「香港」の記事一覧

中国を礼賛し、民主化運動を妨害する欧米の若者たち「タンキー」が増殖中

<共産主義を支持する極左勢力が欧米に台頭。中国政府の人権侵害を認めず、中国モデルを称賛する彼らを懸念する声も広がるが> 天安門広場に集結した中国の民主化を求める若者たち多数を蹴散らし惨殺した後、隊列を組んで引き揚げる戦車の前に、丸腰で立ちはだかった1人の男がいた。素性も生死も不明だが、欧米メディアは彼を「タンク(戦車)マン」と呼び、その勇気を絶賛したものだ。 そう、30余年前の彼の行為は間違いなく命懸けだった。しかし今は民主化を求める中国人の若者が、およそ命懸けではない西洋のタンキー(タンク野郎)た...

国家安全法の水面下で聞いた「諦めない」香港人たちの本音

<国家安全法の施行から半年以上。現地に飛ぶと、街からシュプレヒコールが消えた一方で、英国移民の話題が持ち切りになっていた。しかし、市民たちの関心はもっと深いところでまだくすぶっている> 昨年末に新型コロナウイルス感染症対策が引き締められた香港。1月初めに到着した私は、月末にやっと3週間の隔離を終えて街に出た。 だが、レストランは6時以降テイクアウトかデリバリーのみに制限されており、友人たちと卓を囲むこともできなくなっていた。 外ではゆっくりできないからと、写真家のHと妻のSが自宅での夕食に呼んでくれ...

米中首脳電話会談を読み解く――なぜ「とっておきの」春節大晦日に?

2月11日、バイデン大統領と習近平国家主席が電話会談した。両国の正式発表の相違にも問題があるが、あえて祝福ムード満開の春節大晦日に電話して「祝意」を示すこと自体からして対中強硬の本気度が疑われる。 なぜ祝福ムード満開の春節大晦日に? 日本時間の2月11日、バイデン大統領がようやく習近平国家主席と電話会談をした。1月20日に大統領に就任して以来、「カナダ、メキシコ、イギリス、フランス、ドイツ、NATO、ロシア、日本、韓国、オーストラリア、インド」に次いで12番目の国になる。 ロシアや韓国よりも後にした...

バイデン政権の本音か? 米中電話会談、「一つの中国」原則に関する米中発表の食い違い

2月5日、ブリンケン米国務長官が中国の楊潔チ・外交トップと電話会談したが、中国側発表では、「一つの中国」原則を遵守するとブリンケン氏が言ったとのこと。米側発表にはない内容だ。もし言ってないのなら、なぜブリンケン氏から反論がないのか? アメリカ側の公式発表 まずアメリカ国務省の公式発表を見てみよう。公式発表では、ブリンケン国務長官は以下のよう主張したとなっている。 1.新疆ウイグル自治区やチベット自治区および香港を含めて、アメリカは人権問題と民主的価値を支持し続けると強調した。 2.ミャンマーの軍事ク...

ほぼ「無理心中」計画:香港民主派前議員大量逮捕の背景

6日、香港立法会の民主派前議員や区議会議員など約50人が逮捕された。背景には民主派の「死なばもろとも十歩」計画がある。十歩目は中共とともに崖から飛び降りる際の国際社会支援頼み。現状では望み薄か。 逮捕された人たちの経緯 1月6日に民主派系列の全立法会(香港議会)議員や区議会議員など50人超が逮捕されたが、この人たちは、2020年9月に予定されていた立法会議員選挙に向け、民主派の候補を絞り込むために実施された予備選挙(中国語で初選)に参加した政治家たちだ。 この予備選挙は昨年7月に行われたもので、民主...

香港民主派53人の一斉逮捕をバイデン次期米政権が非難「中国の民主主義締め付けに反対する」

<逮捕者の中には米国人弁護士も含まれ、米中関係の次の火種になる可能性もある> 次期米国務長官に指名されているアントニー・ブリンケンは、香港当局が1月6日朝に民主派の前議員や活動家53人を逮捕したことを非難。ジョー・バイデン次期米政権は香港の人々を支持し、中国による「民主主義の締め付け」に反対すると表明した。 民主派の53人は、中国政府が2020年6月に施行した「香港国家安全維持法」に違反したとして逮捕された。 「民主派活動家たちの一斉逮捕は、普遍的権利を求めて声をあげた勇敢な人々に対する攻撃だ」とブ...

中国国内に台湾版「国家安全法」を求める声

<「非平和的再統一」に備えよと、強硬派の法学者が主張> 中国政府は台湾向けの「国家安全維持法(国安法)」を起草し、台湾の「非平和的再統一」に向けた準備をすべきだ――台湾問題をめぐる中国国内のセミナーで上がった声だ。 発言の主は北京航空航天大学の田飛龍(ティエン・フェイロン)准教授。法学者で、今年6月30日に香港で施行された国安法を強く支持している。田は香港での教訓を台湾問題に応用する機は熟したとも述べた。 香港の中国評論通信社によれば、田は河南省信陽で開催された台湾問題に関するセミナーに招待された1...

「中国は香港の一世代をまるごと抹殺することも厭わない」

<「何千人もの若い活動家がこれからどんな目に遭うかを想像すると、胸が張り裂けそうだ」と、指名手配中で米在住の活動家、朱牧民は言う> 中国政府が香港の民主派への締め付けを強めるなか、抗議運動を扇動したとして著名な活動家3人に量刑が言い渡され、香港の民主派と国際的な人権団体が批判の声を上げている。 3人の活動家は24歳の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)、23歳の周庭(アグネス・チョウ)、26歳の林郎彦(アイバン・ラム)。昨年6月に「逃亡犯条例」改正案に抗議して、警察本部の包囲を呼びかけた罪などに問われ、今年...

【香港人の今5】「香港人には3種類しかいない。順民、暴民と移民だ」18歳女子大学生

<香港の状況は絶望的に悪化している。11月23日には民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)らが収監された。香港人は今、何を思い、どう反抗しているのか。16人の本音と素顔を伝える(5)> 勇武派の抗議者 大学生・盈(18) 2019年に高校生だった盈(イェン)は、平和的なデモから抗議活動に参加し始めた。 6月12日、逃亡犯条例の成立を阻止するためデモ隊が立法会前に集まったとき、彼女は初めて催涙ガスに追われ、恐怖で泣き出した。涙には素手同然の市民を追い詰める警察への怒りも混ざり、この気持ちに背中を押されて...

【香港人の今4】「政権が見たいのは、こういう自己検閲だ」38歳新聞記者

<香港の状況は絶望的に悪化している。11月23日には民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)らが収監された。香港人は今、何を思い、どう反抗しているのか。16人の本音と素顔を伝える(4)> 新聞記者 梁嘉麗(38) 今年8月10日、中国に批判的な日刊紙、蘋果日報(アップル・デイリー)の創業者・黎智英(ジミー・ライ)が香港国家安全維持法違反の疑いで逮捕され、捜査のため警察官が本社ビルに乗り込んできた。 その時、同紙記者の梁嘉麗(シャーリー・リョン)は会社におらず、同僚のライブ中継で状況を把握するしかなかった...