた大災害は、浸水地域の広がりと共に、住民たちをさらに戸惑わせる異常事態を招く。通常は地面付近で活動しているクモが水に溺れまいとし、民家など高い場所を求めていっせいに這い上り始めたのだ。 豪ABCは民家の壁を覆うようにびっしりと発生した無数のクモの動...

翼のあるサメ……約9300万年前の太古のサメの新種が発見される

<メキシコ北東部で発見された化石を分析し、翼のように大きな胸びれを持つサメが白亜紀の約9300万年前に生息していたことを明らかになった......> フランス国立科学研究センター(CNRS)らの国際研究チームは、メキシコ北東部バジェシージョの石灰石採石場で2012年に発掘された化石を分析し、翼のように大きな胸びれを持つサメが白亜紀の約9300万年前に生息していたことを明らかにした。この新種は「アクイロラマナ・ミラルカ」と名付けられている。 サメとエイのキメラのような外観 2021年3月19日に学術雑...

今年4月以降、米国で数十億匹のセミが発生する、との予測

<13年または17年ごとに一斉に成虫となって大量発生する周期ゼミ(素数ゼミ)が、今年4月以降に北米東部で発生すると予想されている...... > 周期ゼミ(素数ゼミ)とは、13年間または17年間、地中で幼虫として過ごし、13年または17年ごとに一斉に成虫となって大量発生するセミ科マギキカダ属の総称である。この現象が確認されているのは、世界中で北米東部のみだ。 17年ゼミと13年ゼミが、200以上の郡で発生すると予測 周期ゼミは、発生する年によって「ブルード」と呼ばれる年級群に分けられる。17年ゼミは...

「タコには身体的かつ感情的な痛みがある」との研究結果

<無脊椎動物で最も複雑な神経系を持つタコの痛みについて研究してきた米サンフランシスコ州立大学の研究チームは「タコには身体的および感情的な痛みがある」との研究論文を発表した......> 痛みは、単なる有害な刺激への反射ではなく、苦痛やストレスをもたらす複雑な感情状態である。脊椎動物にはこのような痛みの身体的・感情的側面があると考えられているが、神経系がより単純な無脊椎動物に同様の機能があるかどうかはまだ十分に解明されていない。 タコは無脊椎動物で最も複雑な神経系を持つ 米サンフランシスコ州立大学の神...

「イカには自制心が備わっている」との研究結果

<英ケンブリッジ大学などの研究によると、イカには、自己の衝動や感情を制御し、目の前の誘惑に屈することなく辛抱する自制心があることが明らかとなった......> ヨーロッパコウイカには、チンパンジーやカラス、オウムのような脳の大きい脊椎動物と同様に、将来のより大きな成果のために自己の衝動や感情を制御し、目の前の誘惑に屈することなく辛抱する自制心があることが明らかとなった。 人間の子どもの自制心を調べる実験として、米スタンフォード大学の心理学者ウォルター・ミシェル教授が1970年代に実施した「マシュマロ...

米フロリダ州に座礁したクジラは新種だった

<2019年にフロリダ州で座礁していたクジラが、新種のクジラであったことがわかった......> 2019年1月29日、米フロリダ州エバーグレーズ国立公園で、体長38フィート(約11.5メートル)のオスのクジラが座礁しているのが見つかった。 アメリカ海洋大気庁(NOAA)らの研究チームが分析した結果、メキシコ湾で生息するヒゲクジラ類の新種と同定され、2021年1月10日、海洋哺乳類専門学術雑誌「マリンママルサイエンス」でその研究論文が発表された。 ライス博士にちなんで「ライスクジラ」と名付けられた ...

シロナガスクジラが密集した船舶との接触を恐れ右往左往する様子が調査された

<シロナガスクジラが船と衝突し、死亡するケースも確認されてきたチリ北部のパタゴニア沖を調査したところ、船を避けて右往左往するシロナガスクジラの様子がわかった...... > チリ北部のパタゴニア沖の南太平洋東部は、現生種で最大の動物「シロナガスクジラ」の夏の摂餌場であり、繁殖場でもある。またこの海域は、世界最大規模のサケの養殖場だ。1日最大1000隻が往来し、そのうち83%が養殖業に従事している。 これまでに、シロナガスクジラが船と衝突し、死亡するケースも確認されてきたが、個々の事象が十分に報告され...

世界最小のカメレオンが発見される…… 約1万1500種の爬虫類の中で最も小さい

<マダガスカル島で、世界最小のカメレオンが見つかった。頭胴長わずか13.5ミリ。既知の爬虫類の中で最も小さい...... > アフリカ南東部沖のマダガスカル島で、世界最小のカメレオンが見つかった。このオスは、頭胴長わずか13.5ミリ、尾を含めた体長21.6ミリで、約1万1500種もの既知の爬虫類の中で最も小さい。 これまで世界最小とされていた「ミクロヒメカメレオン」よりも小さいことから、「ナノヒメカメレオン」と名付けられた。 オスよりもメスのほうが大きい 独ミュンヘン動物学収集博物館、ブラウンシュヴ...