「米軍」の記事一覧

米艦船がバイデン就任後4度目の台湾海峡通過 中国軍機の台湾ADIZ侵入も急増で緊迫

<台湾海峡や南シナ海で軍事行動を活発化させるアメリカに対し、中国軍も不穏な動きを見せている> 緊張感が高まる台湾海峡を4月7日、米軍の駆逐艦が通過した。米海軍がこの発表を行った数時間前には、中国の軍用機15機が台湾の防空識別圏(ADIZ)に侵入したことを台湾政府が明らかにした。 ジョー・バイデンがアメリカ大統領に就任してから、米海軍ミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン」が台湾海峡を通過するのは2度目、ほかの駆逐艦も合わせると4度目となる。さらに現在、米海軍の「セオドア・ルーズベルト」空母打撃軍が南シ...

カミカゼ・ドローンで戦況は一変 米軍「最強」の座も危うい

<昨年のナゴルノカラバフ紛争では安価な戦闘用ドローンが大活躍。莫大な軍事力がなくても大国相手に戦える時代に> 現代の戦争では、敵軍を追跡し、殺すことがかつてないほど容易に、しかも安くできるようになった──これが昨年秋、ナゴルノカラバフ地域を実効支配していたアルメニアと、アゼルバイジャンの間で起きた紛争で、米軍の戦略家たちに突き付けられた現実だった。 アゼルバイジャンが市販のトルコ製ドローンや自爆攻撃を仕掛ける「カミカゼ・ドローン」を使って、アルメニアに勝利したのだ。 今や、安価な戦闘用ドローンが世界...

迫る米軍のアフガン撤退 40年戦争の「正しい」終わらせ方

<撤退期限を5月1日に控え、駐留延長かアフガニスタンの不安定化かで揺れ動くバイデン政権に求められる決断> ジョー・バイデン米大統領の政権は、アフガニスタンの長年の泥沼からついに抜け出すことができるのだろうか。 新政権が誕生したとき、バイデンはアフガニスタン政策について究極の選択を迫られていた。昨年2月にトランプ前政権が反政府勢力タリバンと合意したとおり、5月1日までに約2500人の駐留米軍を完全撤退させ、アフガニスタンが不安定化するリスクを取るのか。もしくは5月1日の期限後も駐留を続けることでタリバ...

米軍のRC-135U偵察機が中国沿岸に最接近、あと47キロまで

<日本や東南アジア諸国の領土・領海を脅かす中国に、「最大限の圧力」作戦を展開するアメリカ> 3月22日、米軍の偵察機が中国沿岸の防衛線にこれまでになく接近し、約47キロメートルまで近づいた後で引き返したことを、北京の研究者らが明らかにした。 北京大学のシンクタンクである「南海戦略態勢感知計画(SCSPI)」がツイッターで述べたところによれば、この米空軍の偵察機「RC-135Uコンバット・セント」は、南シナ海で活動する米軍偵察機3機のうちの1機だという。 同機のルートを示す現地時間22日午前の飛行追跡データでは、台湾南部とフィリピンのルソン島を隔てるバシー海峡を一直線に飛行したことがわかっている。 レーダーシステムで情報を収集するRC-135Uはその後、中国南東部の福建省から広東省にかけての海岸線に接近してから引き返した。 USAF RC-135U Combat Sent #AE01D5 just set a new record of 25.33NM, the shortest distance US reconnaissance aircraft have reached from the China's coastlines, based on public data so far.In addition, there was also a P-8A & an EP-3E spotted over the #SouthChinaSea, March 22. pic.twitter.com/uLv49u70Gv— SCS Probing Initiative (@SCS_PI) March 22, 2021 この飛行により、同機は中国から約47キロメートル内に侵入したとSCSPIは述べ、公開情報にもとづけば、米軍偵察機が中国の海岸線に接近した例としては「最も近接した」と表現した。 とはいえ、沿岸部から航空機までの距離の測定に関して、公開されている飛行追跡データがどれだけ正確なのかは不明だ。 中国本土周辺における米軍の活動を追跡しているSCSPIによれば、コンバット・セントは、「AE01D5」というトランスポンダー・コードを使用していたという。 同機は、22日に南シナ海で活動していた3機の偵察機の1機で、ほかの2機は「P8(ポセイドン)」と「EP-3」だったとSCSPIは述べている。 来年は米豪に加え英独も参加 米空軍のRC-135Uは、2021年になってから、すでに何度か中国メディアに登場している。3月には、国営ネットワークの「中国中央電視台」(CCTV)も、沖縄の嘉手納空軍基地から飛び立った同機の、黄海と東シナ海での偵察任務を追跡していた。 SCSPIは3月12日、南シナ海における2020年の米海軍及び米空軍の活動に関する年次報告書を公開した。同報告書のまとめによれば、米軍の偵察機は2020年、1000回近くにわたって紛争海域に飛来したという。 米軍の重爆撃機と戦艦は、中国が領有権を有する島々の周辺で、記録的な数の任務を実施し、その過程で中国に「最大限の圧力」をかけたとSCSPIは述べている。 SCSPIは2020年10月本誌に対し、米軍は2009年以降、「この海域での活動頻度を大幅に上げている。水上艦艇の出現頻度は60%以上増加し、年間およそ1000シップデイ(延べ展開日数)に達している」と述べていた。 「空に関しては、1日あたり平均3〜5機の戦闘機を南シナ海に送り込んでおり、年間の接近回数は合計1500回を越える。これは、2009年と比べてほぼ2倍だ。そのほとんどは偵察機だ」とSCSPIは続けた。 米軍が中国周辺海域で存在感を強めている背景には、中国軍が戦闘能力を強化し、日本や台湾の近海でほぼ毎日のように偵察飛行を実施している状況がある。 アメリカの主要同盟国も、南シナ海での「航行の自由」作戦に参加している。2020年にはオーストラリア海軍の戦艦が参加した。2021年には、ドイツとイギリスの戦艦が同海域を航行する予定になっている。 (翻訳:ガリレオ)

「中国は反米キャンペーンに100万人を投じている」米軍司令官

<「アメリカはいざという時守ってくれない」と周辺諸国に思い込ませ、アジアの盟主を目指していると、米インド太平洋軍司令官が警告> 中国は100万人規模の「デマ情報マシン」で、アメリカとそのパートナーである民主主義国の信頼関係を壊そうとしている──米インド太平洋軍のフィリップ・デービッドソン司令官は3月9日、米上院軍事委員会の公聴会で、そう警告した。0 デービッドソンによれば、中国の狙いは、アメリカとアジアの同盟国を分断し、アジア太平洋地域で覇権を確立することだ。 「いざという時アメリカは頼りにならない...

米空母の南シナ海派遣はバイデン政権の「不安の表れ」──中国専門家

<2021年に入って米空母打撃群の南シナ海派遣が増えていることについて、専門家が中国政府に警戒を促した> 米軍が南シナ海に頻繁に船舶や航空機を派遣していることは、ジョー・バイデン米政権の「不安」大きさと、中国軍によるいかなる「大きな動き」も阻止しようという意志の表れだ――中国の海洋専門家が、こう指摘した。 北京大学の胡波教授は3月1日に発行された学術誌「World Affairs」に発表した論説の中で、米海軍の空母打撃群が定期的に中国沖に表れるようになる日も近いかもしれないと、中国政府の政策立案者た...

過去最悪の治安情勢で、祖国アフガニスタンを捨てる人たち

<駐留米軍の完全撤収が迫るなか民間人攻撃が急増、故国を捨てて移住する動きが再び広がっている> ほこりまみれの街並みと雪を頂いた山々が眼下を飛び去っていく。飛行機がエンジン音を立てて上昇するなか、アフガニスタンのパスポートを握り締めたジャワド・ジャラリ(30)の目に涙があふれた。故国から去るのは、たやすいことではない。 「戦争はとてもむごい」と、報道写真家のジャラリは言う。「全てを奪われる。仕事も安全も、希望も夢も」 アフガニスタンでの紛争が始まってから20年近くがたち、アメリカは同国からの完全撤収に...

黒人国防長官が挑む米軍のダイバーシティー

<アメリカにも軍隊にも深く根差した、人種差別意識と過激主義の排除に乗り出すロイド・オースティンの挑戦> アメリカ海軍は組織内から過激主義を排除し、兵員構成を人種的・性的に多様化する作業に邁進する――そう固く誓う公式報告が出た。1月6日に起きた連邦議会議事堂襲撃事件の捜査で、白人系反政府集団と米軍出身者の結び付きが明らかになったのを受けての対応だ。 あの事件で逮捕された者のうち、約20%が退役もしくは現役の軍人だった。海軍の人事部門を統括するジョン・ノウェル中将は本誌に、あのような過激思想は米軍の信ず...

【独占】トランプは戒厳令もやりかねない──警戒強める国防総省と米軍幹部

<大統領選の結果を覆すため、1月20日の大統領就任式まではどんな命令があるかわらない。その時のための秘密の対応策が作られている> 大統領選挙での敗北をいまだ認めないドナルド・トランプ米大統領は、退任までにどんな行動に出るかわからない──米国防総省と米軍上層部はそう警戒感を募らせている。 国防総省の高官たちは、トランプが戒厳令を発出した場合の対応を議論し、首都ワシントンを管轄する軍司令部は、次期大統領の就任前に「治安維持」を目的とした部隊が必要になる可能性に備えて、緊急時対応策を練っている。匿名を条件...

バイデン人事、国防長官に初の黒人 反対噴出もオースティンにこだわる理由は?

<アメリカの法律では、退役後7年以上経ていない元軍人の就任は「違法」のはずだが......> 新政権の人事を進めるバイデン次期米大統領は12月8日、国防長官にロイド・オースティン元中央軍司令官を指名した。上院で承認されれば初の黒人国防長官の誕生となるが、退役後間もない元軍人の起用に異論も噴出している。 アメリカでは文民統制を徹底する目的で、退役後7年以上経ていない元軍人の国防長官就任が法律で禁じられており、5年前まで現役だったオースティンの就任は「違法」となる。この規定が免除された事例が過去に2度あ...