「BOOKS」の記事一覧

「危険で脆弱な超大国」独裁国家・中国のトリセツ

<元米国防総省中国部長が新著で解き明かすのは、世界規模の野望を持ちながら、弱さも秘めた現代中国の姿だ。アメリカと同盟国は、その矛盾を理解せよ> ソ連崩壊から約30年が過ぎた今、アメリカの覇権争いの相手は中国だ。習近平(シー・チンピン)政権の発足以来、中国はより強く自己主張する路線を推し進め、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)でアメリカとの競争は激化した。 表面的に見れば、中国は自信に満ちている。経済は回復基調にあり、軍の現代化やテクノロジー開発の加速、外交的影響力の拡大が進む。 その中...

新卒1カ月で無職になった彼女を、Forbes選出の起業家に変えた1冊の本

<女子中高生向けIT教育などを手掛け、起業家として活躍するWaffleの田中沙弥果CEOだが、新卒入社した会社を辞め、再就職もできず苦しんだ時期もあった。そんな彼女には「人生を作る1冊」になった、20歳の時に出合った本があるという> 田中沙弥果(さやか)さんには、20歳の時から、ずっと読み続けている本がある。スタンフォード大学工学部教授のティナ・シーリグによる『20歳のときに知っておきたかったこと――スタンフォード大学集中講義』(CCCメディアハウス、2010年刊行)だ。 一般社団法人Waffleの...

日本は新興国から「デジタル化・DX」を学ぶべき時代になった

<今後は新興国・途上国こそがインターネットの中心になる、と伊藤亜聖『デジタル化する新興国』。新興国のデジタル化はもはやニッチなテーマではなく、そのケタ違いの可能性とリスク、どのような影響があるかを知る必要があるという> デジタル化、デジタル・トランスフォーメーション(DX)、デジタル庁......新聞や雑誌を見ても、本屋の売り場を眺めても、最近では「デジタル」に関する話題であふれかえっている。 デジタル化の潮流に取り残されていた感のある日本だが、新型コロナウイルスの流行で危機感に火が着いたというとこ...

書くことは「撃つ」こと、考えること。簡単ではないが、書ける人は強い

<名文記者として知られる朝日新聞編集委員、近藤康太郎氏。その彼が、いい文章を書くための25の文章技法を惜しみなく明かしたのが、新刊『三行で撃つ』だ。本書には、数多の文章術の実用書と決定的に異なる点がある> 「誰でも書ける」「すぐ書ける」「簡単に伝わる」と謳う文章セミナーや実用書が人気だ。しかし、果たして、そうした惹句は誠実なのか。 じっさいに、文章で何かを表現しようとしたことがある人は、すぐに気づくだろう。文章を書くということは、考えるということだ。その営みが簡単なわけはない。 最初の三行で、読者を...

大人として生きるのは大変、韓国には「自分一人食わせていくのも手に余る」という言葉もある

<コロナ禍で人間関係に悩む人が増えているが、韓国のベストセラーエッセイ『ほっといて欲しいけど、ひとりはいや。』の著者、ダンシングスネイルは「ただ大人になるだけでも立派」と話す。人との距離感をどう取ればいいか、この息苦しい時代にどう生きていくべきか> 新型コロナウイルスの感染拡大によるライフスタイルの変化で、人間関係のストレスを感じる人が世界中で増えている。 外出自粛、テレワークが推奨されている今、職場や家族、友人や恋人とのコミュニケーションをどう取ったらよいか分からないという声も多い。 そんな悩みを...

サルの社会から学ぶ、他者との向き合い方

<人間とゴリラの最大の違いは言葉を話すかどうかだが、言葉を話さないからこそゴリラは表情やしぐさで相手に正直な気持ちを伝える> 2020年は、コロナウイルスの流行により、3密、ソーシャル・ディスタンス、リモートワークの普及など、人間関係に大きな変化があった年となった。他者との間に距離ができたことを「居心地がいい」と感じた人もいれば、「寂しい」と感じた人もいただろう。 人間は、どうしても他者との関係にストレスを抱えがちだ。そうはいっても、1人で生きていくこともできない。どうすれば、他者と心地いい関係をつ...

文字に色を感じる「共感覚」の女性はどんな半生を生きてきたのか

<幼稚園では、ハーモニカにシールを貼るときに困った。高校生のとき、先生に「そういう才能」と言われた。そして彼女は今、共感覚者であることを誇りに思っている> 『1は赤い。そして世界は緑と青でできている。』(望月菜南子・著、飛鳥新社)の著者は、幼稚園に通っていた3歳のとき、自分の名前のことで悩んでいたのだそうだ。 「女の子に生まれたのに、どうして男の子みたいな色の名前をつけられたのか」と。 私の下の名前「ななこ」の「な」は、うぐいす色みたいな渋い緑色。そして、「こ」はくすんだ感じの暗い赤。 なんで緑色が...

30万部ベストセラーの教授が説く「毎日1%向上する人になれ」

<私たちは皆、自分の人生に責任があり、自分たちで思っているよりも多くの選択肢を持っている――。スタンフォード大学のティナ・シーリグ教授が今年、10年前の著書『20歳のときに知っておきたかったこと』を大幅にアップデートした。いま私たちはどう生きるべきなのか> 2010年3月に日本で刊行された『20歳のときに知っておきたかったこと』(高遠裕子・訳、三ツ松新・解説、CCCメディアハウス)という本がある。スタンフォード大学の起業家育成のエキスパート、ティナ・シーリグ教授が「人生を変える方法」を指南した同書は...

オバマ回顧録は在任中の各国リーダーを容赦なく斬りまくり

<プーチンは「信頼できない派閥のボス」、メルケルは「あまりに保守的」、サルコジは「二枚舌」──各国指導者への辛口評価のオンパレード> 全2巻の刊行が予定されているバラク・オバマ前米大統領の回顧録の第1巻『プロミスド・ランド(約束の地)』が、11月17日に発売された。この本でオバマは、在任中に会った各国の指導者にかなり辛口の評価を下している。 ロシアのウラジーミル・プーチンは米地方政界の派閥のボスを思わせ、フランスのニコラ・サルコジは「大げさなレトリック」が大好き。中国の指導層については「世界秩序の覇...

歌は脳にも体にもいいことだらけ 1日3分の「歌トレ」で楽しく健康を手に入れよう

<毎日歌えば免疫力を高めて認知症を予防するだけでなく、のどを鍛えることで誤嚥性肺炎の予防にもなる> 冬の訪れとともに、新型コロナウイルスの感染が再拡大している。特にリスクが高い高齢者は、外出を控えている人も多いだろう。仕方がないとはいえ、そんな生活ではストレスがたまる。また、家に閉じこもっていては健康面でも心配だ。 制約が多い生活の中で高齢者の健康を維持するために、新刊『脳も体も活性化‼ 1日3分 歌トレ』(山本健司著、CCCメディアハウス刊)の著者で、米寿のバリトン歌手の山本健二氏が提案するのが歌...