「宇宙」の記事一覧

地球はこの20年で、薄暗い星になってきていた──太陽光の反射が低下

<地球の地表面が太陽光を反射する割合が、1990年後半以降の20年で顕著に低下していることが明らかとなった> 実際に地表面へ到達する太陽光は、地球の「アルベド」(地表面が太陽光を反射する割合)に依存する。このほど、地球のアルベドが、1990年後半以降の20年で顕著に低下していることが明らかとなった。 地球で反射した太陽光が月を照らし、欠けた暗い部分がうっすらと見える現象を「地球照」という。地球照の明るさは地球のアルベドの影響を受けるため、地球照を観測することで間接的に地球のアルベドを調べることができ...

人工知能を用いて月のクレーター内部の永久影をより鮮明にとらえる

<年中太陽光がまったく当たらない月のクレーター「永久影」をAIを用いて分析する手法が開発された> 月の極域では、クレーターへの太陽光の入射角が非常に浅く、クレーターの底部などに年中太陽光がまったく当たらない「永久影」がある。 永久影は極低温であることから、彗星や小惑星の衝突、火山噴火によるガス放出、月面と太陽風との相互作用などによって生成された氷水が長年にわたり残されてきた可能性があると考えられている。 氷水調査のため、永久影のあるクレーターは重要なポイント アメリカ航空宇宙局(NASA)では、20...

ハッブル宇宙望遠鏡が約1400光年離れたハービック・ハロー天体を観測

<ハッブル宇宙望遠鏡の「広視野カメラ3(WFC3)」の観測データをもとに、オリオン座方向で輝くハービック・ハロー天体の画像が公開された> 欧州宇宙機関(ESA)は、2021年8月30日、ハッブル宇宙望遠鏡の「広視野カメラ3(WFC3)」の観測データをもとに、地球から約1400光年離れたオリオン座方向で青い剣のように輝く画像を公開した。 特殊な条件下で形成される珍しい天体現象 この「青い剣」の正体は、生まれたばかりの恒星「IRAS 05491+0247」の両極から宇宙へと噴出する電離気体のジェットから...

中国の衛星が3月に軌道上で突然分解……その理由がようやくわかった

<中国の気象衛星「雲海1号02」が、2021年3月18日に分解した。ロシアの偵察衛星から放出されたスペースデブリと衝突した可能性がある...... > 2019年9月25日に酒泉衛星発射センターから打ち上げられ、高度760〜787キロの軌道を周回していた中国の気象衛星「雲海1号02」が、2021年3月18日7時41分(協定世界時)に分解(ブレイクアップ)した。 米国宇宙軍第18宇宙管制飛行隊(18SPCS)は、3月22日、この事象をツイッターで公表し、「『雲海1号02』の分解に関連するスペースデブリ...

地球上空400キロ、国際宇宙ステーションで開催された「もう一つのオリンピック」

<無重力空間で行われた史上初の「宇宙オリンピック」──7人の宇宙飛行士たちによる祭典は大成功に終わった> 地球から400キロ離れた国際宇宙ステーション(ISS)では、7人の宇宙飛行士によって史上初の「宇宙オリンピック」が開催された。無重力状態で彼らが競技に臨む映像を欧州宇宙機関(ESA)が公開している。 東京五輪2020に触発された長期滞在クルーたちは、ISSに到着した宇宙船によって「チーム・ドラゴン」と「チーム・ソユーズ」に分かれた。 チーム・ドラゴンのメンバーは、NASAのメーガン・マッカーサー...

5億年前から地球に生息するスライム状の「モジホコリ」がISSへ送り込まれる

<多核単細胞生物で粘菌の一種の「モジホコリ」が、国際宇宙ステーションに打ち上げられた......> フランスで「ブロブ」と名付けられたアメーボゾア(アメーバ動物)に属する多核単細胞生物で粘菌の一種の「モジホコリ」が、他の実験機器や物資、機材などとともにシグナスの無人宇宙補給機に積み込まれ、2021年8月10日、米ヴァージニア州ワロップス飛行施設から国際宇宙ステーション(ISS)に向けて打ち上げられた。 720種類以上もの性別があり、脳がなくても学習する 黄色いスライム状のモジホコリが地球に初めて現れ...

「地球の自転速度が遅くなったことで地球大気の酸素量が増えた」との新たな説が発表される

<独マックスプランク海洋微生物学研究所などが、「地球の自転速度の変化が地球大気の酸素化と関連している可能性がある」との新たな説を発表した> 地球は、約45億年前に誕生して以降、月の引力によって自転速度が遅くなり、1日の長さが徐々に伸びている。 1日の長さはわずか6時間だった 地球誕生直後の1日の長さはわずか6時間であったが、14億年前には約18時間40分にまで長くなった。1日の長さは、1世紀あたり1.8ミリ秒長くなっていると推定されている。 また、地球誕生直後、地球大気や海洋にはわずかな酸素しか存在...

インド洋覆う光のカーテン 国際宇宙ステーションから届いた「南極オーロラ」極上写真

<不気味な緑色から鮮やかな紫まで──NASAが公開した至高のオーロラ写真集> NASAは、「オーロラ・オーストラリス」と呼ばれる南極光のうっとりするような写真を公開した。 この写真は、アジアと南極の間に広がるインド洋南部の上空約270マイルを周回する国際宇宙ステーション(ISS)から撮影されたものだ。2日にNASAジョンソン宇宙センターが発表した。 不気味な緑色から鮮やかな紫まで、極光はさまざまな色に輝いている。その上には、何光年も先に輝く膨大な数の星が確認できる。 写真を紹介した国際宇宙ステーショ...

火星の深部構造が探査機インサイトからのデータで判明 予想より薄い地殻と巨大なコア

<困難続きだった探査プロジェクトが、ついに著しい成果を挙げた> NASAが2018年に火星に送り込んだ「インサイト(InSight)」は、火星の1点に留まる定置型の探査機だ。ここ2〜3年ほど火星の平原で、孤独に地震を「聞き」続けてきた。このほど地上の研究者たちがそのデータをもとに、火星の内部構造を推定することに成功した。 NASAがこのほど発表したニュースリリースによると、地殻は予想されていたよりも随分と薄いようだ。現在のところ、厚さ20キロと37キロの2つの可能性が提示されている。その層を抜けると...

億万長者の「宇宙開発」競争は、実はこんなに世界に貢献している

<決して金持ちの道楽に非ず。富豪実業家のビジョンと競争心が、宇宙開発に革新をもたらす> 「偉大な人が素晴らしいことをしようとすると、小さい者たちが阻止しようとする」。フランク・ディレイニーは小説『アイルランド』でそう書いている。イギリスの実業家リチャード・ブランソンとアマゾンの創業者ジェフ・ベゾスが、それぞれ自前の商用宇宙船で宇宙に行くと発表した際に、怒りやあら探しが出たのも無理はないのだろう。 批判の論調は、バーニー・サンダース米上院議員のツイートに凝縮されている。「地球上で最も豊かな国で、国民の...