「軍事」の記事一覧

1942年、日本軍による「オーストラリアの真珠湾攻撃」 97歳の元豪兵士の証言

オーストラリア・シドニー北部の海岸近くで暮らすリンゼイ・ダフティさんは、元気な白髪の97歳。18歳だった1942年2月、日本軍が同国への初の爆撃として北部港湾都市ダーウィンを奇襲した日に、爆弾を投下する爆撃機の操縦席パイロットの顔が見えたことをしっかり覚えている。 ダフティさんが砲火を経験したのは初めてで、そのとき、対空砲班の僚友を見殺しにすることになるのではと不安になったのも忘れてはいない。 「残念ながら私たちは全く不意打ちされた」とダフティさんは語る。「レーダーの用意はなく、戦闘機もなく、低空飛...

脱北者、北に逃げる。物語で描かれないその素顔

<命がけで韓国に渡ったはずなのに何が彼を出戻らせたのか?> 今年、ネットフリックスの配信がきっかけで、世界的大ブームにまで発展した韓国ドラマ『愛の不時着』。このドラマでは韓国と北朝鮮を越える男女の愛を描いているが、現実にはあり得ない両国を行ったり来たりするアイデアが新鮮で、分断国家だからこそ描けるストーリーだと感じてしまう。 韓国の国家行政機関・統一部によると、朝鮮戦争休戦協定が締結された1953年より去年末までで、北朝鮮から脱北し韓国に定住している脱北者数は、3万3500人に上るという。その数は2...

米中衝突を誘発する「7つの火種」とは

<ウイグル、南シナ海、香港と様々な問題が同時発生、最新の地政学的リスクから見る新冷戦の現実味> 米中関係の緊張は動画共有アプリのTikTok(ティックトック)やNBAにまで及んでいるが、ここ数週間は特に、さまざまな領域で同時多発的に問題が起きている。 2つの大国は何かのきっかけで敵意が燃え上がったというより、多数の地政学的展開の背後にある力学が関係しているようだ。その地政学的な問題をいくつか見ていこう。 ■新疆ウイグル自治区 中国政府は7月13日、マルコ・ルビオ米上院議員、テッド・クルーズ米上院議員...

イージス・アショア導入中止は、日米同盟を再考する絶好のチャンス

<突然発表された迎撃ミサイルシステム導入中止の判断は、理にかなっている上に日米双方にとって良い機会に> この6月、日本が陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」2基の配備計画を停止したというニュースは、日米の多くの国家安全保障関係者を驚かせた。 計画停止の理由は理解できる。費用は膨れ上がり、技術的な問題もあった。しかし計画停止によって、日本の安全保障と日米関係にさまざまな問題が生じかねない。 これまで日米同盟でそうだったように、今回の緊張も両国が乗り越えられるものなのかもしれない。だが、...

米国務省、F35ステルス戦闘機を日本に105機売却承認 総額2.5兆円

米国務省は9日、ロッキード・マーチン製最新鋭ステルス戦闘機「F35」105機の日本への売却を承認したと発表した。売却総額は推定230億ドル(約2兆5000億円)。 売却されるのは空軍仕様の「F35A」63機、海兵隊仕様の短距離離陸・垂直着陸機「F35B」42機のほか、プラット・アンド・ホイットニー製エンジン「F135」など関連機器。 同省は「日本が強固で効果的な自衛力を構築・維持するのを支援することは米国の国益にとり不可欠だ」とした上で、F35の売却は地域の軍事的バランスを変えるものではないとした。...

中国兵は丸腰の部隊を襲撃か 国境衝突でインド側証言

6月に国境係争地で発生した中国とインドの軍事衝突。インド側関係者の話などから、衝突の詳しい内容が分かってきた。インド兵20人が死亡したこの衝突を巡っては、インド政府は中国側の行動が計画されていたように見えたと指摘。中国政府は、交渉に出向いた中国の高官と兵士らに対し、インド軍側が突然攻撃を仕掛けたと主張している。 インド軍の兵士らは丸腰のまま、切り立った狭い尾根で自分たちよりも大規模な部隊に急襲されたと、インドの政府関係者のほか、この地域に動員された兵士2人、死亡した兵士らの遺族がこのほど明らかにした...

中国人民解放軍、インドとの国境係争地から撤退開始=インド政府筋

インド政府筋は、中国軍が6日にインドとの国境係争地から撤退し始めたと明かした。両国は6月に軍事衝突し、インド側の兵士20人が死亡。中国側は被害状況を依然として明らかにしていない。 政府筋によると、中国軍は係争地近くのガルワン渓谷に設置されたテントなどを解体。同地域のほか、他の国境係争2地域からも車両が撤退したという。 両国が6日に公表したブリーフィングメモによると、インドのアジット・ドバル国家安全保障担当補佐官と中国の王毅外相が5日に「率直かつ掘り下げた意見交換」を行い、両軍の撤退について合意したと...

核弾頭計470発、反目し合う中国とインドを待つ最悪のシナリオ

<係争地で起きた両国軍兵士の衝突──米政権が「反中・親印」を強めるなか、核保有国同士が戦争に突き進む可能性は> 2つの大国の間で土地をめぐって戦争が勃発──新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は終わらず、経済に破滅的事態が迫り、人種差別や警察の暴力への抗議が世界各地に広がる今、最も起きてほしくないことの1つだ。しかも、両国が合わせて約470発の核弾頭を保有するとあっては。 中国とインドが国境を争うヒマラヤ山脈地帯で6月15日、インド軍いわく「暴力的な対決」が発生した。この衝突によるインド...

イラン革命防衛隊のミサイル開発に新事実 アルミ粉末計画の内幕

イラン北東部、北ホラーサーン州の砂漠の端に、アルミニウム工場が建っている。近くには国内最大のボーキサイト鉱床。イラン政府はこの施設群について、アルミニウムの生産拡大に向けた取組みの重要な柱とうたっている。 ところがジャジャーム近郊のその敷地内には、イランの精鋭治安部隊であるイスラム革命防衛隊が建設した極秘の施設も存在する。 イラン政府の元当局者、そしてこの人物がロイターに提供した施設に関する文書によると、ここで生産されているのは革命防衛隊のミサイル計画に用いるアルミニウム粉末。ボーキサイトから製造さ...

中国=インド、係争地で対峙する軍の撤退で合意

インドと中国の軍司令官は、両軍が先週衝突した係争地で対峙している軍を撤退させることで合意した。インド政府筋が23日に明らかにした。 一方、中国外務省の趙立堅報道官は、双方が緊張緩和措置を取ることで合意したと表明した。 インド政府筋は、22日に両国の軍司令官が長時間にわたって行った協議の結果について「撤退に向けた相互コンセンサスがあった」と説明。「ラダック東部のあらゆる係争地域からの撤退方式が話し合われた。双方が撤退を進めるだろう」と述べた。 また、趙報道官は、両軍の衝突で中国側の犠牲者が40人だった...