「異常気象」の記事一覧

人類は2040年代をピークに破滅? 世界に衝撃を与えたレポート「成長の限界」を再検証

<あの「成長の限界」の発表からおよそ半世紀が経った今日、社会の見通しはどのようになっているのだろうか...... > 世界に衝撃を与えた「成長の限界」は、スイスの民間シンクタンクのローマクラブが米マサチューセッツ工科大学(MIT)のデニス・メドウズ博士らの国際研究チームに委託し、1972年に発表した報告書だ。 「2040年代頃にピークに達し、その後、急激に衰退する」 この報告書では、人口、食糧生産、工業化、環境汚染、枯渇性資源の消費量という5変数に基づくコンピュータモデル「ワールド3」によって地球と...

「異常低温や異常高温に関連して年間500万人以上が死亡している」との研究結果

<年間500万人以上が「非最適温度」によって死亡している可能性があることが明らかとなった> 世界で年間500万人以上の超過死亡が異常低温や異常高温といった「非最適温度」に起因している可能性があることが明らかとなった。地球の気候変動と死亡率の関連を示す研究成果として注目されている。 死亡者全体の9.43%を占める 1880年以降、地球の平均表面温度は10年ごとに0.07度上昇し、1990年代以降は、その上昇幅が3倍になっている。2000年から2019年までの地球の気温は10年ごとに0.26度上昇し、産...

アマゾン熱帯雨林は二酸化炭素の吸収源から排出源に転換していた

<気候変動や森林破壊により、アマゾン熱帯雨林の一部が二酸化炭素の吸収源から排出源に転じていることが明らかとなった> アマゾン熱帯雨林は、現存する熱帯雨林の約半分を占める世界最大の熱帯雨林で、大気中の二酸化炭素を吸収する役割を担ってきた。しかし、気候変動や森林破壊により、アマゾン熱帯雨林の一部が二酸化炭素の吸収源から排出源に転じていることが明らかとなった。 森林火災の発生が増え、炭素排出量が増加した 大気中に排出された二酸化炭素のうち25%は陸上植物や土壌が吸収している。なかでも、アマゾン熱帯雨林は、...

熱波のバンクーバー、浜辺でムール貝が焼き上がる

<海岸の岩は50℃に達し、天然のバーベキュー場となった> 記録的な熱波に見舞われたカナダのブリティッシュ・コロンビア州(以下「B.C.州」)で、またしても異常な現象が報告された。6月末から7月初めにかけての高気温で海水の温度が上昇し、浜辺の貝が半ば加熱調理されたような状態となって大量に死んでいたことがわかった。 この問題を調査しているブリティッシュ・コロンビア大学のクリス・ハーレー海洋生態学教授は、バンクーバーが位置するセイリッシュ海沿岸において、6月末だけで10億匹以上の浜辺の生物が死んだ可能性が...

アメリカ北西部を襲った46.7度の熱波、多くの家になかった「備え」

<北米大陸を襲った記録的な熱波で、多数の死者が出るなど被害が拡大した背景には、平年の「夏の気候の良さ」があったとみられる> 6月末、北米大陸の太平洋岸北西部を「1000年に1度」の猛烈な熱波が襲い、米オレゴン州では少なくとも63人が死亡した。 同州ポートランドでは一時46.7度に達するなど、3日連続で史上最高気温を更新。通常、北西部は夏でも涼しく、約3分の2の人がエアコンを持っていない。ポートランドでは冷房のある施設に避難する人の姿もあった(写真)。 <本誌2021年7月6日発売号掲載>...

高まる自然災害リスク、アメリカ本土の建造物の57%は危険地域にある

<地震、洪水、ハリケーン、竜巻、山火事という5つの自然災害について、各災害事象の発生確率と規模をもとに米国本土で「ホットスポット」を特定した> 気候変動によって自然災害のリスクが高まっている。自然災害はより頻繁に発生し、より激しく、その規模も大きくなり、毎年、多くの建物や社会インフラに被害が及んでいるにもかかわらず、米国本土では、今もなお、都市開発や地域開発が活発にすすめられている。 このほど、米国本土の建造物の過半数が自然災害の起こりやすい場所にあることが明らかとなった。 自然災害のホットスポット...

北米で歴史的「ヒートドーム」現象、カナダで47.5度を記録

<上空を覆いつくした「1000年に1度」の熱の幕が森や水や人を脅かす> 北米大陸の太平洋岸北西部では、オレゴン州ポートランドやワシントン州シアトルをはじめとする各都市で気温が史上最高を更新、華氏110度(摂氏43.3度)を優に超える暑さが続いている。気象の専門家は、この強烈な熱波は少なくともあと1週間は続くと予測している。 この地域全体に居座る記録的な高気圧のせいで、半球形の熱の幕、いわゆる「ヒートドーム(熱のおおい)」が発生した。現在、ワシントン州とカナダのブリティッシュコロンビア州の上空を覆い尽くしている。気象学者によると、太平洋岸北西部の上空でこうした現象が起きる確率は「1000年に1回」だという。 【動画解説】ヒートドームとは何か? この地域では現在、平年と比較して摂氏約14〜28度ほど気温が高い状況が続いている。6月28日のシアトルの気温は、これまでの最高気温を約4度上回り、ポートランドでは2日連続で44度を超える暑さに見舞われている。 アメリカ国立気象局では、6月最終週に入って太平洋岸北西部を襲っている熱波は「歴史的で、危険で、長期にわたり、前例がないもの」になると予測している。地球温暖化がヒートドームの原因とも言われており、バーモント州選出のバーニー・サンダース上院議員を含む多くの議員が、世界的な気候変動に歯止めをかけるよう、改めて呼びかけている。 3分の2がエアコンもたず ニュージーランドの国立水・大気圏研究所(NIWA)の気象学者ベン・ノルは6月26日、記録的な熱波に見舞われているポートランドの27日の気温は、全地球表面の99.8%における気温を上回るとの見方を示した。この日地球上でポートランドよりも暑くなるのは、アフリカのサハラ砂漠、ペルシャ湾、そしてデスバレーを含むカリフォルニア州の低地砂漠だけだろうと、ノルは書いていた。 Putting the Pacific Northwest heatwave in perspective--Portland, Oregon will be hotter than about 99.8% of Earth as it smashes its all-time temp record on Sunday The only places expected to be hotter: Africa's Sahara Desert, Persian Gulf, California's deserts pic.twitter.com/ADIBN88ZWv— Ben Noll (@BenNollWeather) June 26, 2021 あまりの暑さに、ポートランドでは路面電車のケーブルが溶けた。 In case you're wondering why we're canceling service for the day, here's what the heat is doing to our power cables. pic.twitter.com/EqbKUgCJ3K— Portland Streetcar (@PDXStreetcar) June 27, 2021 シアトルでは27日、最高気温が40度を記録。ブリティッシュコロンビア州のリットンなどのカナダの町では、46.6度に達した。翌28日のリットンの気温は47.5度を観測した。 気象学者や環境安全の専門家は、太平洋岸北西部における森林火災のリスクが高まっていると警告する。記録的な暑さに加え、アメリカ西部の各州では干ばつが悪化の一途をたどっており、専門家は今後数日の間に、また新たな森林火災が発生する可能性が高いと警告している。 オレゴン、アイダホ、ワシントンの3州には現在、異常高温に関する注意報や警報が発令されている。カリフォルニア州北部の一部や、モンタナ州、ネバダ州でも、6月最終週に入って、気温が37.7度をはるかに超える状況が続いている。エアコン需要が高まる一方で、水力発電に用いられる水源の水位は通常より低下しているとの報道もある。 地域の統計によると、太平洋岸北西部に住む人のうち約3分の2は、エアコンを所有していない。気象やエネルギーの専門家は住民に対し、窓の外側をアルミホイルで覆い、さらに部屋の内側に面した部分に段ボールを置くことで、室内の気温を低く保つようにとアドバイスしている。 (翻訳:ガリレオ) ===== 【動画解説】ヒートドームとは何か?

今年のハリケーンは、さらに記録破りとなる、と科学者が警告

<アメリカ海洋大気庁(NOAA)気候予測センターは、2021年の北大西洋のハリケーンは、「60%の確率で平年以上となる」との予想を発表した> 北米・中米に大きな被害をもたらした昨年のハリケーンだが、アメリカ海洋大気庁(NOAA)気候予測センター(CPC)は、2021年6月1日から11月30日までの北大西洋のハリケーンシーズンについて「60%の確率で平年以上となる」との予測を発表した。 これによると、風速39マイル(約62.7キロ)毎時以上の熱帯低気圧が13〜20回、風速74マイル(約119キロ)毎時...

緑豊かな森林が枯死する「ゴーストフォレスト」が米国で広がっている

<米ノースカロライナ州東部のアリゲーター・リバー国立野生保護区では、1984年以来、伐採や開発が行われていないにもかかわらず、森林の4分の1が消滅したことがわかった...... > 気候変動に伴う海面上昇や異常気象によって、陸地により多くの海水が浸入し、かつて緑豊かであった森林が枯死してしまう「ゴーストフォレスト」が、米国の大西洋沿岸で急速に広がっている。 森林の11%がゴーストフォレストとなった 米デューク大学の研究チームは、地球観測衛星「ランドサット」が1985年から2019年までに高度430マ...

太平洋上空の雲で史上最低気温、マイナス111度が観測される

<太平洋南西部ナウル島から約400キロ南の上空にある雲で、観測史上最低のマイナス111.2度が観測された...... > 太平洋上空で形成された雲で、これまでにない低温が観測されていたことが明らかとなった。 2018年12月29日、アメリカ海洋大気庁(NOAA)の地球観測衛星「NOAA-20」に搭載された可視赤外撮像機放射計(VIIRS)により、太平洋南西部ナウル島から約400キロ南の上空にある雲で、観測史上最低のマイナス111.2度が観測された。 雲頂が成層圏に達して、記録的な低温に 大気の最下層...