
世界がスウェーデンに抱く「モデル国家」という虚像
<社会主義からコロナ対策まで──世界の興味を引くスウェーデンの「高信頼社会」。政府と国民が現実よりもあるべき姿に邁進するあまり抜け落ちたものとは> 今年9月末、スウェーデン国防軍の上級士官が全くでたらめの経歴をでっち上げて何年も勤務していたことが明らかになった。スウェーデンの首都ストックホルムの日刊紙ダーゲンス・ニュヘテルによれば、その人物(名前は未公表)はイギリス軍のヘリのパイロット。1991年の湾岸戦争で撃墜されたが生還し、イギリス海軍では准将だったと主張していたが、実は電気系統担当の技術者だっ...