「米中関係」の記事一覧

米中天津会談、中国猛攻に「バイデン・習近平会談」言及できず──それでも習近平との近さを自慢するバイデン

アメリカのシャーマン国務副長官は天津で外交部高官と会談したが、中国の猛攻撃に遭い、「バイデン・習近平会談」の赤絨毯を敷くことはできなかった。しかしバイデンはなお習近平と会った時間の多さを自慢している。 会談設定前のいざこざ:高位の対談相手を望んだシャーマン ウェンディ・シャーマンは国務院副長官なので、中国では外交部副部長に相当する。7月20日、訪日した時にもシャーマンの対談相手は茂木外相ではなく、森健良(たけお)外務事務次官だった。 中国には複数の「外交部副部長級」がいるが、序列1位の斎玉は外交部の...

中国の対米報復制裁は北京冬季五輪ボイコットを招くか?

7月23日、中国は対米報復制裁を発表したが、これは25日の米国務副長官訪中に際して、3月のアラスカ会議直後の対中制裁に対するお返しのつもりだろう。中国の報復制裁に対し、バイデン政権は北京冬季五輪ボイコットに踏み切れるか? 中国が「反外国制裁法」に基づいて対米報復制裁を発表 東京では東京2020大会の開会式が開かれている最中の7月23日、中国外交部は定例記者会見で記者の質問に対して「反外国制裁法」に基づき、対米報復措置を発表した。 これは7月16日(アメリカ時間15日)にバイデン政権が「米企業に対し香...

バイデン政権の中国企業制裁はポーズだけ?

9日、米商務部は中国企業23社を新たに制裁リストに追加したと発表した。どういう企業で、中国に痛手を与えるか否かを分析したところ、アメリカ製品を使っていない企業が多く、中国の痛手は軽微であることが判明。 アメリカ商務部が制裁追加を発表 7月9日、アメリカの商務部は中国政府による新疆ウイグル自治区での人権侵害に関わったとする中国企業14社を含む23社(22社+1人)を貿易の制裁リスト(エンティティ・リスト)に加えると発表した。これは、「アメリカの製品を、これらの企業に輸出してはならない」という決定である...

「バイデン・習近平」会談への準備か?──台湾問題で軟化するアメリカ

米軍高官は「中国の6年以内台湾武力攻撃」説を取り下げただけでなく、米政府高官は「台湾独立を支持しない」や「中国との平和共存」をさえ唱え始めた。その背景に何があるのか?麻生発言にも言及して考察する。 中国による台湾攻撃の警戒レベルを下げているアメリカ 今年3月9日、インド太平洋軍のフィリップ・デービッドソン前司令官は、米議会公聴会で、「中国(大陸)は6年以内に台湾を武力攻撃する」と指摘していた。 「それはあり得ない」として、私は4月21日のコラム<「米軍は中国軍より弱い」とアメリカが主張する理由>で詳...

「アメリカが香港をどう扱うか、台湾の先例として中国は見ている」米高官

<香港で起きていることには強く抗議する必要があった、しかし台湾独立を支持するわけにはいかないと、カート・キャンベルNSCインド太平洋調整官> 台湾をめぐってアメリカと中国が衝突する懸念が高まる中、バイデン政権の高官は、台湾支援との関係維持を同時に配慮する重要性を強調した。 中国の習近平国家主席は、中国が台湾の支配権を引き継ぐのは「歴史的任務」だと述べており、中国高官は敵対する国々に、中国の目標達成に介入したり、中国の力を過小評価したりするなと警告している。 米国家安全保障会議(NSC)でインド太平洋...

中国共産党100周年、習近平の「今後」を予測する

<世界がその動きを注視するが、いま何を狙っているのか。人権状況はさらに悪化する、米中貿易戦争は当分終わらない、頭痛のタネが2つある......。4つの観点から今後を予測する> 世界は今やアメリカではなく中国を中心に回っているかのようだが、当の中国は今年後半以降、どうなっていくのだろうか。 4つの観点から予測すると――。 国内の重点課題 まずは7月1日の中国共産党結党100周年を盛大に祝い、党の、そして党の指導下にある国家の長寿と繁栄を習近平(シー・チンピン)国家主席の業績に重ね合わせる(なにしろ20...

「台湾に関わると米中大戦になる」米国防省職員がバイデンに公開書簡

<アメリカの台湾政策を批判し中国共産党系のタブロイド紙に意見記事を寄稿したこの職員は現在、米当局の捜査対象となっている> 中国共産党人民日報系のタブロイド紙「環球時報」に寄稿して内部告発をしたことを理由に、米海軍犯罪捜査局(NCIS)の調査を受けている米国防総省の職員が6月23日、ジョー・バイデン米大統領に宛てた公開書簡を発表。台湾に関わると「アメリカが中国との大戦争に巻き込まれるおそれがある」と警告した。 元米海兵隊員で、現在は米国防総省に勤務しているフランツ・ゲイル(64)は本誌に対し、ほかの複...

アジアの米軍を削減せよ──「居留守」ホットラインで圧力をかけ始めた中国

<対中防衛ホットラインの増設を主張するアメリカに対して「まずは誠意を示し中国に歩み寄れ」と要求> 中国はアメリカに対して、米中間の軍事的緊張を緩和するために、アジアに配備する米部隊を縮小して誠意を見せるよう勧告した。両国の間では今、南シナ海や台湾海峡での偶発的な衝突を回避するための信頼醸成措置について話し合いが行われている。 中国国防部の譚克非報道官は5月27日の定例会見で、ジョー・バイデン米政権の「インド太平洋戦略」は、軍事同盟や「排他的な小さな輪」を構築することで「意図的に衝突や対抗を煽っている...

米中貿易額の激増:垣間見えるバイデン政権の本性

5月7日の中国税関総署発表によれば、今年に入ってからの米中貿易額は昨年同期の61.8%増を記録し他国を大きく引き離した。対中強硬姿勢を示す一方で、アメリカは大いに中国からの輸入を増やしている。 61.8%増に跳ね上がった米中貿易額 今年5月7日、中国の海関(税関)総署は、「2021年1月から4月までの輸出入主要国別・地域別総額(貿易額)表」を発表した。 あまりに多岐にわたり、表が見づらいので、その中から「貿易高が比較的大きな国・地域」および「同期増加率が比較的大きな国・地域」をいくつか選んで以下に図...

台湾有事になれば、日本はどこまで介入すべきか…アメリカは何を求めてくる?

<台湾海峡の「平和と安定」を日米共同声明に従って守るためには、現実的なプランと迅速な対応が不可欠だ> 4月16日、日本の菅義偉首相は外国首脳としては初めて、ジョー・バイデン米大統領の就任後にホワイトハウスを訪れ、首脳会談を行った。この会談後に発表された共同声明は大いに注目を浴びた。 共同声明の中で両首脳は、台湾海峡の「平和と安定の重要性」と「両岸問題の平和的解決」における共通の利益に言及した。これは(1972年の日中国交正常化前の)69年以来のことで、3月の日米外相会談でも(短いが)同様の言及はあっ...