「経済」の記事一覧

コロナ復興基金めぐるEU首脳会議が紛糾 域内の南北対立の様相も

新型コロナウイルス禍で落ち込んだ経済の立て直しに向けた7500億ユーロ規模の復興基金案を巡って協議するため17日開幕した欧州連合(EU)首脳会議は、20日早朝まで議論を続けたが合意に至らず、同日1400GMT(日本時間午後11時)まで休会することとなった。 ミシェルEU大統領は、世界中で60万人以上が新型コロナにより命を落としたと指摘。前代未聞の危機を前に結束し、「不可能な使命」を成し遂げ合意するようEU首脳らに呼び掛けた。 大統領は3回連続となる夕食会の席上、「是非とも合意し、あすにはEUが不可能...

コロナの経済損失を補填「パンデミック保険」続々誕生 都市封鎖の売上減もカバー

新たなウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)が常態化する可能性に備え、保険会社が新種の商品を生み出している。レストランから映画製作会社、電子商取引企業に至るまで、新たなパンデミックが襲った時に生じる損失をカバーする設計だ。ただ、保険料は安くないかもしれない。 新種の保険を提供する企業は、既存の保険カバーに新たな商品を追加しようとする大手保険会社や保険ブローカーから、ニッチを商機にしようとする企業まで幅広い。主流の保険会社はこれまで、パンデミックを戦争や核爆発並みのリスクとして分類にしてきたため...

オーストラリア経済の活況支えた住宅ブーム終焉 対中関係の悪化も影

オーストラリア経済の最近の活況を支えてきた国内の住宅建設ブームに終わりが見え始めている。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた国境閉鎖で移民や留学生の流入が激減し、都市部の高層住宅を中心に需要が落ち込んでいることが背景にある。 オーストラリアの人口は移民や留学生の増加がけん引し、2000年以降約600万人増えた。これはドイツの人口増加率の6倍以上。移民の増加を背景に、高い都市部で1戸当たり面積が小さい高層の集合住宅の需要が高まった。 ただ、新型コロナ対策のための国境封鎖は当面続く見通しで、雇用と経済全...

英首相ジョンソン、新型コロナ対策で文化・芸術部門支援に2000億円規模の投資表明

ジョンソン英首相は5日、新型コロナウイルスの感染拡大とそれに伴うロックダウン(都市封鎖)で機能不全状態に陥っている文化・芸術部門を支援するため、15億7000万ポンド(19億6000万ドル)を投資すると発表した。 政府は、この規模の拠出は文化部門向けとしては過去最大としている。 同国の劇場やオペラハウス、バレエ団は、何カ月にもわたり観客の受け入れ禁止が継続。部門の大半が存亡の危機に瀕しており、政府に支援を求める声が高まっている。 ジョンソン首相は、「(今回拠出する)資金により、未来の世代のために(文...

オーストラリア経済の長期繁栄に終止符 観光・教育・移民の構造転換が新型コロナで裏目に

世界金融危機にさえ耐え抜く底力を見せたオーストラリア経済も、新型コロナウイルスにはかなわなかった。過去最長を記録していた景気拡大局面は突然幕切れを迎えて深刻な景気後退(リセッション)に突入、今後回復までに相当長い道のりをたどりそうだ。 新型コロナのパンデミック(大流行)への対処という意味では、同国は死者を100人強に抑え込んでいる点から大きな成功を収めていると言える。だが感染防止で海外との往来をストップしたため、成長をけん引してきた観光、教育、移民という「3本柱」が大打撃を被った。 オーストラリアが...

仏マクロン「新型コロナ後は経済の独立性高める必要」

フランスのマクロン大統領は14日、テレビ演説を行い、新型コロナウイルス感染防止のためのロックダウン(都市封鎖)解除を加速させると表明すると共に、コロナ危機後は、国内経済の独立性を高めることが重要だとの認識を示した。 企業の事業や雇用を維持するための5000億ユーロの景気対策コストが増税により家計への負担になることはないと表明した。 パリ首都圏の飲食店は、15日から全面的に営業できるようになると説明した。15日には同時に欧州連合(EU)からの入国制限が解除され、観光業などの回復が期待されている。 マク...

米中対立再燃 香港のドルペッグ制が直面するリスク

中国が香港への国家安全法制導入を決定し、米国が反発して香港に与えてきた貿易面などの特別優遇措置の廃止手続きを始め、投資家の動揺を誘っている。香港ドルの米ドルペッグ制が、果たして今後も維持できるのかという心配も浮上してきた。このため香港政府の複数の高官からは、投資家を安心させることを狙った発言が相次いでいる。 香港のドルペッグ制と足元で起きている事態をまとめた。 制度の仕組み 香港ドルは、1米ドルに対して7.75-7.85香港ドルという狭い許容変動幅が設定されている。香港金融管理局(HKMA、事実上の...

行動経済学で考える、コロナ対策・景気浮揚策・社会的距離戦略

<国民への給付・補償はどのタイミングでやるのがいいか。社会的距離(ソーシャル・ディスタンシング)が「お買い得」と言えるのはなぜか。「コロナ不況に勝つ 最新ミクロ経済学」特集の記事「ポストコロナを行動経済学で生き抜こう」から一部を抜粋> ※この記事は「コロナ禍での『資産運用』に役立つ行動経済学(3つのアドバイス)」、「消費者が思うより物価は高い(コロナ不況から家計を守る経済学)」の続きです。 消費マインドを上げるには繰り返しの給付が効果的 コロナ禍を受けて世界各国の政府はさまざまな景気浮揚策を検討して...

北朝鮮の民間経済を圧迫する独裁者の国債

<平壌の総合病院建設資金を調達するため金正恩政権は禁断の一手に、国債購入を拒否した事業者が処刑された話ももはや驚きに値しない> 北朝鮮経済の長年の謎の1つは、政府がどのように経済を維持しているのかということだ。現在、食糧と外貨の市場価格は基本的に安定しており、ガソリンなど一部の商品価格は通常より不安定ながら、危機と呼ぶレベルではない。 とりわけ不可解なのは、あらゆる指標を考えると国家財政は逼迫しているはずなのに、その兆候がほとんど見られないことだ。 市場価格のデータには必ずしも表れていないが、北朝鮮...

新型コロナ対策の規制緩和に走る欧州諸国 再ロックダウン回避に自信

欧州では新型コロナウイルスの大規模な検査・追跡体制を整える国が増えており、これらの国々は経済に大きな打撃を与えるロックダウン(封鎖)措置の再導入を回避できると確信している。 2月や3月に感染の最初の波が押し寄せた際はほとんどの欧州諸国が新型コロナの封じ込めに失敗したものの、ベルギーやポーランドなどは体制を大幅に強化し、感染第2波に備えているという。 ベルギーのクレム内相は24日、放送局VTMに対し「厳しい措置が再び必要になる事態は排除できる」と語った。 ポーランドのシュモフスキ保健相も国内紙に対し、...