「NASA」の記事一覧

国際宇宙ステーションで新種の微生物が発見される

<国際宇宙ステーション(ISS)で採取されたサンプルから、4種の菌株を分離し、そのうち3種は新種だった......> アメリカ航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所(JPL)、南カリフォルニア大学(USC)、印ハイデラバード大学らの共同研究チームは、国際宇宙ステーション(ISS)で採取されたサンプルから、4種の菌株を分離した。 いずれも地球の土壌、淡水などに広く生息するメチロバクテリウム属に属し、そのうち3種は新種であった。一連の研究成果は、2021年3月15日、学術雑誌「フロンティアーズ・イン・...

火星探査車「パーシビアランス」のパラシュートに隠されたメッセージ 世界中で解読に挑戦

<2月18日、NASAの無人探査車「パーシビアランス」が火星への着陸に成功した。着陸時のパラシュートの模様にメッセージが隠されていた...... > アメリカ航空宇宙局(NASA)の無人探査車「パーシビアランス」は、2021年2月18日、火星への着陸に成功した。火星の大気圏への突入後、減速させるために用いられた直径21.5メートルのオレンジと白のパラシュートには、バイナリーコード(2進法で表わしたコード)を用いてあるメッセージが隠されていたことから、その解読に挑むユーザーたちを中心に、SNS上で話題...

米中に対抗した戦略的自治、欧州グリーン・ディールに則した欧州の宇宙政策とは

<米国と中国が存在感を示している世界の宇宙産業。その中で、欧州連合(EU)は、欧州グリーン・ディールに則した自立型の宇宙産業を目指している...... > 欧州の宇宙産業の市場規模は2014年時点で約500億ユーロ(約6兆3000億円)にのぼり、23万人以上の雇用を創出している。 欧州連合(EU)の宇宙政策では、2014年から2020年までに120億ユーロ(約1兆5000億円)超を宇宙開発に投資したのに続き、2021年から2027年までの7年間でさらに148億ユーロ(約1兆8700億円)を投資する計画が示されている。 米国や中国に対抗し、自立型の宇宙産業を志向 2010年代以降、衛星の打ち上げ回数や宇宙ミッションの数が世界的に急増し、なかでも米国と中国が存在感を示してきた。米国では、2020年5月、宇宙開発企業のスペースXが民間企業として初めて有人宇宙飛行に成功。中国では、無人探査機「嫦娥4号」が2019年1月、月の裏側での月面着陸に初めて成功した。 欧州連合は、米国や中国に対抗し、自立型の宇宙産業を志向している。産業政策を担当する欧州委員会のティエリー・ブルトン委員は、2021年1月12日、第13回欧州宇宙会議において、宇宙分野における欧州の戦略的自治を訴え、「我々にはより攻撃的かつ積極的な戦略が必要だ」と強調。今後7年にわたる宇宙政策のもとでインフラ、技術、スキル、強みを開発し、第三国への依存を軽減する方針を示している。またブルトン委員は、「インターネットへの攻撃はもはやフィクションではない」、EUは安全なブロードバンドネットワークを構築する必要があるとも述べている。 "Enhancing Europe's strategic autonomy in space is not an option" @ThierryBreton #BBESpaceConf pic.twitter.com/Qm9gOeUh4v— Business Bridge Europe (@BBE_Europe) January 12, 2021 また、欧州連合では、2050年に温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする「欧州グリーン・ディール」を推進しており、宇宙開発もこれに則ってすすめられる。 ===== 道路交通の効率化、温室効果ガス排出量の削減に活用 宇宙技術は、運輸や通信といった不可欠なインフラを支え、地球観測においても重要な役割を担う。欧州連合では、全地球航法衛星システム「ガリレオ」や欧州静止衛星補強型衛星航法システム「エグノス」が道路交通の効率化や温室効果ガス排出量の削減に活用されているほか、地球観測システム「コペルニクス」が2017年以降、気候変動のモニタリングを行っている。 欧州全地球航法衛星システム監督庁(GSA)のロドリゴ・ダ・コスタ氏は、1月12日、第13回欧州宇宙会議において、「ナビゲーションと地球観測とのシナジーによって、輸送が一歩進化するほか、農業にも同様に応用できる。これらの取り組みによって欧州グリーン・ディールにも大いに貢献できる」と述べている。 2020年3月、欧州の二酸化窒素排出量の変化を示した画像を提供した European Space Agency/Reuters カーボンニュートラルなロケット打ち上げを計画 欧州連合では、欧州グリーン・ディールに則した宇宙開発の一環として、クリーン燃料の生産にも注力する方針だ。これまでも欧州のロケットの燃料には液体水素が用いられてきたが、液体水素の製造に大量のエネルギーを要するのが課題となっている。 独メディア「ドイチェ・ヴェレ」によると、仏航空宇宙関連企業アリアングループでは、2030年までにバイオマスから製造した水素を用いたカーボンニュートラルなロケットを打ち上げる計画だ。 ESA preview 2021

「三体」? 3つの恒星を持つ系外惑星が特定される

<1800光年先のはくちょう座にある三重連星系『KOI-5』のうちの1つの星を公転する系外惑星「KOI-5Ab」が、検出から約10年を経て、ようやく特定された......> 2009年に打ち上げられたアメリカ航空宇宙局(NASA)の系外惑星探査機「ケプラー」は、2018年までの運用期間中に、系外惑星2394個、系外惑星候補2366個を検出している。 これらの系外惑星候補のうち、運用当初の2009年に検出された1800光年先のはくちょう座にある系外惑星「KOI-5Ab」が、検出から約10年を経て、よう...

「はやぶさ2」が持ち帰ったリュウグウの試料、NASAは研究室を建設して保管

<現在、米ヒューストンにあるNASAのジョンソン宇宙センター(JSC)では、地球外試料の特性評価や文書化、保管などに特化した新たな研究室が建設されている...... > 小惑星探査機「はやぶさ2」によって地球近傍小惑星「リュウグウ」で採取された試料を収めたカプセルが2020年12月6日、豪州南部ウーメラ立入制限区域(WPA)で回収され、8日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の相模原キャンパス内に搬入された。 JAXAは、2021年末までに、NASA(アメリカ航空宇宙局)をはじめとする6つの研究チーム...

「なぜ、暗黒物質のない銀河が存在するのか」を示す研究結果

<暗黒物質がほぼ存在しない銀河が見つかり注目されていたが、「大質量銀河に接近したことで、この潮汐力によって引きちぎられる『潮汐破壊』の影響によるものだ」との研究論文が発表された...... > 質量を持つが、電磁波を放射しないため光学的に直接観測できない「暗黒物質(ダークマター)」は、銀河の形成や進化において重要な役割を担っていると考えられている。 暗黒物質が集まり、集合体として成長すると、この重力の作用によって水素やヘリウムなどのガスが集まり、やがてガスが冷やされて高密度になると、ここから恒星が生...

アンテナ老朽化、約8ヶ月ぶりにボイジャー2号に向けてコマンド送信に成功した

<太陽系を取り囲む「太陽圏」を脱しているボイジャー2号。2020年3月上旬から、地球との交信が中断していたが、10月30日、約8ヶ月ぶりに地球からボイジャー2号に向けて指令を送ることに成功した......> NASA(アメリカ航空宇宙局)の無人宇宙探査機「ボイジャー2号」は、1977年8月に打ち上げられて以来、木星、土星、天王星、冥王星での探査を経て、2018年11月、太陽系を取り囲む「太陽圏」を脱し、現在、地球から約188億キロメートルの位置で航行している。 2020年3月上旬から、地球との交信が...

新しい原子力エンジンで火星への到達時間が半減?

<米シアトルの企業が、原子力宇宙船のエンジンをNASAに提出> 米ワシントン州シアトルに拠点を置く企業が、宇宙船用原子力エンジンのコンセプトを考案した。実現すれば、将来の宇宙探査では、わずか3カ月で火星に到達できるようになるかもしれない。 コンセプトを考案したウルトラ・セーフ・ニュークリアー・テクノロジーズ(USNC-Tech)は、米航空宇宙局(NASA)にデザインコンセプトを提供したと述べた。宇宙飛行用の熱核推進(NTP)システムに関する研究の一環だ。 NTPシステムは、核分裂として知られるプロセ...

ボイジャー2号が太陽系外の星間物質の電子密度の上昇を観測

<1977年に打ち上げられた無人宇宙探査機「ボイジャー2号」は、太陽系を取り囲む「太陽圏」を脱し、なお星間物質の電子密度などを計測している...... > NASA(アメリカ航空宇宙局)の無人宇宙探査機「ボイジャー2号」は、1977年8月に打ち上げられて以来、木星、土星、天王星、冥王星での探査を経て、2018年11月、太陽系を取り囲む「太陽圏」を脱し、太陽から放出された太陽風が星間物質などと混じり合う境界面「ヘリオポーズ(太陽圏界面)」を通過した。「ボイジャー2号」に先立ち、「ボイジャー1号」も20...

地磁気が異常に弱いエリアが南大西洋を北西に移動しながら2つに分裂

<南米から南大西洋にわたって「南大西洋異常帯(SAA)」と呼ばれる地磁気が異常に弱いエリアが広がっている......> 地磁気は、地球の大気や水を宇宙空間に拡散するのを防ぎ、地表に降り注ぐ太陽からの荷電粒子や宇宙線を遮る、いわば「地球の保護シールド」だ。地下1800マイル(約2896キロメートル)の「外核」で液体金属が熱対流して電流が生じ、この電流によって地磁気が生成されている。そのため、地磁気の極は地球の極にぴったりと合っているわけではなく、安定しているわけでもない。そして、その地磁気が異常に弱い...